劇場公開日 2005年12月17日

「美女が野獣を死なせたんだ‼️」キング・コング 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0美女が野獣を死なせたんだ‼️

2023年9月19日
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この作品はオリジナルに匹敵する傑作であること以外にも、数多くの称号が与えられていい作品だと思います‼️幼い頃に見たオリジナルに夢中になったピーター・ジャクソン監督が「ロード・オブ・ザ・リング」三部作で映画史に名を残した後、「キング・コング」を最先端の映像技術を使って忠実に映像化しています‼️この作品は大きく分けて3つの章に分けることが出来ます‼️一章はヒロインのアンのどん底の生活描写から、映画監督のデナムに出会い船に乗船、クルーたちと共にスカルアイランドに上陸するまで‼️二章はスカルアイランドでのコングにさらわれたアンと、ジャックを始めとする捜索隊の一大アドベンチャー‼️三章はニューヨークを舞台にコングが大暴れするシークエンス‼️まず一章は、女優を夢見るアンやヒット作を作りたいデナムの焦燥、脚本家ジャックを始めとするスタッフや船のクルーたちとの交流が丁寧に描かれます‼️完璧に再現された1930年代アメリカの街並みや風俗‼️夕焼けをバックに船上でリハーサルをするアン、それを見つめるジャックという美しすぎるシーン‼️スカルアイランドの絶壁に船が乗り上げるスペクタクル描写‼️二章はスカルアイランドを舞台にした「ジュラシック・パーク」6作が束になっても敵わない恐竜&コングの一大活劇‼️食人族も真っ青の原住民たち(トレ・コング!)、ブロントサウルスの大暴走、クルーたちに襲いかかるラプトルのようなベナートサウルス、沼をイカダで渡るクルーたちに襲いかかるピラニアドン、何とかコングから逃げ出そうと四苦八苦するアン、そんなアンに襲いかかるバスタトサウルスレックスとコングの凄まじい闘い、断崖からコングとレックスとアンがつる伝いに転落しながらのアクションがCGとはいえハラハラドキドキの連続(最後はオリジナル同様、コングに口を引き裂かれる)、谷底の巨大昆虫や巨大ミミズ、本物の活劇ヒーロー並みにロープにつかまりながらマシンガンを乱射する映画スター・バクスター、夕焼けをバックにしたコングとアンの心の交流、巨大コウモリであるテラプスモルダックスをパラグライダーのようにして脱出するアンとジャック、コングをクロロフォルムで眠らせようと狙うデナム始めクルーたちのスローモーション映像、そしてデナムのセリフ「コング‼️世界第8の不思議‼️」三章はニューヨークへ連れてこられたコングの悲劇‼️コングへの想いを胸にアンが踊る「バイ・バイ・ブラックバード」、街や車、電車を破壊しながらアンを追い求めるコングの大暴れ、美しくて切なすぎるアンとコングの再会、氷の張った池上のスケートを楽しむアンとコング、エンパイアステートビルから見る美しい朝焼け、エンパイアステートビルの頂上でのコングと複葉機の戦闘シーン、両手で胸を叩くお馴染みのポーズと雄叫び、ナウシカばりに両手を広げて「撃たないで」と叫ぶアン、力尽きて転落するコング、このキング・コングを象徴するデナムのセリフ「美女が野獣を死なせたんだ」‼️もうホントこの作品は見せ場と名場面が満載すぎて沸き躍る血肉もたくさん、流す涙も枯れ果ててしまう名作です‼️ゴラムことアンディ・サーキスがモーションキャプチャーで体現したコングの演技が素晴らしく、アンを求めて激昂したり、アンが心配みたいな表情、恋敵であるジャックを嫉妬まじりににらみつけたり、アンとじゃれ合うときの楽しそうな表情、銃で撃たれてぐったりする表情など、人間の役者よりもはるかに役者で、オスカーに値する資格十分‼️人間以外に我々が感情移入できる生物はキング・コングくらいでしょう‼️とは言え人間の役者陣もアン、ジャック、デナムはオリジナルとは比べ物にならないほどキャラクターが掘り下げられており、また脇に至るキャラ達もみーんな魅力的‼️この作品はモンスター映画でありながら、アクション・アドベンチャーであり、ホラー・パニック映画であり、アンを守るコングを描いたスーパーヒーロー映画、そして究極の「美女と野獣」映画なのです‼️ホント、ピーター・ジャクソン監督の「キング・コング」という世界への愛が全編に溢れている‼️私も負けずに一生愛し続けるぞー‼️

活動写真愛好家
琥珀糖さんのコメント
2023年9月19日

渾身のレビューですね。
もうシーンの数々が浮かんできます。
私もとても好きな作品ですが、とてもとても活動写真愛好家さんの
博学と映画愛には及びも付きません。

「最後の聖戦」と「パリ、テキサス」に共感ありがとうございます。
私はやはりラブストーリーとか心理ミステリーが好きなのかもと
思いました。

琥珀糖