劇場公開日 1985年2月16日

「日米関係」ベスト・キッド(1984) Kjさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5日米関係

2019年10月12日
iPhoneアプリから投稿

まだバブル前夜。しかし、徐々に技術面で敗北色が見えてきた時期でもある。東洋趣味、サムライ感は、当の日本人からは違和感が多いが、異文化を取り込み、自らを省み、自分たちと異なる思想や価値観を志向する姿勢は好感できる。
映画はミヤギの笑顔で終わる。母子家庭の設定により彼の父性が高まる。彼も父から学んだという。血脈を受け継ぐ流れ。強制収容所に触れたのも重要な一手。一気に構図が広がり、テーマが深まる。
演出や編集の唐突感、稚拙さは目立つ。80年代B級サントラにありがちな乱暴な曲の挿入。行き過ぎた悪キャラなど目をつぶらないといけない所もあるが、骨太の作品だと思う。

Kj