私がやりましたのレビュー・感想・評価
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戦前の設定だったのね。
知らずに見始めて途中で(字幕に「1932年」って出て)気が付かされた。バカですねー。
それはさておき映画。
サスペンスコメディの作りなんだけど、
サスペンスと言っても、心臓がキューッ!ともしないしハラハラ、ドキドキもしない。物語の底辺に流れているのは殺人事件なんだけど、中心はヒロインのロマンスとか夢とか、そういうのが主な話。
登場人物のコメディな演技には、にゃッとしたりクスッとなったりと、見終わって少し幸せな気持ちになったと思える映画。
私は見て良かったです。
画竜点睛
1930年代の美術は素晴らしい、
シナリオの状況展開もおもしろい、
演出上の登場人物の、
精神的配置も巧み、
物理的距離感もバランスがいい、
小道具の捌き方など芝居の技術も高い。
準備に時間をかけたのだろう。
しかし、
ストーリーに沿って、
一喜一憂できない。
ワクワク、ハラハラする展開のはずなのに。
理由は主人公や登場人物の気持ち、葛藤を、
もう一歩踏み込んで描いてほしかった。
せっかくアリス・ギイや、
ワイルダー に触れているのだから、
彼女たちがやっていた事をトレースだけでもしていたら見違える作品になっていただろう。
画竜点睛を欠く、
は、
重要な最後のひと作業が欠けている、
かもしれないが、
本作は、
シナリオの最初のひと作業が書けていない。
うまい事書いてる気になってる自分に唾を吐く、ペッペッペ、、、。
私がやりました。
おしゃれ、やられた!
おしゃれ。レトロで魅力的な町、女優。
最後にあっ!やられた!と思った。気分転換したり、おだやかに、ゆったりした気分で映画館から出たい方におすすめ。
これはスゴイ
有名な演劇プロデューサーが殺されて、直前に「俺の女になれよ」と言い寄られてた女優が疑われるのね。「これは売名のチャンス」と女優は弁護士の妹と組んで、裁判で正当防衛を勝ち取ってくの。
荒唐無稽な筋だから、嘘っぽさが出ると思うんだけど、そこまで出ないんだよね。話自体が軽くてファンタジーっぽい感じもあるから、なんでもアリな雰囲気があるの。でも、その中で、現実の縛りもやってる。
不条理劇とギリギリあたりだから、そういう笑いもうまいんだよね。
とにかく大技、小技、すべてがうまい。この脚本を書けるフランソワ・オゾンはすごいよ。監督としてスゴイのは知ってたけど、脚本家としても超スゴイ。
そしてイザベル・ユペールの登場をここまで遅らせて許されるとは、さすが巨匠。(オープニングで道でぶつかってるけどね。)
法定のシーンもふざけてやってるようで、ジェンダーの問題をキッチリ描いてる。本質的に今も変わらないんだよね。
そしてエンドロールでは、主役の三人以外は、みんな落ち目になってるの面白かった。
めっちゃ面白かったです
映像云々抜きにして、内容だけで楽しめました。女優とか演劇、台詞めいたものを法廷に絡めたり、モノトーンやトーキー時代の映像を巧みに差し込んでくるアイデアなんかが抜群です。男女差別を利用しながら狡猾なストーリーを展開させていくあたりもさすがといったところ。締め方なんかも見事で、短時間でボリュームあるエンタメを見切った感が半端なかったです。
結局のところ真相はどうでもいい
フランソワ・オゾン作品は、やはり毒気がある方が好き。
男女ともに魅力的なキャラクターではあるけれど、特に良い人な訳でもなく、ちょっと自虐もあり、それぞれがお互いを少し小馬鹿にしたセリフだったり、なんだか滑稽。
フランスのコメディ特有のシニカルな雰囲気に、オゾン監督の持ち味を加えると、こんなに面白くなるか。
若い2人はキラキラでオシャレさんなのに対し、ショーメットは下品で悪趣味、森の魔女のような風貌で、最高にダサくて良い。
確かにクセのある声だとは思うけど、大女優をトーキーに失敗した女とはなかなか…。
パルマレードさんは、パンフレットを読むまで『パリタクシー』のドライバーだと気づかなかった。
登場人物のその後も芸が細かい。
痛快
フランソワ・オゾン監督は絶対映画館で観ようと思っているので鑑賞🎞️✨
ポスターだと女性3人のメインキャストだと思っていたが、なかなか3人目のイザベル・ユペール出てこないなぁと思っていたが、なるほど、真犯人役か☺️
奇怪な役が似合う似合う笑
女優と弁護士の二人が可愛いこと、髪型が似ているのもあり、そっくりにみえて、最初2人は同一人物かと思った笑
金髪か黒髪で分けてて良かった笑
弱い立場の女性が、どんどん名声で輝いていく様が痛快で気持ちいい
最後のエンドロールも、登場人物のその後が垣間見れるのが楽しい😆
建築家の良いおじさんも訴えられていたのがまた皮肉。笑
スカッとしたいときに観るのにオススメ映画🎬
私がやられました😁
何故か爽快!
クライムサスペンスと言うくだりなのに
浮かれ気分で劇場を後に出来ました!
主人公2人の雄弁かつ鮮やかなる裁判シーンは
まるで傍聴席に居るかの様に引き込まれ同情心を持ち上げられちゃいました
とにかくテンポがいい!登場人物の人となりも分かりやすくクラシカルなセットや衣装
参考にしてみたいメイク…
ずっとずっと目が離せ無いアートフルなフランス作品に拍手です!
物語の締め方やエンドロールの…その後報告も
心残り無く楽しめたし
オゾン監督のドヤ顔が浮かびましたね
かつての大女優を演じるイザベル・ユベールの怪演は本当に「かつて」の大女優感があふれ出てたし(それも無声映画だなんて)違和感無し無し!
主演の2人の美貌と勢いにワクワクしたし
特にマドレーヌ役のナディア・テレクスウィツの魅力に私がヤラれました⭐️
即!checkin!
舞台演劇にしてみても面白そうな
俳優も衣装、景色どれもキュートで目に美しい。セ・ビアン!セ・ミニョン!な、まろやかクライムコメディだ。
台詞の多さや大げさな立ち回り、プロットがいかにも演劇的で現実感がないため、プレッシャーなく絵本を読み終えたような気持ちになる一作。いいんじゃないかなぁ。
きっかけを境に裕福になった主人公に、二番煎じを狙って迫る狡猾なヴァラン。うーん、きたきた古典的。これっておむすびころりん的なラストかなと思いきや、みんながみんなお得に収まっちゃってまさかのボヌール。
お、おう。まあ、いいんでないかなっ。最近は重めな作品多かったし、これはこれで良かったですよ。
そのまんまだが邦題もよき。
貞操の価値
非常にフランス映画らしいコメディ。
初っ端から、大家とやりあうポーリーヌのキュートさにやられた。
マドレーヌも、発砲する瞬間に目を瞑ってしまう(イメージですが)あたり可愛らしい。
オデットの強かな横柄さが、後半に素晴らしいアクセントを効かせる。
その他の登場人物もみんなどこか愛嬌があり、仕草や表情が魅力的です。
話としては「そんなこと言う?」とか「うまくいきすぎだろ」とは思うが、そこはコメディ。
赤い幕が開くところから始まり、軽妙な会話や舞台的な仕草、アイリス・アウトの多様など、リアリティラインの下げ方が絶妙。
もっとバチバチにやり合うのかと思ったら、半ば共犯関係となり、みんなが幸せになるラストは意外。
意外といえば、いかにも胡散臭かったパルマレードが実は紳士でしたね。
…という印象やちょっとした会話をエンドロールで拾ってくるので、最後まで油断なりません。
そのエンドロールで、結末がもう一転したような?
意表をつかれて捉えきれなかったのが残念。
実はオデットもやってなかったとか、もう一捻りあったらと思ってただけに、綺麗に入れ込んでたら満点かも。
ファッションや町並み、劇中劇の入れこみ方など演出も素敵でした。
爆笑ではなくクスクス笑えるし、1935年を舞台にしつつ今日的な問題にも触れるバランスにも優れた名作です。
可愛らしい映画
フランスでまだ女性に参政権すらない時代の男尊女卑の時代に生きる女性のたくましさを面白可笑しく描いた作品。それぞれのキャラクターに愛嬌があって可愛らしい映画でした。
新人女優のマドレーヌも可愛らしかったですが、それより親友の新人弁護士ポーリーヌの知的さと健気さに惚れちゃいました。
フランス語を聞いていると眠くなってしまう私
実は苦手意識のあるフランス映画。理由はお恥ずかしいですが、どうもフランス語を聞いていると眠くなってしまう私。昨夜は寝不足気味だったことに加え、今作は会話劇の要素が強かったために正直途中までかなりしんどかったですが、そこはフランソワ・オゾンですから一定の面白さは約束されており、何とか乗り切ることができました(苦笑)。
とは言え私、フランソワ・オゾンはまだまだ抑え切れてはおらず、知る限りの印象としては、割といろんなタイプの作品を撮られています。その中でも今作は特にユーモアたっぷりで且つあっけらかんとしているためとても微笑ましく、主役であるマドレーヌ役のナディア・テレスキウィッツのチャームも相まって、とても幸せな気持ちで鑑賞できます。
特に、1930年代後半という時代設定に対して、ごくごく自然に現代的な「ジェンダー平等」で展開する巧みさは思わず唸るものがあります。
と、けなす要素は皆無ですが、果たして傑作並みの作品性かと問われればそれほどではないものの、もしフランソワ・オゾンを知らずにたまたま配信で観ても「これは当たり」と思える良作だとは思います。
満足度の高いコメディ
すごい完成度のコメディ。
特にオデット役のイザベル・ユペールの怪演が印象的。
全体に、男性の既得権益的なところに乗っかった差別的でダメなところと、女性の強かなところをユーモアたっぷりに戯画的な強調(カリカチュア)をしていて、オチもそれに沿ったものとなっていた感じ。
予告編で抱いたイメージよりオデットと主人公のやり取りが短く、103分の中にテンポよくしっかり要素が詰まっていたのが好印象。
『映画大好きポンポさん』じゃないけど、イタズラに3時間4時間と長くなって忍耐力を試される映画より、短い方がずっと満足度が高いかも。
タイトル最高/楽しい犯罪の使い方
タイトルが最高。『私がやりました』(英題 The Crime Is Mine、原題Mon crime)!!
なんか三谷幸喜のクリスティーものっぽいミステリー感、あるいはステキな金縛りっぽさのある法廷劇を、感じた。音楽とか、膀胱炎のタイピストが何とか判事を小馬鹿にしてる感じとかに、三谷幸喜みを感じた。
1935年が舞台らしいです。
ポーリーンは多分マドレーヌが好きなんよね。
お風呂を出ていくマドレーヌに送る視線が、切なくてそんなふうに受け取った。
イザベル・ユペール様が、楽しそーにサイレント映画時代の大女優で真犯人を演じてて面白かった。
軽い喜劇なんだろうけど、結構#MeToo的目配せのある内容。オゾンの過去作では、8人の女たち、しあわせの雨傘の分野かなーと思う。8人の女たち、また見たいなぁ。わたしにとってのミニシアター作品との出逢いの作品で、TSUTAYAでVHSを複数回借りた記憶…
オゾンはいろんなタイプの作品を沢山撮ってて、すごいなぁと思う。全部見れてはないけど、まだ50代だし、これからも色々見せて欲しい。
真犯人を、結構最後までパルマレードなんかなぁ(死んだプロデューサーのおかげで得した建築家)と思ってたんだけど、違いましたね。
オデット(ユペールさま)って事なんですね。財布持ってたんやしそんでええんよね?誰がどうやって殺したかは、どうでもいいんですがね。
オープニングでプロデューサー宅から出てきたマドレーヌが、すれ違いざまにちょっと肩がぶつかった人がオデットっぽく見えたから、オデットじゃないんやなっていう先入観を持って見たので、そう思ってた。
とはいえエンドロールでも一年後に新証言とか言ってるから、ほんとはオデットでもないのかな?まぁそこはどうでもええんやけど。
女の地位が低くて、二級市民扱いされている世界で、シスターフッドとトンチを駆使して、望みを叶えたホラ話だからさ。
とはいえ、パルマドーレが身体を差し出さなくても頼みを聞いてくれるいい人だった理由がよくわかんなかった!
毒気が少ない分、カタルシスも弱い
殺人犯のフリをした女優とその友人の弁護士が、女性の地位向上を訴えることで無罪を勝ち取り、名声を得ていく展開は、コメディ・タッチのサクセス・ストーリーとして面白い。
ただ、台詞の多さが物語のテンポを阻害しているし、退屈とは言わないまでも、フランス語の響きのせいで眠気に襲われてしまった。
真犯人が現れてからは、この欲の皮が突っ張った老女優を、どのようにしてやっつけるのかと思って観ていたら、なかなか期待したような展開にはならない。
終盤で、タイヤ会社の社長の前に、建築家、女優、弁護士、老女優が次々と姿を現し、言葉巧みに大金を巻き上げていく様子には、コン・ゲームのような痛快さと演劇的な面白さがあるのだが、それでも、それが老女優のためであることを思うと、あまり素直に喜べない。
誰も傷つかけずに円満にコトを収めるためには、敵対して潰し合うよりは、味方に引き込むのが一番良い方法だとは分かるのだが、それでも、こうした欲深い老害には、やはりギャフンと言わせて欲しかったと思うのである。
それから、殺されたプロデューサーの卑劣さは言わずもがな、判事は無能だし、検事はいけ好かないし、フィアンセは頼りないしと、出てくる男たちは総じてダメ人間ばかりであるが、唯一、建築家だけは、誠実で信頼の置ける人物として描かれている。
これはこれで、「男の中にも善い人はいる」という、一種の救いにはなっているのだが、ただ、「男性優位の社会に女性がくさびを打ち込む」というテーマを徹底するのであれば、やはり、男性は全員、ダメ人間であっても良かったのではないかと思えるのである。
セリフ多い!楽しい!
最近有無を言わさず(有無を言わずw)殺しまくる作品ばかり観てたので(もしくは怪獣の雄叫び)とにかくセリフの応酬が楽しめました。
キャラクターがとてもわかりやすいのでこれまた面白い。
ユペールのコメディ、初めて観ましたけどやはり最高でした。
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