サラ・ラム : ウィキペディア(Wikipedia)

サラ・ラム(Sarah Lamb、1980年10月17日 - )は、アメリカ合衆国出身のバレエダンサーで、現在はイギリスのロイヤル・バレエ団でプリンシパルを務めている。

幼少期

マサチューセッツ州ボストンで父ジョン・母キャスリーンの間に3人姉妹の次女として生まれる。父ジョンは、その父(サラにとっては父方祖父)の没後の1950年にアメリカに移住してきたイギリス人である。

サラはまずタップダンスを始め、4歳・6歳でモダンダンスに取り組んだ。続いてボストン・バレエ・スクールでバレエを学び、ボストン・バレエ第100回記念公演にあたって『くるみ割り人形』のクララ役に抜擢された。13歳でボストン・バレエ・スクールのタチアナ・レガートに師事し、4年間指導を受けた後にボストン・バレエのセカンド・カンパニーに入団したが、さらに1年間指導を受けた。

1998年には芸術分野で大統領奨学金プログラムの対象に選ばれて、当時の米国大統領ビル・クリントンから金メダルを授与された。また、レガートの指導により、1999年に名古屋で開催された国際バレエコンクール、2000年の第6回ニューヨーク国際バレエコンクール、2002年のアメリカ国際バレエコンクールでそれぞれ銀賞を獲得した。

キャリアとレパートリー

1999年にコール・ド・バレエとしてボストン・バレエに入団した後、2001年にソリスト、2003年にプリンシパルに昇進した。2004年8月にファースト・ソリストとしてロイヤル・バレエ団に移籍し、2006年にプリンシパルに昇進した。

レパートリーには、『ラ・シルフィード』のシルフィード役、『うたかたの恋』のマリー・ラリッシュ役、『オネーギン』のタチアナ役・オルガ役、『パゴダの王子』のローズ姫役、『マノン』のマノン役などがある。

ボストン・バレエ時代<a href

  • オデット/オディール:『白鳥の湖』
  • ジュリエット:『ロメオとジュリエット』(ルディ・ヴァン・ダンツィヒ版)
  • リーズ:『ラ・フィユ・マル・ガルデ』
  • ガムザッティ:『ラ・バヤデール』
  • オルガ:『オネーギン』
  • ミルタ、村娘のパ・ド・ドゥ:『ジゼル』
  • ドライアドの女王、街の踊り子:『ドン・キホーテ』
  • 金平糖の精、露のしずくの精英語ではDew Drop Fairy。ニューヨーク・シティ・バレエ団における役名で、第2幕の「花のワルツ」を踊るソリストを指す。日本では役名が宛てられていない。、雪の女王:『くるみ割り人形』
  • オーロラ姫、フロリナ姫:『眠れる森の美女』

私生活

サラの祖母ヘレン(「ヘルキャット」の愛称で知られる)は、キャンプ・ジャバウォッキーという障害児向けサマーキャンプの創設者である。両親もヘレンの引退後にその後を継いでキャンプの運営に携わり、サラとその姉妹(ケイトリン、ドリアン)もキャンプでカウンセラーとして活動していた。2009年夏には、3人のキャンプ参加者とバレエ公演を行っている。

サラは2005年にカリフォルニア生まれの同僚パトリック・ソーンベリーと結婚し、ロンドンで生活している。ソーンベリーはヨガ教室を開いている。

参考文献

訳注

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2022/07/31 06:06 UTC (変更履歴
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