劇場公開日 2024年2月9日

「カルーセル麻紀さんの熱演に感動」一月の声に歓びを刻め 梅じんの相棒さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0カルーセル麻紀さんの熱演に感動

2024年3月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

レビューが賛否が分かれていてポイントも低かったがNHKがテレビで紹介していたので観に。
3人のエピソードによる3部構成、どれも身内を失った失望感やら後悔、助けてやれなかった自分を責め続けると言った苦悩を抱えて生き続ける辛さに向き合う話。
幼児への性的暴行被害の本人を描いた前田敦子のエピソードは白黒で撮られた意味が観ていてじんわりとわかりなぜだか涙が頬を伝いました。泣けたというのでなく涙しました。
哀川翔が父親役のエピソードでは同じ娘を持つ男親として理解できます。
可愛い娘を暴行されて加害者と同じ男という生き物である自分が許せず性転換した父親役のカルーセル麻紀さん、久し振りに拝見したが若いときと変わらず妖艶さと男勝りな迫力ある存在感と迫真の演技に感動しました。
どれも愛するものを失い、愛するが故に起こるエピソード、そんな自分を愛することさえも失いそうになるギリギリの気持ちを描いた行間を読み解く映画で、観るものに考えさせたかった監督の想いが伝わる映画でした。

梅じんの相棒