ヨルゴス・ランティモス : ウィキペディア(Wikipedia)

ヨルゴス・ランティモス(、Yorgos Lanthimos、1973年5月27日 - )は、ギリシャ出身の映画監督である。

2012年、『ザ・ガーディアン』紙にて「この世代のギリシャの映画監督のなかで最も才能のある人物」と評された。

経歴

1973年5月27日、アテネに生まれる。下位中産階級の家庭で育った。若い頃はコマーシャルの製作によって生計を立てていた。

2009年、監督作品『籠の中の乙女』が第62回カンヌ国際映画祭にて「ある視点」部門のグランプリを受賞し、アカデミー外国語映画賞にノミネートされる。ギリシャの経済危機をきっかけとして、2011年、ロンドンへ移り住む。2015年、コリン・ファレル主演の『ロブスター』が第68回カンヌ国際映画祭にて審査員賞を受賞し、アカデミー脚本賞にもノミネートされた。

2018年、オリヴィア・コールマンエマ・ストーンレイチェル・ワイズ主演の『女王陛下のお気に入り』が第75回ヴェネツィア国際映画祭にて審査員大賞を受賞。さらにオリヴィア・コールマンに同映画祭の女優賞やアカデミー賞主演女優賞をもたらし、自身も初となる監督賞候補となった。

2023年の『哀れなるものたち』は第80回ヴェネツィア国際映画祭で最高賞にあたる金獅子賞を受賞。更に第96回アカデミー賞では製作と主演を務めたエマ・ストーンの主演女優賞を筆頭に4部門で受賞し、自身も2度目となる監督賞候補となった。

フィルモグラフィー

長編映画

  • My Best Friend(2001年) - 監督(共同)
  • Kinetta(2005年) - 監督・脚本
  • 籠の中の乙女 (2009年) - 監督・脚本
  • アルプス Alpies(2011年) - 監督・脚本・製作
  • ロブスター The Lobster(2015年) - 監督・脚本・製作
  • 聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア The Killing of a Sacred Deer(2017年) - 監督・脚本・製作
  • 女王陛下のお気に入り The Favorite(2018年) - 監督・製作
  • 哀れなるものたち Poor Things (2023年) - 監督・製作
  • 憐れみの3章 Kinds of Kindness (2024年) - 監督・脚本・製作

短編映画

  • O viasmos tis Hlois(1995年) - 監督・脚本
  • Uranisco Disco(2002年) - 監督・脚本

ミュージックビデオ

  • デスピナ・ヴァンディ:Deka Entoles(1997年) - 監督

受賞歴

アカデミー賞

ノミネート
2010年 外国語映画賞: 『籠の中の乙女』
2016年 脚本賞: 『ロブスター』
2018年 作品賞: 『女王陛下のお気に入り』
2018年 監督賞: 『女王陛下のお気に入り』
2023年 作品賞: 『哀れなるものたち』
2023年 監督賞: 『哀れなるものたち』

英国アカデミー賞

受賞
2018年 英国作品賞:『女王陛下のお気に入り』
ノミネート
2016年 英国作品賞:『ロブスター』
2018年 作品賞:『女王陛下のお気に入り』
2018年 監督賞:『女王陛下のお気に入り』
2023年 作品賞:『哀れなるものたち』
2023年 英国作品賞:『哀れなるものたち』

カンヌ国際映画祭

受賞
2017年 脚本賞: 『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』
2015年 審査員賞: 『ロブスター』
2009年 ある視点賞: 『籠の中の乙女』

ヴェネツィア国際映画祭

受賞
2018年 審査員大賞: 『女王陛下のお気に入り』
2011年 脚本賞: 『アルプス』
2023年 金獅子賞:『哀れなるものたち』

ヨーロッパ映画賞

受賞
2015年 脚本賞: 『ロブスター』
2019年 作品賞: 『女王陛下のお気に入り』
2019年 監督賞: 『女王陛下のお気に入り』

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/04/25 00:00 UTC (変更履歴
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