クリストファー・ジョーンズ : ウィキペディア(Wikipedia)

クリストファー・ジョーンズ(、1941年8月18日 - 2014年1月31日)は、アメリカ合衆国・テネシー州ジャクソン 出身の俳優。

幼少期

父親は食料品店の事務員、母親は芸術家だった。ジョーンズが幼い頃、母親が情緒的問題から入院したため、兄弟とともにテネシー州メンフィスにある児童福祉施設「少年の町」に預けられる。そこで似たような生い立ちを持つジェームズ・ディーンのことを知り、彼のファンとなった。その後軍隊に入ったが、敵前逃亡のかどで軍事刑務所に服役する。除隊後ニューヨークへ出て、俳優の仕事を始める。母親は彼が19歳の時に亡くなった。

俳優としてのキャリア

1961年12月17日、クリストファー・ジョーンズの芸名を名乗り、テネシー・ウィリアムズ原作、シェリー・ウィンタース主演『イグアナの夜』でブロードウェイデビュー。ウィンタースに、メソッド演技法の創始者であるリー・ストラスバーグの娘のスーザン・ストラスバーグを紹介され、後にリーが主宰するアクターズ・スタジオで学んだ。ジョーンズとスーザンは、リーの反対を押し切り1965年に結婚し、翌1966年に一人娘のジェニファーを儲けた。

1965年にハリウッドに移り、20世紀フォックス製作のABCのテレビシリーズ『The Legend of Jesse James』で、主役で実在のガンマン、ジェシー・ジェイムズを演じる。番組終了後、ジョーンズは映画『青春の海』で、妻スーザンの夫役を演じた。だが、現実の夫婦生活は映画の様にはいかず、彼らは1968年に離婚した。

1968年、ジョーンズは映画『狂った青春』で、シェリー・ウィンタースを相手役に野心家のロック・スターを演じ、一躍スターの座に上り詰める。さらに同年コメディ『熱い肌』でイヴェット・ミミューと共演した。また、この頃ジョーンズは、女優シャロン・テートとその夫で映画監督のロマン・ポランスキーと親しくなった。後にジョーンズは、当時妊娠中のテートと肉体関係があったことと、彼女が死の予感を抱いてたことを告白している(テートは1969年にマンソン・ファミリーによって殺害された)。

1969年、イギリス映画『鏡の国の戦争』、イタリア映画『さよならを言わないで』で、いずれもピア・デゲルマルクを相手役に主演した後、アイルランドを舞台にしたデヴィッド・リーン監督の大作『ライアンの娘』に、英国軍将校の役で出演する。だが、リーンとの関係が上手くいかず、当初は6ヶ月の撮影予定であったにもかかわらず、実際の撮影終了まで丸1年の月日を要することとなった。この事と同年起こったシャロン・テート殺害事件が、彼に大きな精神的ダメージを与え、撮影終了後カリフォルニアに戻るとそのまま俳優業を引退した。

後半生

1994年にジョーンズは、クエンティン・タランティーノ監督『パルプ・フィクション』のゼッド役のオファーを受けたが、辞退している。彼の最後の出演映画は、1996年のコメディ『マッド・ドッグス』であった。俳優業引退後のジョーンズは、アーティストとして活動した。彼の代表的な作品の一つとして、ハリウッド・フォーエバー墓地に展示されているルドルフ・バレンチノの油彩画がある。

死去

ジョーンズは2014年1月31日、癌による合併症のため、72歳で亡くなった。

フィルモグラフィー

映画

公開年 日本語題原題 役名 備考
1967年 青春の海Chubasco チュバスコ
1968年 狂った青春Wild in the Streets フロスト
熱い肌Three in the Attic パクストン・クイッグリー
1969年 鏡の国の戦争The Looking Glass War フレッド・ライザー
さよならを言わないでUna breve stagione ジョニー
1970年 ライアンの娘Ryan's Daughter ランドルフ・ドリアン
1996年 マッド・ドッグスMad Dog Time ニコラス・ファルコ

テレビシリーズ

日本語題原題 役名 備考
1965年 - 1966年 The Legend of Jesse James ジェシー・ジェイムズ
1967年 弁護士ジャッドJudd for the Defense ブランドン・ヒル エピソード:"Tempest in a Texas Town"
0011ナポレオン・ソロThe Man from U.N.C.L.E. グレッグ・マーティン エピソード:"The Test Tube Killer Affair"

出典

外部リンク

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