彼方にのレビュー・感想・評価
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「え?」
アカデミー賞候補ということで観てみた短編は、すでに感動ポルノと書かれている方がいたが、確かにスレスレかギリギリアウトくらいの作品だとは思う。大切な家族を失った喪失を、じゃあどうすればとかではなく、本当にただそのままに、悲しみの沼を漂っている感覚を味あわせてくれる18分。長編化すれば、それなりに物語めいたものが付け加えられるのかも知れないが、このさっくりとした感覚はあまり知らない。ムーディーでベタな音楽を差し替えれば、相当な実験的作品に見えるのかも知れない。
しかしなによりも鮮烈に印象に残ったのは、突発的に起きる惨劇の、あまりにもあっけない殺され方の描写。正直、ほかの映画であまり見たことのない2連発であり、「え?」となるしかない怖さにおいて、この監督は今後すごい演出を見せてくれるかも知れないなと思う。
短編だからこそ
アカデミー賞ノミネートを機に観賞。
18分という短い尺の中で起きる悲劇と、その後。
娘の面影を持つ少女とその両親をライドシェアに乗せたことで起きた主人公の感情は、どんなものだったのだろう。少し変化があったように見えたけど、どうなのかな。
台詞もほとんどなく解釈は観る側に委ねられるので、自分で感じたまま受け取ればいいのでしょう。
ただ、少女の行動はちょっと違和感を感じたりもしました。海外だと有り得るのかな…?
傑作!!!
傑作です!
たった18分で、心をわしづかみにされました。
米国アカデミー賞の短編映画賞、この作品に獲ってほしいです。
この先、何度も見返したい作品です。
一人でも多くの方にこの作品を紹介して、
ぜひとも観てもらいたい!!
一回目の鑑賞後に、「すごい!」と思って、その後、この作品のことを考えていたのですが、特に(原題が「The After」なのに、どうして『彼方に』というタイトルなんだろう)というのが、ずっと引っかかっていて、お嬢さんのバレエ発表会がオズだったのかなあ?と勝手に妄想して、また号泣。
ラストのシーンは、ボロボロだし、様々な想像を掻き立てて、危険な展開になるんじゃないかとか、どうなるんだろう?!と不安になりました。PTSD、受け止めきれないほどの大きな悲しみを抱えた人の「The After」、主人公の表情をみていると、彼の人柄が伝わってきて、(この人がご近所さんだったら、毎日「おはよう」と声をかけて、たわいもない会話をしたり、ちょっと笑かしてみたり、できるのになあ)と思ったりしました。
感動ポルノ
母と子の無惨な死に方は幸福と悲しみとの落差を強く演出したいだけに設定されたものとしか思えなかった
家族がこの死に方したらつらいって思うのは大量のわさび食べて涙流すくらい自然に出ちゃう反応なので映画が良いとかじゃない
悲しみからの再生
2024年2月9日
映画 #彼方に (2023年)鑑賞
残虐な犯罪により失意のどん底にたたき落とされた男。ライドシェアサービスのドライバーとして虚しい日々をやり過ごすなか、ひとりの乗客の存在が彼の心を揺さぶり悲しみと向き合わせる
わずか18分の映画なのに十分に深い悲しみとそこからの再生が垣間見える
本人のみが決断できる”手放す力”
「どうして壊れなきゃいけない
でも、もし私たちに受け入れる力があるなら、
手放す力もあるはず
すべて手放して 今すぐ手放して」
あの時握った手を離さなければいけない決断(The After)までの物語。
エンディング曲のバーディ&Rhodes”Let It All Go”の歌詞で崩れます…
グリーフケア セルフ 悲しみからの再生
連続通り魔事件の犯人と遭遇したことによって白人妻とまだ幼い娘を亡くした黒人男性の話
当時はなにかしらでっかい仕事をしていたようだが今はそれを辞めライドシェアのドライバーをしている
ライドシェアは所謂白タクのことで今のところ日本では違法だがアメリカでは合法
タクシー業界から献金をもらっている政治家やマスコミや知識人が反対してるんだろうがいずれ日本でも合法になる
あれから彼は寡黙になり心を閉ざしてしまい妻子との思い出に生きる毎日だが食べていくためライドシェアの仕事をしている
彼が喋らずともとっかえひっかえ次々に登場する乗客がいろいろと喋るので飽きさせない
そんなある日に黒人男性と白人女性とその娘が乗客として彼のライドシェアを利用した
生きてれば自分の娘と同じくらいに成長した姿だった
車内でくだらない口論する夫婦とそれにはもううんざりの娘
彼らの自宅の前で乗客3人を下ろしドライバーはあの幸せな日々を強く思い出さずにいられなかった
男のあまりにも寂しい背中を見かねた黒人白人夫婦の娘は背後から抱きついた
座り込みしばらく泣きじゃくったドライバーは我に帰り晴々とした表情でライドシェアの車に乗り込み発進させた
Netflixの短編としては大衆向け
わかりやすい
少なくとも難解な芸術作品ではない
コメディー要素は微塵もなく娯楽映画とはいえないし感傷的な内容だが多くの人が共感しやすい
好みではないがまあ悪くない
背後からいきなり抱きつく会ったばかりの他人の娘なんて有り得るだろうか
極めて稀だが創作作品はあるあるではないし話のキモはそこじゃない
これはあくまで自分の妄想だがおそらく亡くなった天国の娘が生きている黒人少女の身体を借りて主人公を勇気づけたのではないか
敬虔なクリスチャン的発想かもしれない
だが自分は無神論者だ
一瞬あの場面は『バックドロップ犬』を思い出したがもちろんそんな展開はなかった
悲しみがあふれています
18分の短編作品です。
18分と短いですが悲しみにあふれています。
最愛の妻と娘の悲惨な死を受け入れられなく
表面張力のように悲しみがカラダを満たしてしまい
ほんの少しのことで悲しみがあふれてしまいます。
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