劇場公開日 1997年7月12日

もののけ姫のレビュー・感想・評価

全169件中、21~40件目を表示

5.0当時観た時にかなりの衝撃だったことを覚えている。がつんと来た感じ。...

2022年6月29日
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鑑賞方法:TV地上波

悲しい

当時観た時にかなりの衝撃だったことを覚えている。がつんと来た感じ。
人間はなんて強欲で、浅はかで、勝手で、ちっぽけなんだろうと。
自然はなんて大きくて、雄大なんだろうと。
メッセージ性が強い作品。自然との共存、生きるということ。
とても考えさせられる映画です。
ジブリの自然の描写はさすが。力強く、優しい色彩が好き。
特にこの作品の雄大な自然の描写には感動します。

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よっしー

3.0初ジブリ

kさん
2022年6月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

なんか怖かった

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k

5.0日本アニメーション映画史上最高傑作!

2022年6月9日
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鑑賞方法:映画館、TV地上波

悲しい

怖い

興奮

誰が何と言おうと文句無しに素晴らしい作品。
公開時の1997年、自分は小学校6年生だったが劇場に8回通った。
「スゴいなぁ、カッコいいなぁ、面白いなぁ。」と、いかにも子供の目線で観ていたがあれから23年。
視る視点も理解も感動も、全て今の年齢で観ると本当に深くて、それでいて普遍的な内容だと思う。

自然と文明、人間と獣、対比的な2つは決して交じり合うことは無い。
サンや山犬の一族、乙事主率いるイノシシの群衆、野猿の群、人間がどれだけ森を支配しようが、怒りを抱き続け、森を取り戻す為に戦う。
アシタカは村や村人を守ったにも関わらず、タタリ神の呪いをもらったが為に村を出なければいけない。
おトキやたたら場の住人達は、エボシ御前の獣や神殺しに加担していることになるが、命令に従い鉄や武器を作っている。
「下で暮らすよりずっといいよ...飯はたらふく食えるし、男達は威張らないしさ。」

全ては「生きる」為。

争いが続けば、土地は荒れ、生命は傷付き、死に、いずれは絶えてしまう。
しかし、お互いが折り合いを付け、理解することが出来ればどれだけ不平不満があっても共に「生きる」ことが出来る。

美しい映像、壮大な音楽、台詞、そしてそれを読む演者の芝居、物語の始まりから終わりに至るまでの展開が数あるジブリ作品のなかで別格に素晴らしく、米アカデミー賞外国語アニメ賞はこちらの方が相応しいくらい。
(日本的・アメリカ的な映画の価値観の違いか。)

押しも押されもせぬ、日本アニメーション映画の傑作!

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ハーシー・カイルトラス

4.0久々に鑑賞

2022年6月5日
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鑑賞方法:TV地上波

泣ける

楽しい

興奮

まあ、やっぱ面白い!
すごい映画だ🎞

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ヒックス伍長

4.5壮大

2022年2月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

興奮

知的

自然。環境破壊。差別。共存。

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ほぼ物体X

5.0「生きろ」宮崎駿監督からのメッセージ

2022年1月26日
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鑑賞後にう〜んと考えさせられる映画。
山を荒らされ怒り狂う神々の気持ちも分かるし、生きていくために山を切り開くタタラ場の人たちの気持ちも分かる。
まさに今、私たちが置かれている現実と同じ。
:
自然を失えば、私たち人間も生きてはいけない。山や森、自然とどう共存すべきか。
人と神々の中間に立つサンやアシタカの姿を通じ、問題を突きつけられる。
アシタカが何度も訴えるのは「共存」そして、どんなになってでも「生きろ」監督が伝えたいテーマはシンプルだ。
:
映画そのものに目を向ければ、風景の素晴らしさは、さすがはジブリ✨なだらかな山々に豊かで深い森。美しき大和。
古き神々に精霊。
神話好きには、原始日本の世界観がたまらない。
シシ神は何を考えてるのか分からないが(めっちゃ空気読んでない振る舞いが面白い😂)そもそも神とはああしたもの。人智の及ぶところではない。
神殺しにより、私たちは闇を、畏れを、信仰を失う。
これは、かつて日本で起こったこと。技術が進み、闇を払拭したことで、日本から神や妖怪が消えた。
:
映画にさらなる奥深さや広がりを与える久石譲の音楽も素晴らしい。
(今回は特に音響のよい映画館を選んで見た)
声優もとても良かった。凛々しいアシタカ、歳を経た山犬のモロ、短い出演でありながら、森光子演じる巫人は映画の導入部分で強いインパクトを残した。
:
観客はアシタカと共に、古き神々が、大和が滅ぶのを目の当たりにし、これからどう生きるべきか、自然と共存できるのか、
投げかけられて終わる。
:
自分の見た衝撃を、どうにも上手く伝えられないことが歯がゆい。
公開当時は映画館に通い、3回観た。もう見られないと思っていたのに、まさかの4回目。

この映画を初めて見た時に、非常にナウシカと似てると思った。
蟲が古き神々であり、ナウシカがアシタカ。
宮崎駿の原点回帰というか、彼が人生を賭けて伝えたいテーマなんだろうな。

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ホラー好き

5.0人間対自然の動物では語りきれない

2022年1月13日
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この世界では動物対人間というナウシカのような世界が描かれているが、そこに現れるのはやはり、共存する難しさだと思う。動物の中でも対立があり、人間の中でも対立がある。それはまさに動物と戦うことを放棄するアシタカの村の人々と、タタラ村の人人。そしていののししとサンたちである。この中でサンは時折いのししの側に着く。しかし、そこにあるのは死んで欲しくない、人間が嫌いだと言う純粋な気持ちである。それは否定できない感情である。しかし、アシタカと話し、感じ、心の中にどちらの味方でもないアシタカの姿を理想図する。しかし、それは難しい。
よくよく考えると、動物も自然に住み、自然を少しは壊す。しかしそれは元来猿だった人間にとっても変わらなかったはずである。

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コミコミ

雰囲気だけ

2022年1月3日
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雰囲気はすごく素敵。
中身の無いつまらないストーリー。形だけかっこよい。残念です。

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yuri

5.0世界に誇るべき作品

2021年9月12日
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興奮

知的

小学生の時に映画館で観て以来、20年振りに鑑賞しました。
結論から言うと神映画です。世界に誇るべき日本映画をひとつ選ぶなら、間違いなくこの作品を選びます。
内容については特に触れませんが、物語の世界観、濃密なストーリー、生き生きとした人物造形など、全てに天才宮崎駿の息吹が吹き込まれている作品だと思います。

余談ですが、昔から、イケメンの基準ってアシタカなんですよねぇ。重い荷物代わりに持ってくれそうというか。

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北摂の影

4.0深い

2021年9月6日
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鑑賞方法:TV地上波

大人になってから初めてちゃんと観た。
子どもの頃にみた感想と少し変わっていた。
アシタカの八方美人な行動にイラつきながらもイケメンなので致し方ない気もする。

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あんぱんな

3.0神殺しの罪

2021年8月31日
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 松永久秀という武人がいます。主家を裏切り、時の将軍を死に追いやり、大仏の首を焼き落としました。こういうと、人間性の欠片もない野獣ですが、実は彼、一流の教養人であり、完全合理主義者だったそうです。神を殺してでも、ヒトは何を得るつもりなんですかね。
 かつてヒトは自然を畏れ、共生の道を探りました。現在ヒトは自然をコントロールし、支配しようとしています。結果、何が起こりました?。何が流行りました?。何に祟られています?。
 今さら原始時代に還れとは、言いません。ただ合理主義と神秘主義、正しいのはひとつだけかな。
 ヒトは世界と共生しません。寄生するのみ。しかも、お互いを傷つけ合う宿業を持つ。仮にそうだとしても…ね。
 おそらく誰しも心の裡に、エボシ姐さんとサン姫が、棲んでいるはず。皆様の裡にいるアシタカは、どの道を歩みますか。

 『だまれ!小僧!』のお告げは届きましたか。

 皆様の歩む道に、木霊(こだま)多からんことを願います。

おまけ
 件の松永おじさんですが、織田信長に従臣するも、謀反。ところが信長、彼の所有する名物茶器、平蜘蛛を渡せば許すと伝えます。これを聞いた松永おじさん、平蜘蛛に火薬を詰めて爆死します。

 ここで問題です。

問1)そこまでして、松永おじさん、何を遺そうとしたの?。

問2)松永おじさんの前に、シシ神様が現れました。シシ神様、何しに来た?。三択です。
   a)松永おじさんに、首を差し出す
    b)松永おじさんの命を吸い上げる
   c)その他

 夏の終わりの自由研究にどうぞ。皆様の、心のレポート用紙にご記入ください。私に提出されても採点しかねますので、悪しからず。

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機動戦士・チャングム

3.52023/07/26 2度目 初めて惚れたアニメキャラはサンだった...

2021年8月26日
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鑑賞方法:TV地上波

2023/07/26
2度目
初めて惚れたアニメキャラはサンだったと思い出した

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コルチゾるくん

5.0【それぞれの理由】

2021年8月15日
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この「もののけ姫」の物語はちょっと複雑だ。

単純な二元論では語れない、現代にも通じるテーマを内包しているからだ。

そして、それが物語に深さを持たせているようにも思う。

また、”今”を踏まえて、やり直すことは可能だとするエンディングの示唆も含めて、僕は、ジブリ作品のなかでも、この物語がかなり好きだ。

可能な限り、外との交流を避けて暮らす集落。
しかし、外の影響を完全に排除することなど出来ない。

大勢の人々が住み、商業も発達して、豊かな地域。
しかし、格差はあり、人の持ち物をつけ狙うような罪深い人間も多い。

男女の格差なく、醜いものにも差別なく、役割が与えられている集落。
しかし、武器製造を生業とし、別の地域からは常につけ狙われ、自らも森を侵食し、環境を損なっている。

森。
人間によって木々が伐採され、住む動物達は憎悪を募らせる。

そして、シシ神の支配するシシ神の森。
森の侵してはならないコアな領域。

それぞれ欲するものや、守るべきものが異なり、相互に理解するより、争いで解決しようとする者達。

そして、本来は神の領域と考えられた場所まで足を踏み入れて破壊してしまう。

憎しむべきは対峙する相手なのか。
決定的な判断材料を与えずにストーリーが進んでいく。

これは、今の僕達の生きる世界そのものであり、本来は神の領域とされた場所で失われてしまったところも少なくないはずだ。

シシ神の切り取られた頭を返したのは、まだ、やり直せるという、残り少ない希望を意味しているのだ。

そして、生まれ変わる山々の草木。

元々の森ではないかもしれないが、人間の知恵によって、豊かな自然を再び取り戻すことが出来るのではないかという希望を意味しているのだ。

単純な二元論では、片側の憎悪や正義などに焦点が当たりがちなところを、アシタカ、サン、イヌ、イノシシ、様々な背景を有する人間と、様々な場所を物語に配置することによって、僕達の世界を覆う複雑な問題を、どう考えるべきか、思考を促した秀作だと思う。

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ワンコ

5.0神も生まれ変わる

2021年8月15日
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鑑賞方法:TV地上波

公開時は映画館で見て、その後何回も見ている。久しぶりに日テレが金曜ロードショーで放送してたので、また見た。アシタカ役の松田洋治が、ここでは爽やかでまっすぐな少年なのに、20数年後「キャラクター」で変質者になることを想像できただろうか。いや、できない。人間の幅が広がったっちゅうことで。

人間と自然、動物、神、産業、戦い、破壊。これだけ材料をぶっ込んで、見た目も整って味もいい料理にできるって、やはりすごい。シシ神の造形なんて、よくこんなこと思いつくなあって感じ。水の上をペタペタと歩く姿、撃たれて一瞬沈むところ、その後ニっと笑って平然と元のように歩くとか、どうやって考えつくのだろう。あと、コダマ、不気味ながらかわいい。頭がカラカラ回るのもグッドアイデア。ヤックル大好き。顔は愛らしいし走るの早いし、じっと水の中でアシタカを守ってるところもけなげ。ラスト近くで、タタラの人達と一緒に筏に乗っていて、さすが細部まで手抜きしないな、宮崎駿。と感心した。

一番好きなのは、デイダラボッチが朝の光に倒れて、すごい風が吹いて、その後に枯れた山が徐々に青くなってくるところ。ここに流れるピアノと合わさって、生命讃歌や赦し、祝祭、など、さまざまなことを感じられる。最高でございます。

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ぷにゃぷにゃ

3.5共に生きる道はないのか

2021年8月14日
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鑑賞方法:TV地上波

子供の頃初めてこの映画を観た時は、冒頭のタタリ神のシーンが怖くて手で顔を覆い、身構えながら、“ジブリってこんなんだったっけ?”と思っていました。人間と自然の闘いの物語ですが、当初はアシタカが自然を守るため、エボシ御前をやっつける話だと思っていたのですが、どうやらそうではなさそう。闘いモノといえばヒーローVS悪者のスタイルしか知らなかった私には新鮮でしたし、物事ってそんなに単純ではないのだなと子供ながらに考えさせられた作品です。

他のジブリ作品と比べると、重いというか、観る時にエネルギーを要しそうで、テレビで何回か放送されていたのに、いつも躊躇していましたが、先日の金曜ロードショーで放送されていたのを何となく観始めたら、最後まで夢中になっていました。

大人になって久々に観たもののけ姫ですが、まずその重厚感に圧倒されました。大自然の偉大さ、動物達の躍動感、タタリ神の得体の知れぬ怖さ、シシ神の存在感。自然は人間の闘う相手ではない。神とされる彼らを殺そうとする人間のあさましさ。武器や資源を巡る人間同士の争いの愚かしいこと。

モロも乙事主もエボシも自分の種族を守る為なら死など怖くない。動物も人間も関係なく、闘うことによって皆次々と命を落としていく。そんな彼らに投げかけられた“共に生きていく道はないのか”というアシタカの問い。
誰が良くて誰が悪いとかでは無く、皆ただ生きるのに必死なだけ。仲間を守る為に必死なだけ。生き方や考え方の異なる者同士がいればそこに利害が生じるのは仕方の無い事。互いがどれだけ歩み寄れるか。その先に問いの答えが待っているのだと思いました。

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セロファン

4.5石田ゆり子が上手

2021年8月14日
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鑑賞方法:TV地上波

2021年8月13日
映画 #もののけ姫 (1997年)鑑賞
#金曜ロードショー
#金ロー

約四半世紀前の映画なのに全然古臭くなくて、映像も内容も色褪せていない。さすが名作は違うなと感じた。
これからも定期的にテレビで放映されるんだろうし、それを見るんだろうな。

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とし

5.0いつみても素晴らしい

2021年8月14日
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鑑賞方法:TV地上波

作画、演出、音楽、演技、全てがハイレベル。
ジブリ作品でも一番好きかもしれない。
メッセージ性も強く、どの時代に観ても響くものがあるだろう。

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cure0101

4.5そこから私たちはどう生きて来たんだ?

2021年8月13日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

萌える

《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、

これからは「星のナターシャnova」

以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
==============

映画館でジブリを観ようキャンペーンで今公開中の「もののけ姫」

やはりこの作品も、映画序盤の
祟り神がアシタカの村を襲うシーンや
乙事主(おっことぬし)が率いる巨大イノシシ軍団、
山場の「でいだらぼっち」の変身シーンなどは
映画館の大画面で観る価値有り過ぎです!!

アシタカが武者たちと戦うシーンでは
首、腕チョンパ!シーンが衝撃的なので
人によってはちょっと苦手な方もいるとのことですが
もともとあまり小さな子供向けの話ではないので
お子様の年齢を考えて観に行ってくださいね。

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

岡田斗司夫氏のYouTube解説によると
「もののけ姫」は「風の谷のナウシカ」で
描ききれなかった部分を
人生最後の作品(当時の宮崎さんの心情)として
作った作品であるとのこと。

確かに「風の谷のナウシカ」を観て一週間後に
「もののけ姫」を観た時にその言葉実感しました。

「ナウシカ」でオームが押し寄せてくるシーン、
巨神兵のビームで多数のオームが吹き飛ばされるシーンなどは
「もののけ」でイノシシ軍団が押し寄せてくるシーン
イノシシ軍団が地雷で吹き飛ばされるされるシーンがほぼ一緒!

それでも新しい技術で作られた「もののけ」のイノシシは
「ナウシカ」のオームよりも臨場感があり
押し寄せ感がさらにリアル。

また、「ナウシカ」で子供のオームを
群れに返すナウシカのセリフや振る舞いと
シシ神の頭を「でいだらぼっち」に返す
アシタカのセリフや振る舞いがほぼ一緒。

どちらも人間と自然のせめぎ合いから
共存の道を探ろうとする主人公のお話でした。
1997年製作のこの作品に感動した私たちは
その答えを考えてきたのだろうか?

そこにズド〜〜と重いものを感じてしまった。

@おすすめ鑑賞方法は?
「23年も経てば観てない人も多いはず
1回は映画館で観ておきましょう」

ここからは2021年8月に
テレビで放送された時に感じたことの追記

前出の岡田斗司夫氏の解説によると
宮崎駿と言う人は、
「人と自然の共存」なんてそんなありふれたことを
(当時はこれで最後!と言ってたので)
最後の作品の主題にするような簡単な人では無い!
と繰り返し話しておられたので
もっと深いモノ、人の心の割り切れなさや
怨嗟の連鎖やそんなものが潜んでいるのかな?
等と思うようになりました。

天才の考えることは凡人には追いつけないですね。

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星のナターシャnova

4.5産業革命黎明期

2021年8月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

知的

未来(子孫)への備え(贈り物)とし、自然の恩恵を分けてもらうことで命をつなぎ、自然とともに生きていた家内手工業の時代から、
「もっと成長を」と願い、創意工夫を重ねる工業化への変換の時代の狭間。
 自然を管理し、治水をし、鉱物資源を日々の生活に活用し…。
 そんな、人の生活を実り豊かなものにしようとする営み。

 富が蓄えられれば、それを奪おうとする者も現れ…。
 かつ、命の神秘をわが手にと策略する者、そんな人物の手足となり恩恵を得ようとする者。
 それぞれの立場・思惑が入り乱れ…。

自然神 VS 人間の構図。
 そんな単純な構図ではない。

 エボシ御前を筆頭とするたたら場の人々。たたら場で作った製品はどこに流れていき、どのような使われ方をするのか。
 そのたたら場の益に目を付けた戦国大名。
 その戦国大名か、それ以外の権力者に命じられ、シシ神の首を狙う一群。
 人間でも、獣でもないものたち。ー魔女の予言のようで、『マクベス」を思い出してしまう(そんなものは存在しないと思わせる予言)

 山犬神、猪神の、この映画の中での存在・立ち位置は比較的わかりやすいが、
 狒々神、鼠神達は?
 最初のシシ神登場の時は、カモシカか鹿のようなシルエットもあったように見えるが…。

豊かさとは何なのか。その問いが、鑑賞者に跳ね返ってくる壮大なるスぺクタクル。
一見、ハッピーエンドぽく終わるが、答えの出ない命題。
多分、鑑賞するたびに、その時の年齢・人生の状況・社会状況によって、見方が変わるのだろう。
そんな、哲学書にも似た一大絵巻を、よくぞ作り上げたものだと称賛を捧げても捧げつくせぬ映画。

だが、それほどの映画だからこそ、「惜しい!」と思ってしまうところがそこかしこ。
重箱の隅をつつくが如くの棘なんだけれど、言いたい!
 「もっと、もっと」と望んでしまう私は、たたら場の者や戦国大名と一緒なんだと思いつつ…。

だいだら法師の造形。
 なんであんなデザインなのだろう。内臓が透けて見える…。勿論、意味があってのことなんだろうけれど。”命”を視覚的に表しているのだろうけれど、グロテスク…。

木霊の顔も、動きがかわいらしいが、今ではマスコットにもなっているが、初見では驚いた。
 まあ、ムンクの『叫び』がマスコットになるご時世だから。人の感覚は変わってきているのだろう。

主要人物アシタカの造形。
 やっていることは、双方を結び付け、共存の道を探ろうとする青年。だから、どっちにも加担し、どっちをも裏切る。下手すると、蝙蝠のような、優柔不断な存在。だが、言葉使いと、松田氏の一本筋の通った貴公子然とする発声・言い方。その松田氏のおかげで、善なる道を模索しつつも成しえぬ、それでも悩み苦しみつつもあきらめない高潔な青年ー人類の希望ーみたいに見えてくる(笑)。
 ヤックルが常に付き添うのも、アシタカの誠実さを表していて好き。

そのアシタカと比べると、エボシがよくわからない。
 たたら場の人々を大切にし、生活の場を与え、切り盛りする女傑。それが、クライマックスに差し掛かる前の決断…。何故?私には突然の変心に見えて…。
 声は田中さんで合っていたけれど、絵が田中さんの演技に追い付いていない。田中さんの姿を思い浮かべながら見てしまったよ。初期の東映映画やディズニーみたいに、田中さんに演技をしてもらって、そこからセル画起こして欲しかった。

そして、サン。
 言葉や刺青・服は誰が教えたの・施したの?う~ん…。ま、映画の都合上、おいておいて…。
 なぜに声が石田さん?山犬の娘としての猛々しさがない。監督はどういうイメージでサンを作ったんだ。人身御供にされた非力で哀れな娘?
 大変申し訳ないけれど、サンがいなくとも話は進む。山犬神たちはちゃんと人間とコミュニケーションをとれる設定だもの。

森繁氏。『白蛇伝』でほれ込み、監督自らお願いしに行ったと聞いたような。だが、『白蛇伝』の方がすごかった。

『白蛇伝』を見てから、声には声優ではなく、俳優を使う主義と聞いているが、それがいい方の出ることもあるし、悪い方に出ることもある。

勿論、小林氏、西村氏、上条氏、森光子さん等々、他にも、えっ?この人が?と華を添えてくださっているのだが…。

とケチつけてはいるものの、
三輪氏の声にはひれ伏してしまった。
 この映画の格調を一気に上げている。母性を醸し出しながらも、荒ぶる男性的な神の声。神々しすぎて、つい背筋を伸ばしてしまう。三輪さんの声で語られる、人間の考える人情なんてちっぽけなものと思わされる自然の摂理。説得力がありすぎ。
 でも、エボシよりは、役柄の性質上まだモロの顔で見られるが、それでも絵が負けている。勿体ない。

絵と音の融合。難しい。ちょっとしたことが、お互いを殺してしまう。

スッキリとしたオチがあるわけでもない。
この映画の人物のその後は描かれていないが、時代を下って、今の私たちに繋がることを思えば、そこにあるのは希望なのか?
土地神は戻るのか、呼び戻せるのか。
そこに”発展”はあるのか。
エンディングテーマにのって、思いを馳せてしまう。

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とみいじょん

5.0ヒューマニズムと自然

2021年5月15日
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久しぶりに観たけど、やはり名作。アニメなんで「子供向けのインスタント映画」かと思いきや、実際は「人道主義と自然の調和は可能か?」という、ハリウッド映画なんかによくある「単純極まりない勧善懲悪」に比べて、ストーリーやテーマの掘り下げ方が、ずっと複雑且つ深い作品。

監督が他のメディアで、「網野史学からの影響や、自分はディープ・エコロジストではない」と述べてたけど、それもあってか、タタラ場の生活様式に、ちゃんとリアリティがある。エボシを悪人として描いてないし。後、ワカラン奴は「ワカランでもええよ」という突き放した姿勢も良かったかな。実際、米国の映画関係者はよくワカランかったようやし。

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Ezy Ryder