アンヌー・カプール : ウィキペディア(Wikipedia)

アンヌー・カプール(Annu Kapoor、1956年2月20日 - )は、インドのヒンディー語映画で活動する俳優。俳優業を中心に映画監督、映画プロデューサー、歌手、テレビ司会者、ディスクジョッキーとして40年以上活動しており、これまでに国家映画賞、フィルムフェア賞、国際インド映画アカデミー賞など多くの映画賞を受賞している。

生い立ち

1956年2月20日、ボーパールのイトワーラーで生まれ、「アニル・カプール(Anil Kapoor)」と名付けられる。父マダンラールはペシャーワル出身のパンジャーブ人で各地を巡業するの主催者で、母カマルはの出身で、ウルドゥー語の教師をしていた。また、祖父クリパー・ラーム・カプールは英印軍所属の医師であり、曾祖父ララ・ガンガ・ラーム・カプールは独立運動家として活動し、英印政府に逮捕され処刑されている。兄ランジット・カプールは映画監督・脚本家、弟ニキル・カプールは脚本家・作詞家として活動しており、妹シーマ・カプールはプロデューサー・女優として活動し、オム・プリと結婚している。

カプール家の家計は困窮していたため、アンヌー・カプールは中等教育までしか受けることができなかった。彼は父の強い希望でパールシー劇団に参加し、1976年に兄ランジット・カプールに誘われてに入学した。卒業後は同校が運営するレパートリー・シアターに短期間所属し、1981年にはボンベイで上演された舞台演劇『Ek Ruka Hua Faisla』(演出:、脚本:ランジット・カプール)に出演し、70歳の老人役を演じた。アンヌー・カプールは演劇を鑑賞していたの目に留まり、彼の誘いを受けて1983年に『Mandi』に出演している。

キャリア

1979年にアミターブ・バッチャン主演の『』で映画デビュー(ノンクレジット)する。その後は『Aadharshila』『Betaab』『Mandi』『Khandhar』に出演し、1984年に出演した『Utsav』で人気を確立してにノミネートされた。これ以降も『』『Tezaab』『Ram Lakhan』『Ghayal』『タイガー・炎の3兄弟』『Darr』『Sardar』『Om Jai Jagadish』『Aitraaz』『7 Khoon Maaf』など批評的・興行的に成功した作品に数多く出演している。キャリアの初期は本名で活動していたが、1988年に出演した『Tezaab』の主演が同名の俳優だったことから、混同を避けるために「アンヌー・カプール(Annu Kapoor)」に改名している。1994年にはインド児童映画協会の要請で『Abhay』の監督を務め、を受賞しているABHAY (The Fearless) Children's Film Society India。2012年に出演した『』では批評家から演技を絶賛され、国家映画賞 助演男優賞、、国際インド映画アカデミー賞 助演男優賞を受賞している。その後は『Yamla Pagla Deewana 2』『The Shaukeens』『Saat Uchakkey』『』『Missing』『』『Khuda Haafiz』『Suraj Pe Mangal Bhari』などに出演している。

テレビ番組でも活動しており、『Antakshari』『The Golden Era - With Annu Kapoor』『Param Vir Chakra』『Ajnabi』『Kabeer』『Gubbare』などに出演している。このほかに『Aao Jhoomein Gaayen』『Gaan Gaao Taaka Naao』『Ek Sunhari Shyam』など複数のテレビ番組をプロデュースしている。

家族

アンヌー・カプールは3度の結婚を経て4人の子供(長男カヴァン、次男マーヒル、三男イヴァーン、長女アラディタ)がいる。最初の妻アヌパマ・パティルはアメリカ国籍を持っており、1993年に離婚したものの、2008年に再婚している。

フィルモグラフィー

  • (1979年)
  • Aadharshila(1982年)
  • Betaab(1983年)
  • Mandi(1983年)
  • Mashaal(1984年)
  • Khandhar(1984年)
  • Utsav(1984年)
  • Damul(1985年)
  • Arjun(1985年)
  • Ek Ruka Hua Faisla(1986年)
  • Chameli Ki Shaadi(1986年)
  • Susman(1987年)
  • (1987年)
  • Diljalaa(1987年)
  • Tezaab(1988年)
  • Khoon Bahaa Ganga Mein(1988年)
  • Gunahon Ka Faisla(1988年)
  • (1988年)
  • Ram Lakhan(1989年)
  • Main Azaad Hoon(1989年)
  • Aakhri Ghulam(1989年)
  • Dost(1989年)
  • Elaan-E-Jung(1989年)
  • Zakhmi Zameen(1990年)
  • Veeru Dada(1990年)
  • Pyasi Nigahen(1990年)
  • Aawaz De Kahan Hai(1990年)
  • Ghayal(1990年)
  • Jamai Raja(1990年)
  • Yodha(1991年)
  • タイガー・炎の3兄弟(1991年)
  • Vishnu-Devaa(1991年)
  • Ranbhoomi(1991年)
  • Jeena Marna Tere Sang(1992年)
  • Paayal(1992年)
  • Muskurahat(1992年)
  • Shreemaan Aashique(1993年)
  • Dil Ki Baazi(1993年)
  • Waqt Hamara Hai(1993年)
  • Gardish(1993年)
  • Darr(1993年)
  • Sardar(1993年)
  • Drohkaal(1994年)
  • Jawab(1995年)
  • Anokha Andaaz(1995年)
  • Kaalapani(1996年)
  • Vijeta(1996年)
  • Udaan(1997年)
  • Kachche Dhaage(1999年)
  • Arjun Pandit(1999年)
  • Tune Mera Dil Le Liyaa(2000年)
  • Hum Kisise Kum Nahin(2002年)
  • Om Jai Jagadish(2002年)
  • Kuch To Gadbad Hai(2004年)
  • Raincoat(2004年)
  • Aitraaz(2004年)
  • 7 Khoon Maaf(2011年)
  • Gali Gali Chor Hai(2012年)
  • (2012年)
  • Yamla Pagla Deewana 2(2013年)
  • Badlapur Boys(2014年)
  • Muavza(2014年)
  • Saat Uchakkey(2014年)
  • Kisi Ne Titli Ko Dekha Hai Kya(2014年)
  • The Shaukeens(2014年)
  • Jai Ho Democracy(2015年)
  • Miss Tanakpur Haazir Ho(2015年)
  • Dharam Sankat Mein(2015年)
  • Saat Uchakkey(2016年)
  • (2017年)
  • Baa Baaa Black Sheep(2018年)
  • Missing(2018年)
  • Mangal Ho(2018年)
  • The Fakir of Venice(2019年)
  • Khandaani Shafakhana(2019年)
  • (2019年)
  • Khuda Haafiz(2020年)
  • Suraj Pe Mangal Bhari(2020年)
  • Darbaan(2020年)
  • Chehre(2021年)
  • (2023年)
  • Non Stop Dhamaal(2023年)
  • Rules Ranjann(2023年)
  • Sab Moh Maaya Hai(2023年)
  • Dry Day(2023年)

受賞歴

部門作品名結果出典
国家映画賞
『Abhay』 rowspan=2
助演男優賞 『僕はドナー』
フィルムフェア賞
『Utsav』
『僕はドナー』
国際インド映画アカデミー賞
助演男優賞『僕はドナー』
コメディアン賞
ジー・シネ・アワード
2013年 『僕はドナー』 rowspan=3
2017年 『弁護士ジョリー2〜真実を白日のもとに』
2020年 助演男優賞 『ドリーム・ガール』
スター・スクリーン・アワード
2013年 『僕はドナー』
2014年 『The Shaukeens』
2013年 助演男優賞『僕はドナー』 rowspan=2
2013年 助演男優賞 『僕はドナー』
V・シャンタラム賞
1994年 監督賞 『Abhay』
2002年『Antakshari』 rowspan=2
2003年
2003年 音楽/映画番組アンカー賞『Antakshari』 rowspan=2
2004年 ゲーム/クイズ番組アンカー賞
2018年 ウェブシリーズ主演男優賞 『Home』

出典

外部リンク

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