トップガンのレビュー・感想・評価
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マーヴェリック、ここに誕生
この映画を見たことがなくとも、デンジャー・ゾーンやトップガン・アンセムのメロディは聞いたことがあるはず。
特にケニー・ロギンスが歌い上げたデンジャー・ゾーンは今なお戦闘機映像が放送される際に使われ、聴くものの心をジェットエンジンで上空一万メートルへと飛翔させる名曲です。
米海軍トップガン課程に集められた、才能あふれる若き戦闘機パイロットたち。
召集された主人公マーヴェリックと相棒グースは、飛び方も破天荒な名物コンビ。
マーヴェリックは持ち前の勝ち気でライバルのアイスマンとしのぎを削り、ビーチバレーでも火花を散らし、酒場でグースと火の玉ロック(Great Balls of Fire)をピアノかき鳴らして歌い、、教官をナンパして恋に落ち、ノーヘルに二人乗りで滑走路をバイクで爆走する。
そんなある日、危険な飛行でコントロールを失いマーヴェリックたちは墜落、その事故でグースを喪ってしまう。
失意の中、迎えたトップガンの卒業式。
そこにとどいたのは、国籍不明のソ連製ミグ29飛来の警報。
二機の敵機に、二機のトムキャットを迎撃にむかわせるも、遭遇した敵の数はなんと六機。
前衛は苦境におちいり、一機が撃墜されてしまう。
螺旋を描き、雲霞のごとくアイスマン機に群がる敵。
「教えてくれグース」
呪文のように唱え、勇気をふりしぼり、ついにマーヴェリックは仲間が救援を待つ戦闘空域へと飛ぶ。
F-14トムキャット、陽炎にゆらめく空母のカタパルト、兵士たちのハンドサインにパイロットのコールサイン、ハードロック、クルーカットのヘアスタイル、カワサキのレーサーレプリカバイク、緑のMA-1、ビーチサイドの店で飲むビール。
魅惑のアイテムの数々がこれでもかと登場するこの映画。
当時の思春期男子は皆こぞってトム・クルーズ、いいえマーヴェリックになりたがったのです。
そんな錆びついた歴史はどうでもいい、オープニングのデンジャー・ゾーンが終わるまでの映像を楽しめたのなら、この映画を最後まで見ても絶対に損はさせない。
最高の戦闘機映画であり、夏の青春映画の傑作です。
サントラが素晴らしい王道の青春映画
私の世代にとっての「トップガン」って、やはりサントラなんだと思う。「フラッシュダンス」から「フットルース」と続いての「トップガン」。ヒット曲が何曲も生まれた映画として印象に残っている。そしてあの革ジャン(G−1)。トム・クルーズが着ていたからなんだけど、かっこよすぎて憧れたことを覚えている。
今回、続編の予習(復習?)として鑑賞したが改めて気付かされたことがいくつかあった。まず思ったよりも音楽映画だった。「デンジャーゾーン」があんなにかかるとは思わなかったし、オーティス・レディングやライチャス・ブラザーズの曲がキーになってるなんて。当時は洋楽を聴き始めてそんなにたっていなかったのもあって、ちょっと昔の曲の印象が薄かったのだろう。
そして、青春映画として意外とちゃんとしていた。ライバル、仲間、挫折、恋…、青春映画に必要な要素がきっちり散りばめられていて面白かった。こりゃヒットするわな。
それほど売れていないメグ・ライアンやティム・ロビンスが出演しているのもちょっとした驚きだ。昔の映画を観るときはそんな楽しみ方もできる。
さぁ、どんな続編にしてくれたんだろう。これで心置きなく続編を観に行ける。
続編を見るための復習
復習というか初めて見た。
いま、トップガンの続編が猛烈な高評価を受けている。
映画ドットコムの評価が、なんと驚異の4.5。
ノーマークだったが、にわかに見たくなってしまった。
ということで、実は見たことなかった本作を見るに至った。
勝手なイメージとして、戦闘機での銃撃戦のオンパレードかと思ってたけど、訓練生としての内容だったんだね。
相方が死ぬことは知ってたけど、訓練で死ぬとはこういうことだったのか。
そいつの息子が続編に出るとか聞いてたけど、それの正体も確認できた。
これで心置きなく続編を見ることができる。
それにしても、若いトムクルーズがめちゃくちゃかっこいい。
極上のヒーハー
マーヴェリックの予習のために、数十年ぶりに(w)復習。
心に影を抱えた向こう見ずな若い飛行士が、温かい友情、年上の女性との恋、仲間との切磋琢磨、挫折を経て成長する王道の青春ストーリー。
本物の戦闘機を使った撮影は今日見ても大迫力。陽炎で滲む飛行場で飛行前の合図を送り合うシーンや操縦シーン、音楽もカッコよくて、見終わると何だか自分も飛行機を運転してみたい気分になるw入り込める映画。
若き日のトム・クルーズ氏が眩しい。悪ぶってみても爽やかで、キュッと口角を上げたときにできる笑窪がキュートで。それにしても、あんなにヒーハー言ってかな?バブル期だったからだろうか…w。艶っぽい女性教官のソバージュヘアが懐かしく、デビュー時のメグ・ライアンも愛らしかった。
今はもうドラ猫はいないけど…
世代だけど見ていなかった作品。エリア88から空戦物にハマった世代としては、F -14が縦横無尽に空を駆け巡るだけで感動もの。新作を見たくなったので、そのためには前作を見ておかなければとVODで試聴。でも、やはり大画面で見たいです。
ハリウッド作品の定番な流れで、特に最後、いきなりああいう展開というのは流石に現実離れしている気はしますが、そこはそういう物だと割り切るしかありません。
今はもう空を飛んでいないF-14トムキャットですが、エリア88や他の空戦ゲーム、ストラテジーゲームでも唯一無二の強い個性を持っていて、思い入れの強い機体だけに、やはり感無量です。それだけで星が3つつきます。
なお、ミグが対艦ミサイルエグゾゼを撃つのか?と思いましたが、イラク空軍のMiG-23がエグゾぜの運用能力があるとか。いわゆる魔改造に近いものですが。
これで復習はバッチリです。
続編マーヴェリックをみる前に必ず観て!
F-14
kawasaki GPZ900R Ninja
Righteous Brothers - You've Lost That Lovin' Feelin'
とにかく自信家で、ニヤケた笑顔が最高!
続編を観る為に何十年?ぶりに鑑賞。
パイロットとしてとにかく自信家で無鉄砲、
女性に対しても絶対的な自信、
これぞ欧米か!的なバーでの口説き、
アプローチしつつもガッツかず、結局相手が夢中、
なんか描写がハイスクールノリ!
親友の分かりやすい死亡フラグ、
分かりやすい挫折、
からの復活。
教官との恋はほんの添え物程度で、
本筋はマーベリックの成長物語だったんだな。
内容薄っぺらいけどね。
いやー単純明快ながらもテンポ良くサクサク進み、記憶の中よりも格段に楽しめました!
それだけでなく、
夕焼けだか朝焼けの中の離陸シーンがとにかく美しくも迫力があってかっこいい!
更に、ラストの空中戦がお見事!
あれを上回る同系の映画を、その後観た事がない気がする。
知らんけど!
そして、とにかくトムクルーズのニヤケ顔の笑顔が素敵過ぎる。
あれは惚れてまうだろ!
正に、スタア誕生って感じの映画でした!
知らんけど!
誰も観たことのない映像の映画 それが本作が成し遂げた偉業なのです
軍事マニアです
特に戦闘機好きで、中学生の昔から航空雑誌を読みふけってきました
まず本作は米国空軍のお話ではありません
米国海軍航空隊のお話です
飛行機だから空軍というのは間違いです
米国空軍は戦闘機部隊、爆撃機部隊、輸送機部隊、ICBM部隊の4本柱で、飛行機は陸上機のみです
同じように海軍だから船だけというのは間違いです
空母を持つ国の海軍には航空隊があり、戦闘機部隊もあります
米空母の航空機は全て海軍に所属しています
空母に載っている飛行機は、艦載機といいます
本作はこの空母艦載機の戦闘機パイロットのお話です
冒頭と終盤に登場するハゲ頭の上官
彼は艦長ではありません
空母の航空機部隊の司令です
通称CAG
空母の航空作戦についての全責任を負います
彼の帽子にはCVN-65の記号が大きく刺繍されていました
CVとは空母の略称、Nは原子力推進
65は艦番号です
その記号は米国海軍原子力空母エンタープライズのことです
1961年に就役した世界初の原子力空母で、当時は史上最大の空母です
本作の撮影当時は、劇中でインド洋上に展開していたように主に西太平洋からインド洋を守備範囲にしていました
2012年に半世紀に及んだ活躍を終え退役
現在は本国で解体待ちです
エンタープライズという艦名は、米国海軍にとっては最高の誉れ高い名前で、日本海軍なら大和に相当するくらい格式の高い艦名なのです
だからスタートレックの宇宙船の名前もエンタープライズ号なのです
原子力空母エンタープライズの艦載戦闘機部隊となれば、米国海軍航空隊の最高の戦闘機乗りが集められているということです
主人公はその一人というわけです
マーベリックというのは、本名でなく劇中で説明があるように無線で呼び合う時のコードネームのこと
専門用語ではタックネームといいます
航空自衛隊の戦闘機パイロットもタックネームをそれぞれお持ちです
マーベリックという意味は、一匹狼という意味合いだそうです
本作公開当時、インド洋方面ではイランとイラクが戦争中でした
しかし本作のような米空母の艦載機が空中戦を繰り広げたような事件は起こっていません
本作のクライマックスの空中戦のモデルは、1981年8月に地中海であった本当の事件です
リビアのシドラ湾で、米原子力空母ニミッツの艦載機、本作と同じF-14 トムキャット2機が、リビア空軍の戦闘機2機と空中戦を繰り広げて、2機とも撃墜しています
相手はミグではなく、スホーイです
ミグとかスホーイはメーカー名です
ソ連(ロシア)の戦闘機というと何でもミグと思われがちですが、スホーイも老舗メーカーで80年代後半からはスホーイの方が隆盛を誇り、ミグは今はもう新型機も製造していません
劇中での台詞のMIG-28という型式の戦闘機は架空のもので、その型式は存在しません
敵機役はFー5という米国の小型戦闘機が務めています
赤色の星マークをつけてそれらしい塗装で登場しています
本作は冒頭とクライマックスの茜色の空に発艦していくF-14 トムキャットの黒いシルエットが誰もがあの主題歌とともに思い浮かべます
冒頭の発艦は夕焼けです
高空に上がると青空がまだ残っています
しかし敵機を追い払ってからの着艦シーンは既に薄暮(はくぼ)になっています
トムキャットは翼端灯を点灯して飛行して、空母は飛行甲板のライトが光っています
空母への着艦は難易度が高いことで有名です
あれほど巨大なのに空中から見る空母は、豆粒くらいにしか見えないのですから
空母への着艦とは、「コントロールされた墜落である」という言葉があるくらいです
それが夜間着艦となると、ベテランでも怖く緊張することらしいです
あの様に命が縮んだあとには特にキツいのだということがあのシーンに込められているわけです
クーガーが上官に返したバッチは飛行章(ウイングバッチ)
言わばパイロットの免許証です
クライマックスの茜色の空は、朝焼けの暁です
軍事の世界では払暁(ふつぎょう)といいます
夜が明ける前の暗いうちから発艦準備を進めて、少しでも明るくなったならすぐ飛び立つのは第二次世界大戦中からの空母の定石です
F-14 愛称トムキャットはアメリカ海軍の当時の主力戦闘機
トムキャットには、雌猫の尻を追いかけ回す牡猫という意味があるそうです
敵機の尻を追いかけ回す戦闘機らしい名前です
双発、二人乗り、可変翼、双尾翼
あの格好良さったらありません!
アニメのマクロスのヴァルキリーはこのトムキャットのフォルムがモチーフです
但しマクロスは1982年スタートのアニメですから、本作に影響を受けたものではありません
戦闘機の中でも特に大型です
アメ車に通ずるデカさ、派手さがあります
車でいえばムスタングでしょうか
ベトナム戦争での戦訓を得て、米国空軍はF-15
米国海軍はF-14 を1970年代中頃に導入始めます
どちらも傑作機でした
F-15 は、世界中の西側の主要空軍に採用されました
航空自衛隊の主力戦闘機にも大量に採用されて今も現役で活躍中です
しかし本作のF-14 は、採用された国は殆どなく革命前の親米時代のイランぐらいでした
米国海軍自体も大型すぎてもてあまして、もう少し小型で一人乗りで使い勝手の良いF/A-18 ホーネットに置き換えられてしまい、とうとう2006年に全機退役してしまっています
F/A-18 ホーネットは、本作の続編「トップガン マーベリック」に登場する戦闘機です
トムキャット好きとしては、トップガンの続編がホーネットであると聞いて少し複雑な気持ちでした
もちろんトムキャットはすでに退役していて登場できるわけがありません
今の主力戦闘機はホーネットですから、これで当たり前なのです
でもなんか、若い時はアメ車のムスタングをブイブイいわして走り回っていたのに、今ではプリウス乗っているみたいなイメージなのです
なんだかなあという気分なのです
最新鋭のF-35の海軍版は、撮影中はまだ導入試験中でした
しかもこの最新鋭のステルス戦闘機になると、もはや空中戦ではなく、ステルスで忍び寄ってミサイルを遠くから放って相手に気付かれずに撃墜する戦い方をする時代に変わってしまっているのです
そのミサイルも敵機の後ろにつかないと打てない代物ではなく、例え真後ろにでも打つことが出来るようになって空中機動戦をする意味もなくなりつつあるのです
すなわち、もはやトップガンの時代でも無くなってしまいつつあるのです
21世紀の現代と、40年近い昔の1980年代との違い
戦闘機の物語なのに、時代をも写してもいるのです
そして同じ1980年代でも初め頃と中頃ではもう違うことも内容に反映させているのです
米国海軍航空隊の映画といえば
1981年の「愛と青春の旅立ち」
こちらは海軍航空隊士官学校のお話です
本作は選りすぐりの戦闘機乗りを集めて空中戦の技を更に磨く研修センターです
どちらも主人公が白い軍服をまとうシーンが素敵です
そこに両作品とも女性が絡むのですが、「愛と青春の旅だち」では、同僚に女性候補生もいて男性に混じって負けずに卒業していきます
しかしヒロインはシンデレラとして男性を待つだけです
本作ではどうでしょう
トム・クルーズは24歳、劇中の役もそれくらいです
ヒロインのチャーリーは30歳位にみえます
演じたケリー・マクギリスは29歳でした
彼女は航空力学の博士号を持ち、軍属としてキャリアを重ねつつある自力した女性なのです
そして迎えにくるのは彼女の方なのです
僅か5年なのに二つの作品には歴然とした違いがあります
もしかしたら、本作は「愛と青春の旅だち」への回答だったのかも知れません
そして航空アクション!
現代のジェット戦闘機の航空アクションを真っ正面から取り上げたのは本作が初めてであると思います
画期的な撮影を達成した映画だと思います
特撮もCGも無しなのです!
どれだけ凄いことか、大ヒット映画なら普通は類似の映画が山ほどでるものです
それが殆ど存在しないのです
こんな撮影絶対無理だと誰もが諦めたからです
誰も観たことのない映像の映画
それが本作が成し遂げた偉業なのです
序盤のクラブでチャーリーを口説こうと歌いだして途中からは仲間全員でのコーラスになる曲
歌のサビの、「Now it's gone, gone, gone, whoa-oh 」が笑わせます
それはエピローグでジュークボックスで掛かるのと同じ曲です
白人デュオのライチャスブラザーズ1965年の大ヒット曲「ふられた気持ち」です
1965年はピートの父がベトナムで謎の死を遂げた年なのです
歌のサビの「Now it's gone, gone, gone, whoa-oh 」とは、失恋のことではなく、父を失ったことを歌っていたのです
そしてチャーリーの家で聴いた曲は、米国では有名な黒人歌手Otis Reddingの1968年の大ヒット曲「Sittin' On The Dock Of The Bay」です
母の悲しみの記憶です
そして、この曲を歌ったOtis Reddingは、この曲を録音した3日後に、飛行機事故で無くなっているのです
それをチャーリーはあとから気が付いたに違いありません
そして、「Now it's gone, gone, gone, whoa-oh 」のピートに取っての本当の意味も
恋愛物語としても実は深かったのです
蛇足
ジェット後流とは、ジェットエンジンが吐き出す、猛烈な排気流のことです
それがジェット機の推進力になっています
しかしこの排気流が、後ろに近づきすぎた戦闘機のジェットエンジン前方の空気取り入れ口に入ると問題が生じる時があります
ジェット後流は、高温の乱れた気流であるので、これをまともに自機のジェットエンジンが吸ってしまうと、自機のジェットエンジンは燃料を燃やすための酸素量を確保出来なくなり、最悪の場合ジェットエンジンが止まってしまうことがあるのです
これを専門用語ではサージングまたはコンプレッサーストールといいます
これがマーベリックのトムキャットに起こったことです
上手く操作すれば回復することもあるようです
エンジンが止まってしまっても空中で再点火することもできます
しかし、サージングでジェットエンジン自体が損傷を受けて回復しないこともあり得るのです
正に危機一発でした
世界一のやおい映画
俺の名前はマーベリック。親子二代の天才パイロットさ。でもちょっと過激な飛行もしちゃって上官に怒られてばっかりの毎日。ある日バーで口説いた女は全然釣れなかったんだけど、なんと翌朝出てきた女教官がその女だったんだ!オーマイ…
まぁ要するに、向こう30年世界のトップを走り続けるワールドイケメンを使い、贅沢にもアメリカ海軍の全面協力のもと、実際の戦闘機と空母まで使って作り上げた、世界で一番ヒットしたやおい映画だ。
それだけあって戦闘シーンは迫力満点だし、なによりもトムがセクシーすぎる。昔マーヴィンゲイのライナーノーツで「彼のライブ中、お客さんはみんなマーヴィンとセ○○スしているかのようだった」と書かれていたけど、もうそんな感じだ。不必要な上裸にビーチバレー。モニターからトムのフェロモン漏れすぎ。4DXで香水かけてくれればいいのに。
ただそれだけの映画だし、それだけが最高に楽しい映画とも言える。深く考える必要はないのだ。トム!戦闘機!デンジャーゾーン!みんな騒げー!メモれー!メイクサムノーイズ!ドゥルドゥドゥンドゥン バラッツバッツバッツバーバー…
最初から最後まで「トムクルーズと戦闘機」。
○作品全体
トムクルーズと戦闘機。主たる被写体をカッコよく見せたいというシンプルな欲求が魅力的な作品だった。
作品冒頭からF-14の離陸をたっぷりと見せる。空へ飛び立つまでのレッドカーペットを敷くかのように丁寧に、時間をかけて映す時間はまさしくプロモーションビデオのそれだった。飛び立ってからのF-14の映し方もとにかく見栄え重視。ドッグファイトの描写は自由度を優先しているが故に、位置関係や戦闘機の軌道がわかりづらい部分もあったが、それを犠牲にしたことによって得られるアングルも多かった。フレームイン・アウトで演出するドッグファイトのスピード感が一番印象的。水平飛行から機体を傾けフレームアウトしていくだけで、カーチェイスでは表現できない機体のシルエットの変化を高速で味わえうことができる。これが楽しかった。
マーヴェリックの直感重視の性格の原因やチャーリーとの恋の行方、グースの死…必要最低限のみの描写は「トムクルーズと戦闘機」という本作の核の部分を妨げないものになっているのだから、それでいいのだと納得させられてしまった。
グースのドッグタグを投げ、マーヴェリックのなかでグースの死を落とし込んだという描写はあるが、直感重視のスタイルは変わらない。死因がマーヴェリックに起因しないのも含め、グースがもたらすドラマはそれでいいのか?とも思ったけど、それでいいのだ。
トムクルーズが色々な表情を作り出せるエッセンスとなり、F-14の躍動に色をなすものとして機能していればそれでいい。そういう潔さが本作の長所なのだから。
○カメラワークとか
・コックピット内を人物の正面から捉えたカメラはドラマを作る上で必要なんだろうけどこのカットが入ると位置関係が分かりづらくなるのは閉口した。コックピットから見た目の前を飛ぶ僚機のカットはカッコよかった。基本機体を遠くから映すから大きい機体を普段見ないアングルで見るのはインパクトがあった。
○その他
・マーヴェリックがアイスたちとビーチバレーするシーンに結構な時間を割いていて笑った。見せたいものが分かりやすすぎる。でもそこがいい。
青春。
マーベリックが、「トップガンの教官になりたい」と
最後に夢を言う。続編では教官になっている。そのストーリーを改めて知り、より続編の魅力が増した。
マーベリックは有言実行の人。 若者のお手本だわ。
そして、36年前のトムクルーズの眩しすぎる笑顔、
何も変わらない。 あー、痺れたー。
何度観てもカッコいい
マーヴェリックを観る前に復習でアマプラで復習。公開時も劇場で観ているし、何度もテレビで観ているので、最初の20分位で内容全てを理解する。でも、トム・クルーズはカッコいい。アメリカで空軍に入る若者が増えたのも、カワサキのバイクが売れたのも頷ける。
マーヴェリックを観る前に
若き日のトム・クルーズをスターダムにのし上げた本作。彼のまだあどけなさが残るキラキラとした笑顔に世の観衆は魅了されたに違いない。ストーリーは単純なので気軽に映画を楽しみたい人にお勧め。
本作をまだ観ていなくてこれからマーヴェリックを観る予定の方は、事前に本作を観てから映画館に行くことを強くお勧めする。ストーリーの繋がりは勿論のこと、本作の要素が至る所に散りばめられているので、本作を観てからの方が楽しめるし感動できる。
アメリカ映画のキザでイカした言葉遊びが堪能できる
36年ぶりとなる続編『トップガン マーヴェリック』が公開されるため初めて鑑賞しました。
名前はよく聞くので、ざっくりとしたあらすじだけ知っている状態で鑑賞。
結論ですが、「とにかくキザでカッコいい映画」でした。
昔の映画ですので映像などは物足りない部分もありますしストーリーが特別優れているようにも感じられなかったのですが、全編通してダレる部分も無いしキャラクターも魅力的だし、アメリカ映画によくあるカッコいい言い回しや言葉遊びが存分に楽しめる良い映画でした。
・・・・・・・・・・
アメリカ海軍の戦闘機パイロットのうち、上位1%だけが入学できるエリート養成所「トップガン」。そんなエリート養成所に相棒のグース(アンソニー・エドワーズ)と共に入所することになった、抜群の腕を持つ無鉄砲なパイロットであるマーヴェリック(トム・クルーズ)の成長と恋を描く、大迫力のスカイアクション映画。
・・・・・・・・・・
楽しかったのは間違いないんですが、やはりこういうアクション映画はリアルタイムで映画館で鑑賞するに限ります。自宅のテレビで観てしまうと音響も映像もショボくて楽しみが半減です。先述の通り本作はストーリーが特別優れているというタイプの映画ではなく、大迫力の空中戦が売りの映画ですので、同じ映画でも映画館と自宅のテレビとでは鑑賞後の満足感は雲泥の差でしょうね。
卓越した操縦技術を持つ主人公マーヴェリックが、ライバルであるアイスマンと切磋琢磨し、教官でもあるチャーリーと恋に落ち、相棒のグースを失い、困難なミッションに挑む。戦闘機によるスカイアクション映画と聞くと戦闘シーンが多いかと勘違いしがちですが、戦闘シーンは最後の10分くらいなもので、それまではずっと仲間との友情や厳しい訓練やチャーリーとの恋愛シーンが続きます。学園部活モノのような印象を受けました。
ストーリーは悪く言えばありきたりですが、逆に言えば絶対に外さない王道。奇をてらうことなく、真っ向勝負で楽しませてくれる感じでした。観終わった後には間違いなく満足して劇場を後にできるタイプの作品です。
脚本のおかげか翻訳のおかげかは分かりませんが、劇中に登場するアメリカ映画特有の言葉遊びのようなセリフ回しも絶妙でした。魅力的なルックスとパイロットとしての実力を兼ね備えたマーヴェリックがアメリカ的な台詞を発すれば、3割増しでカッコ良く魅力的に見えます。本作が公開された後に海軍への入隊志願者が5倍になったという話もありますが、それも納得のカッコよさですね。
2022年に本作の正式な続編となる『トップガン マーヴェリック』が公開され、私も先日鑑賞してきました。続編の公開まで36年もかかってしまったのは、本作で主演を務めたトム・クルーズが質の低い続編が作られることで本作の価値が下がることを嫌がり、続編製作の権利を自ら買い取ってしまったのが原因であると言われています。続編である『トップガン マーヴェリック』は、そんな『トップガン』を愛するトム・クルーズが認めた作品と言うことで期待していましたが、期待を遥かに上回る傑作に仕上がっていました。
本作を鑑賞された方は、ぜひ続編である『トップガン マーヴェリック』もご覧ください。できることなら映画館でご覧ください。オススメです!!
トムクルーズ出世作
トムクルーズの名を知らしめた出世作。
アメリカ海軍エリートパイロットを養成するトップガン。
冒頭のdanger zone でボルテージがマックスになるカッコ良すぎる演出。
ジェットエンジンの爆音、オレンジがかった空の色など一度は憧れたことのあるシチュエーションがてんこ盛りで当時のハリウッドの勢いを感じた。
トムクルーズ演じるマーヴェリックの自信に満ち溢れた表情がカッコ良過ぎた。
友との友情、ライバルとの熱いバトルなど眩しくなるような展開が多く満足!
最高にカッコいい王道アメリカ映画!
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