グアンタナモ、僕達が見た真実

劇場公開日:

グアンタナモ、僕達が見た真実

解説

無実の青年たちがテロリストとしてアメリカ政府に拘束され、2年以上もの間キューバのグアンタナモ米軍基地にある収容所に収監されたという実際の事件を映画化した衝撃作。地獄のような収容所生活を送りながらも希望を捨てずに闘う青年たちの姿を通し、グアンタナモの恐るべき真実を暴き出す。監督は「イン・ディス・ワールド」のマイケル・ウィンターボトムと、これまでウィンターボトム作品の編集などを務めてきたマット・ホワイトクロス。

2006年製作/96分/イギリス
原題:The Road to Guantanamo
配給:クロックワークス
劇場公開日:2007年1月27日

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映画レビュー

5.0最高の再現ドラマ

2020年3月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 9.11以降、アフガン侵攻したアメリカがテロリストの容疑者をキューバのグアンタナモ基地に収容している。映画では700人以上収容されて、たった10人しか起訴されていなかったらしい。しかも皆無罪だった・・・

 イギリスから結婚する友人のため集まった4人の若者。結婚するアシフ、友人のローヘル、シャフィク、ムニール。せっかくパキスタンに来たのだから隣国のアフガニスタンの様子を見ておこうと思ったことがとんでもないことを引き起こしてしまった。首都カブールでは米軍の空爆、紛れもない本物の戦争があった。一般市民の住宅地まで攻撃され、混乱極める中、トラックで移送され、北部同盟に捕らわれる・・・途中、離れ離れになったムニールは攻撃され死んでしまったのであろう・・・

 米軍による尋問「アルカイダなんだろ」が何度も繰り返され、自白を強要する。やがてグアンタナモに送られ、同じことの繰り返し。独房ではヘビメタを聞かされ手枷足枷されるという拷問にも耐え、2年が経過。ビンラディンのビデオを見せられ映ってるのはお前だ!と責められる。しかし、ビデオの日時はイギリスにいたと証明できたことが彼らを救ったのだ。

 アメリカ国内法も通用しないキューバ領地内。とにかく敵を、犯人をでっち上げておかないとメンツが傷つけられるアメリカ。テロリストなんて誰でもいいんだ。などと尋問する馬鹿な将校を見ていると、同時多発テロはアメリカの自作自演だったと疑ってしまいそうになる。

 Mウィンターボトム監督作品のドキュメンタリー風ドラマにはいつも違和感を感じていたが、これは実際の彼らのインタビューを交えての再現ドラマのため、リアリティが増している。悲惨な空爆後の状況も映し出されていたけど、3人が無事であることの安心感もあり、本当に憎むべき対象が誰なのかも明確だ。

〈2007年11月映画館にて〉

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kossy