劇場公開日 2022年8月19日

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「【鮮やかな赤に彩られた禁断の恋。梅林茂の美しくも哀切な弦楽曲が悲恋の二人の姿を際立たせている作品。抑制したエロティシズムが蠱惑的な魅力を生み出している作品でもある。】」花様年華 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【鮮やかな赤に彩られた禁断の恋。梅林茂の美しくも哀切な弦楽曲が悲恋の二人の姿を際立たせている作品。抑制したエロティシズムが蠱惑的な魅力を生み出している作品でもある。】

2021年4月25日
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鑑賞方法:DVD/BD、VOD

悲しい

知的

難しい

ー 舞台は、1962年の香港から始まる。同じ日に同じアパートに越して来たチャウ(トニー・レオン)夫妻とチャン(マギー・チャン)夫妻。お互いに、連れ合いとの時間が少なく徐々に惹かれ合って行く・・。ー

■感想<Caution! 内容に触れています。>

・チャウのネクタイを見て”主人と同じネクタイ・・”と言う、チャン夫人の切なげな表情。
 徐々に親密になって行く二人の発端である。

・チャウとチャン夫人がレストランで食事をするシーン。チャン夫人はチャウに”奥様の好きなメニューを・・”と頼み、チャウはチャン夫人に供されたステーキにホースラディッシュを優しく添える・・。
 ー 抑制していたお互いへの想いが、表面に出るシーンである。嬉しそうなチャン夫人の横顔。それを、優し気に見つめるチャウ。ー

・劇中、頻繁に映し出されるクリストファー・ドイルによる、結婚指輪。
― クリストファー・ドイルは今作を最初に鑑賞した際には、余り気に留めていなかったが、「ある船頭の話」での美しき山河の風景や、鮮やかな近接ショットに驚き、「ばるぼら」の淫蕩感溢れるショットの数々で、その稀有な才能に遅まきながら気づいた・・。ー

・雨中の密会のシーン。
 ”独身の時は、色々出来た・・。結婚生活って難しい・・。”
 ”君は夫と別れない・・。僕が去る・・。ー

・花様的年華の歌がラジオから流れるシーン。
美しい調べと、二人にとっては皮肉な歌詞・・。

<その後、チャウはシンガポールに赴き、1966年に再び香港に戻った時には、華の様に楽しかった時を過ごした面影は残っていなかった・・。
 実に、切なくも美しい悲恋を、華やかな赤で彩った作品。
 趣がとても良く、トニー・レオンとマギー・チャンの切なくも美しき佇まいが印象的な作品。
 森田芳光監督の「それから」
  ーこの作品も不倫に踏み出す男女を描いている・・ー
 でも、その美しき映画音楽で見る側を魅了した、梅林茂の哀切な弦楽曲も作品に彩りを添えている。>

NOBU
Sakikoさんのコメント
2022年8月23日

NOBUさん
コメントありがとうございます。

平日に観に行ったのですが、ほぼ満席で、年配の方から若い方までいらっしゃいましたよ。

愛知県でも上映されますように!

Sakiko
talismanさんのコメント
2021年4月25日

う、う、嬉しいです!この映画をNOBUさんがご覧になって!

talisman