無名のレビュー・感想・評価
全73件中、1~20件目を表示
トニー・レオンの“色気”に酔いしれるスパイ・ノワール
アジアを中心に世界の名匠たちの傑作で映画史に残る名演を残してきたトニー・レオンの“色気”に久々に酔いしれることができる作品です。ウォン・カーウァイ監督「花様年華」、アン・リー監督「ラスト、コーション」などの作品でみせた、ビシッと決まったヘアスタイルとスーツ姿にタバコ。完璧な身なりと巧みな言葉使い、醸し出される大人の余裕とどこか自己陶酔しているようなダンディな男を演じさせたらアジアで彼の右に出る者はいないのではないでしょうか。
禁断の愛を描いたラブサスペンス「ラスト、コーション」も舞台が1942年の日本軍占領下の上海で、タン・ウェイが演じる抗日運動の女性スパイに命を狙われる日本軍傀儡政府の顔役をレオンがエロチックでニヒルに演じていました。
「花様年華」の舞台は1962年の香港で、それぞれ家庭を持つ男女の不倫の愛を描いた大人の“純愛”ドラマです。マギー・チャンが演じた商社の秘書と交わす“視線の愛”。レオンが演じる新聞編集者の男がつのらせていく思いをくゆらせるタバコの煙や背中などで表現。両作品でも当時のファッション(スーツ)を難なく着こなし、タバコを吸う所作ひとつで色気たっぷりに見るものを魅了しました。
また、警察とマフィアにそれぞれ潜入した2人の男の生き様を描いた香港ノワールの傑作「インファナル・アフェア」でみせていた潜入捜査官を彷彿とさせるスパイのギリギリの心情を、「無名」でも抑制のきいた佇まいで演じ、昨年60歳を迎えたレオンが、スタントなしのアクションで迫力の対決シーンを演じているのも見どころのひとつとなっています。
ノーランフォロワーか?!
時系列がポンポン飛ぶので、初っ端から解り辛い。諦めてスタイリッシュ・イヌ・ノースリーブそしてミルフィーユ? を堪能しようと観ていくとやっと最終盤で納得出来てほっとした。
しかしアクション凄い・・カーテンで窒息攻撃、留め金が一つ一つ外れていくとか、ネクタイ首絞めとか見た事ない。トニーレオン相変わらずイイ顔してるなぁ。
スパイノワールという名のヘンテコ映画(←褒めてる)
スパイノワールと言いながらも誰が何のためにスパイしてるのか時間の魔術師ノーランさんの真似っこのよぉでアッチにコッチに時間を動かすから観てる側がついていけてるような置いてきぼりになってるよぉな……なんともヘンテコな映画。
でもそのヘンテコ部分をさて置いたとしても、詩的な言い回しだったり、絵画的な美しさだったり、ある種のホラーとも思えるようなキモやグロの連続で色んな種類のゾワゾワがずっと続いてた😂
とりあえず、ワン・イーボーは360度どこから見ても整ってた。だんだんターミネーターに見えてきた。
トニー・レオンは水道橋博士にしか見えなかった。
周迅💕如懿〜❤ ❤ ❤
マダムの鑑賞率95% 満席でした
トニー・レオンとワン・イーボーのファンだろうか
男は私以外2人くらいしかいなかった
スパイ物語にこんなに女性が集う理由は
主演の二人の魅力に尽きるのだろう
映画は純粋に面白かった
最初に細切れのようにシーンが展開していくが
後半にそのシーンで何が起きていたかを全部回収してくれるので
わかりにくいという事は無い
このシーンの切り取り方が、より物語を面白くしている
あと、女性ばっかりの空間に2時間以上浸りたい男性にも
おすすめする(冗談です)
惜しい
予告編はとっても面白そうだったのに、なんか前半は日本人役キャストのひどい演技と、要らなそうな描写が散見され、せっかくのスタイリッシュな美術や照明がもったいない。
中盤の婚約者が動き出したあたりから面白くなり、銃撃戦からのテーブルやカーテンを使った、往年のカンフー映画を彷彿とさせる体術戦は面白かった。
若い方のワン・イーボー、はじめましてだったけど、冷酷そうな顔つきが良かった。
もはや自分以外、全員敵なんじゃないかという緊迫感は良かったけど、無駄を省けば120分以内に収まりそうなのが残念。
終盤の窓際の黄色い照明と、お菓子屋のプロダクションデザインはすごく好み。
CCP色の政治道具。
香港が政治的に法的にメインランドチャイナと同質化して行く中で、大好きな香港映画界も当然の様に政治プロパガンダの道具になった事を確認できた事を寂しく思いますよ。トニーレオンは良い役者なのは変わらないけどね。
香港映画=中国映画 というのを実感
もはや香港映画、というジャンルはなく、中国共産党の下で作成される中国映画に取り込まれているんだと実感しました。
トニー・レオンは香港映画のスターだったんだけどな。。
オープニングのたくさんの制作会社のマーク見ただけで、中国共産党バンザイで終わること必然、なので、トニー・レオンは汪兆銘の日本軍傀儡政権の諜報員やってるけど、実は二重、三重スパイで最終的には中国共産党員=無名のヒーローなんだろうと予想したら笑えるくらいその通り、ワン・イーボーがどんな役割でどんな動きをするのかが話のキモだろうと思ってみていました。
日本が降伏して渡部とともに刑務所送りになったときには日本軍と一蓮托生かと思ったら、そうくるか、と再度ひっくり返って面白かった。満州国が簡単に滅亡した理由を聞いたときにはおおーと思った。日本人が最終的に間抜けなのは中国映画の定番ですかね。
時間が前後するが、印象的な場面で目印にしてどの時間帯の話が分かるようになっており、あまり混乱はないがトニー・レオン、ワン・イーボー、森博之以外の登場人物の、特に女性が誰が誰やら見分けがつきにくく、南果歩似がトニー・レオンの奥さん=蒋介石側の寝返り男の同居人で特殊工作員、とだけ覚えて、彼女じゃないほうがイエの彼女、という見分け方で見たらなんとか分かった。
トニー・レオンとワン・イーボーの派手でしつこいアクションは見ごたえがありました。
渡部役の森博之は知らない俳優だと思ったら、拠点は中国らしい、役に合っていたので中国映画で日本軍人役で重宝されてそう。
日本軍の残虐行為に目を背けたくなった。「君が代マーチ」は運動会のBGMでよく掛かるが、第日本帝国皇国皇軍感で満ち満ちていて、平和な運動会にかけるなよ、と思った。が、日本軍の兵隊役の日本語は大分頑張ったと思う。汪兆銘政権の工作員は多分日本語が分かるだろうし、渡部も中国語が分かると思うが、聞く分には分かるが言いたいことは母国語でないと言い切れないというのはよくあることなので、渡部が日本語を話し、工作員たちが中国語で話して意思の疎通ができているのは不自然ではないと思う。
英語タイトルの、「Hidden blade」ですが、映画の内容が分かってしまうよう。
イエが、途中までは日本軍・渡部の懐刀、日本軍撤退後は中国共産党フーの懐刀、この映画の主役はイエ、ということがタイトルに出てたんですね。
ワン・イーボー、綺麗でぞくぞくしますね、元(今も?)アイドルなんだ!?
日本語喋らないスパイ
日本人将校 渡辺(唯一の日本人俳優 森博之 )と
政治保衛部の関係性や立ち位置が
はっきりと描かれていないため
歴史に疎いと、分かりづらいし
時系列があっち行ったりこっち行ったり飛びまくり、
よーーく観ておかないとそのあっちこっちさえ
気が付かないくらいなので混乱を来す🤯
フー(トニーレオン )とイエ(ワンイーボー )の
対峙とアクションは圧巻。
中国俳優もトムさま同様60歳超えても
キレキレのアクション、若き俳優負けてられません😤
イエの青白く線の細い風貌からは
(脱いだら凄いのか🤔)
想像もつかない程のタフネスっぷりも楽しめ
インファナル・アフェアから20余年
トニー・レオン (梁朝偉 )も歳をとりましたが
渋みがいい👍
トニーレオンとワン・イーボーを観る作品
スパイもの。上海ルノワール✨
トニーレオンの『ラスト、コーション』が好きで、観に行きました。
この時代の女性のファッション(チャイナドレス姿)は実に美しい❤️
時系列が前後し、難解。そして時代背景を知らないと置いてきぼりに。
これはトニーとワン・イーボーのビシッとキマッたスーツ姿とアクションを楽しむ作品。
一番好きなのは、イケメンが髪をふり乱し、顔を歪めて戦うシーン。
アクション映画はよく観ますが、格闘家同士が戦うのと違ってすごい技がなく、一般の男性が本気で喧嘩する姿をCGもなく、描いたのが良かった。
印象に残る
以前観たスパイものは言葉少なく背景をわかってないとポカンとしてしまったのでもしかしたらと恐れていたら案の定でした。ちょっと入り組んでいて難しい。終わってみればなるほどねという気持ちにはなりました。映像センスが好きでした。
1937年以前
あまりハマらなかった…
歴史や政治がわかっていないとついていけないかもですね
日中戦争の前後や国民党と共産党、蒋介石…
多少知識はあったけど、展開についていけず
あと時系列の入れ替えもあり…
前半のまったりした展開は眠くなるし
スパイの活動内容もよくわからず
良かったのは久々に見たダンディなトニーレオンと若手俳優
それと後半のアクションシーンくらいでした
またもや、プロパガンダ作品
上海スパイ ・ノワール的な予告と映像や雰囲気に、 まさにクールでカッコ良かった「サタデー・フィクション」のイメージ、そして久しぶりにカッコ良さげなトニ―レオンを見てみたい、と期待した。
何だか雲行きが、怪しいと思いながら見ていたが、これ「グランド・マスター」と同じ匂いがする。あの国は定期的にプロパガンダ作品を作るようで、知らずに見てから仰天する。映像のテイストや演出はスタイリッシュなのだが、ちょいちょい入るおかしな日本軍の残酷シーンが白々しく、ストーリーに特段関係なく、話の流れを切る、またこれか。
過去のエピソードに遡り現状の説明をしていく手法が使われてるが、激しすぎて、以前の話なのか、この次のつながりなのか、一瞬考えることも多かった。
雰囲気と映像は美しいかったが、とても残念な作品だった。共産主義の二重スパイが台湾にたどり着く辺り、苦笑いしかない。
日本語が聞き取れない
いやぁ、久々に観たハズレ作品。
まさに監督の自己満足の世界。
わかってはいましたが、ここまでとは。
日本語にも字幕付けてよ。
カタコトだわ演技も下手だわで、
笑うかと思った。
それにしても
トニーレオンが誰かに似てるなぁ
と思ってその俳優さんの名前が思い出せず
2時間悶々と過ごしました。
未だに名前が思い出せません。
顔は出てきてるのに、
誰だったっけ…ほら、70代くらいの
ヤクザ映画によく出てきてた、
笑い上戸で有名な…
ワンイーボーはゴッドファーザーの
若き日のアルパチーノそっくり。
そんな感じで時間潰ししてました。
「花様年華」「インファナル・アフェア」などの香港の名優トニー・レオ...
「花様年華」「インファナル・アフェア」などの香港の名優トニー・レオンとテレビドラマ「陳情令」でブレイクした中国の若手俳優ワン・イーボーが共演し、第2次世界大戦下の上海で暗躍する中国共産党・中国国民党・日本軍のスパイたちの攻防をスリリングに描いたノワールサスペンス。
中国・汪兆銘政権の政治保衛部に所属するフーは、中国共産党の秘密工作員だった男ジャンの身辺調査を行う。フーは中国国民党に転向するというジャンから共産党幹部の情報を聞き出すことに成功する。1941年、上海に駐在する日本軍スパイのトップ・渡部は、政治保衛部の主任となったフーやその上司タンと日本料理店で戦局について話す。フーの部下として働くイエは、友人ワンとともに諜報活動に従事していたが……。
トニー・レオンがフー役、ワン・イーボーがイエ役を務め、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海」のチェン・アルが監督・脚本・編集を手がけた。2023年・第36回金鶏賞で最優秀主演男優賞(トニー・レオン)・最優秀監督賞・最優秀編集賞を受賞。
7 E-6
映像が語るものに圧倒される喜び
公開初日から繰り返し観ていますが、この作品の何が好きかというとまず第一に映像美です。
光の使い方とそれが生み出す色彩と陰翳、構図のハマり方がどうしたらいいかわからなくほど好みです。『この瞬間をポスターにしてくれ』と何度も願ってしまう。真珠湾攻撃の報を受け取る場面で、渡部からそれを聞かされる三人の姿なんて、これは絵ですか?と見入ってしまいます。
特に好きなのが鏡の使い方で、ホールでファンを見つめるイエ、その視線に気付いたファン、イエにわからないよう背面の鏡越しにファンを見つめるワンというこの構図が流れるように一枚の画に収まっている感じがたまらなく好きです。
他の場面でも鏡が何度も登場します。鏡の前に立つのが一番多いのがイエでしょうか。何度も観る方には是非ご注目いただきたいところです。
また、大きな見どころであるアクションシーンは息を止めて見入ってしまいます。
本国での配信と韓国版Blu-rayでこれまで何度も観た時にこの場面について抱いていた印象と、今回初めてスクリーンの大画面で観た時の印象が大きく異なった場面でもあります。
この場面、二人の目をよく観ていると、死闘の最中に時折り死闘とは違う色合いが滲みます。これはまだラストまで観ていなかった初回視聴時には感じられなかったことであり、スクリーンの大画面で没入して観ることができる今回初めて気付いたところです。一度観た方も、結末を知った状態で是非この二人の死闘をご覧いただきたいです。
程耳監督は自身で編集も手掛ける監督ですが(第36届金鶏賞では、この『無名』で監督賞と編集賞を同時受賞しています)ちょっと映り込んだ小道具やさりげない仕草にも監督の仕掛けがあり、一度締めたネクタイを外して別のものを選ぶ、にこやかに会話をしながらさりげなく相手から受け取った拳銃の弾丸を数える、求められた酌を無視して寿司を口に運ぶ、ちょっとしたシーンに浮かび上がる登場人物の心情を一つ一つ考えながら観るのが本当に面白いです。
何度も観るうち、フーの笑顔にゾクゾクし、イエの胸の内を慮って一層ヒリヒリするようになっていきます。
何度観ても飽きませんが、この作品が好きだというと『必ずスクリーンで観て!』と勧められてきました。実際にスクリーンで鑑賞してみてその理由を理解しました。この作品、スマホやテレビの画面で観るのと比べスクリーンで観ると桁違いに面白いです。本国の映画ファンが何度も長文レビューを寄せた理由がしみじみわかる気がします。もうすっかり虜です。
全73件中、1~20件目を表示