鈴木弘一 : ウィキペディア（Wikipedia）

鈴木 弘一（すずき こういち、1956年1月7日 - ）は静岡県出身のプロゴルファー。

来歴

沼津市立第五中学校卒業鈴木 弘一選手 プロフィール - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Site。

1976年のプロ入り以来苦労が多く、一時はツアープロを諦めて転職したこともあったが、夫人の励ましで復帰。1984年にシード権を得てからは、多少の浮沈はあったもののシードを手離さず、外国人選手が多く出場する秋のトーナメントになると爆発的スコアを出して日本勢の牽引車になる活躍で人気を高めた。

1982年の群馬県オープンでは2日目に土山録志・長谷川勝治と並んでの5位タイ朝日新聞縮刷版p680 昭和57年7月18日朝刊16面に着け、最終日には河野高明と並んでの6位タイ朝日新聞縮刷版p714 昭和57年7月19日朝刊18面に入り、1983年のマンシングクラシックでは泉川ピート・小林富士夫と並んでの6位タイ朝日新聞縮刷版p240 昭和58年11月7日夕刊12面に入った。

1984年の日本オープンでは最終日に重圧から4ボギーの上原宏一に代わり、6打差4位から首位に立つ第49回日本オープンゴルフ選手権（1984年）。鈴木は7番から4連続バーディーを奪うなど、一時は6アンダーまで伸ばして初優勝に近づいていたが、13番でグリーンを少し外したラフからの3打目、近いピンに寄せようとした結果、クラブヘッドがボールの下をくぐってしまう。次のショットでも同じことが起こり、ようやく5打目で乗せて2パットで、上原の再逆転を許して2位に終わる。

同年のカシオワールドオープンでは3日目に日本勢で最高の通算7アンダーで3位タイとなる1984年11月24日 カシオゴルフ第３日。

1985年は5月に虫垂炎の手術を受けて、復帰5戦目の日本プロでは2日目に4アンダー69のベストスコアで回って通算5アンダーで首位に立つ第53回日本プロゴルフ選手権（1985年）。最終的には尾崎健夫・金井清一に次ぐと同時に倉本昌弘・宮本康弘・青木功を抑え、山本善隆・尾崎将司・出口栄太郎と並んでの3位タイに入った。関東プロでは2日目に酷い濃霧により途中で競技中止となり、スコアは全て白紙となったため、ダボ、ボギーでスタートしていった鈴木は大喜びで息子と沼津の今沢海岸までタコ釣りに出かけた高橋三千綱『あの一打 勝負を決めたあの一打は、まるで人生のように熱く、激しく、重かった』日本ヴォーグ社、1997年6月1日、ISBN 4529029212、p247。。最終日には中嶋常幸との争いになったが、中嶋の1組前を行く鈴木が先手を取る。16番、187ヤードのパー3で6mを放り込んでトータル4アンダー、次の17番、460ヤードのパー4で、グリーン左のラフからおいしいチップインバーディを奪って5アンダー『あの一打 勝負を決めたあの一打は、まるで人生のように熱く、激しく、重かった』、pp247-248。。意気揚々と18番、566ヤード、パー5のティグラウンドに向ったが、3mのバーディパットを外し、中嶋のホールアウトを待つことになった『あの一打 勝負を決めたあの一打は、まるで人生のように熱く、激しく、重かった』、p248。。結局1打リードしてホールアウトした後に中嶋にチップイン・イーグルを決められ逆転される2006年シニア選手紹介が、同年の日本プロスポーツ大賞新人賞を受賞鈴木　弘一 ｽｽﾞｷ ｺｳｲﾁ KOICHI SUZUKI。

1986年にはよみうりサッポロビールオープンで3日目に67のベストスコアをマークして通算15アンダーで首位に立つと、最終日も持ち前の強気なゴルフでスコアを伸ばし、通算19アンダーでプロ入り初優勝を果たす鈴木弘一　男子プロゴルファー　サッポロビールよみうりオープン　最終日　プロ入り初優勝 1986年06月22日 よみうりオープン最終日。

同年の日本プロマッチプレーでは準々決勝で金井をエキストラ20ホール目までもつれ込んだ末に振り切り、準決勝では中嶋を粘りで苦しめさせる第12回日本プロゴルフマッチプレー選手権（1986年）。中嶋は前半を3アップで折り返し、後半も4番まで3バーディーで一時6アップとしたが、残り9ホールになって鈴木が反撃。10番から3連続でアップし、中嶋のリードは2アップとなるが、迎えた17番パー3で中嶋は5mのバーディーパットを決め、35ホール目に3-1で振り切った。試合後に鈴木は「簡単に勝たせちゃ面白くない。少しいじめてやろうと思いました」とコメントし、一方の中嶋は「危なかった。曲者に危うくやられるところだった」と、ほっとした表情を見せた。

同年には倉本の代役鈴木弘一　男子プロゴルファー　ニッサンカップゴルフ世界選手権　第１日で4ツアーズ世界選手権日本代表に選出され、個人戦で世界の強豪を相手に1986年11月06日 ニッサン杯ゴルフ第１日初日5アンダーの首位タイと好成績を残し、日本の優勝に貢献。

1987年には高橋と共にワールドカップ日本代表に選出され、鈴木は個人でイアン・ウーズナム（ウェールズ）、サンディ・ライル（スコットランド）に次ぎ、ベン・クレンショー（アメリカ）、アルマンド・サーベドラ（アルゼンチン）、ローナン・ラファティ（アイルランド）、謝玉樹（中華民国）、オベ・セルバーグ（スウェーデン）、ハワード・クラーク（イングランド）、ロジャー・デイビス（オーストラリア）を抑えての3位と健闘。

同年のVISA太平洋クラブマスターズでは3日目に10アンダーで首位に立ち鈴木弘一　男子プロゴルファー　ＶＩＳＡ太平洋クラブ・マスターズ　第３日（著作権・スポニチ）、日本勢では新井規矩雄に次ぎ、イアン・ベーカーフィンチ（オーストラリア）と並んでの6位タイであったフルリーダーボード - ＶＩＳＡ太平洋クラブマスターズ 1987 - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Site。

思い切りのいいスイングで1980年代から90年代のツアーを沸かせプロゴルファーのアテンド・サービス｜CLUB ALBA （クラブ・アルバ）、1989年は開幕戦の静岡オープンを通算3アンダーで優勝すると鈴木弘一　男子プロゴルファー　静岡オープン　最終日　優勝（著作権・スポニチ）、中日クラウンズでは2日目にグレッグ・ノーマン（オーストラリア）と首位に並ぶ鈴木弘一　男子プロゴルファー　中日クラウンズ　第２日など2位タイG・ノーマン、底力を発揮して貫録勝ち、マルマンオープンでは3日目の18番でバーディーパットを決めて首位を守り2勝目を挙げる鈴木弘一　男子プロゴルファー　マルマンオープン　第３日（著作権・スポニチ） 鈴木弘一　男子プロゴルファー　マルマンオープン　最終日　優勝（著作権・スポニチ）。

1991年にはフジサンケイクラシックで3日目まで5アンダーで首位を守って鈴木弘一　男子プロゴルファー　フジサンケイクラシック　第３日（著作権・スポニチ）芹澤信雄・尾崎健夫と並んでの5位タイに入りフルリーダーボード - フジサンケイクラシック 1991 - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Site、NST新潟オープンでは3日目に首位に返り咲く鈴木弘一　男子プロゴルファー　ＮＳＴ新潟オープンゴルフ　第３日（著作権・スポニチ）などし2位タイフルリーダーボード - ＮＳＴ新潟オープン 1991 - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Site、大京オープンでは2日目に7アンダーとスコアを伸ばして鈴木弘一　男子プロゴルファー　大京オープン　第２日（スポニチ撮影）4位タイフルリーダーボード - 大京オープン 1991 - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Siteであった。三菱ギャランで青木・中嶋を競り落として優勝し、賞金ランク9位になった。

1992年の日本プロでは2日目にミスらしいミスもなく通算5アンダーで倉本と並んで首位に立ち、最終的には倉本・中嶋に次ぐと同時にバレント・フランクリン（カナダ）、佐々木久行、ブライアン・ジョーンズ（オーストラリア）、室田淳・新関善美、杉原輝雄、デビッド・イシイ（アメリカ）、山本を抑え、稲垣太成と並んでの3位タイに入る第60回日本プロゴルフ選手権（1992年）。同年の日本プロマッチプレーでは湯原信光・牧野裕の日本大学出身勢を撃破して準決勝に進出するが、中嶋との準決勝は、序盤に中嶋が6番までに3アップして優位に立ち、16番からは6連続バーディーを奪って決められるなど一方的な試合で敗退第18回日本プロゴルフマッチプレー選手権（1992年）。

1993年の日本プロマッチプレーでは2年連続で準決勝に進出し、3年連続準決勝進出の中嶋と対戦第19回日本プロゴルフマッチプレー選手権（1993年）。当日は36ホールマッチの予定が台風接近により18ホールに短縮され、アメリカ遠征中に痛めた左膝の状態が気になる中嶋にとっては朗報かとも思われたが、前年の準決勝で8-7の屈辱を味わった鈴木が奮起。3-2で中嶋へのリベンジを果たし、初の決勝を決めた。山本との決勝は、山本が残り50ヤードほどの3打目をバンカーに入れてしまったが、芝の薄いライで、そのミスショットを見た観客から「それでもプロかよ」というような声が飛んだ。それでも山本は何事もなかったかのようにやりすごし、バンカーショットを寄せてパーセーブしたが、一方で当事者ではない鈴木が観客の心無い声に過敏に反応し、腹を立てた状態でバーディーパットに向かってしまった。その結果、打ちすぎて大きくオーバー。思わずサンバイザーを叩きつけて悔しがる。返しも外してボギーとなり、流れが山本へと傾いた。続く23ホール目、さらには25ホール目で山本がバーディーを奪って差を広げると、鈴木の心が乱れていること察知して冷静にここが勝負どころと畳み掛ける。結果は3-2で山本の勝利となり、ポーカーフェイスを貫いた山本と感情が表に出てしまった鈴木の心理面で明暗が分かれた形となった。

2000年のサン・クロレラクラシック鈴木 弘一選手 年度別大会成績 - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Siteを最後にレギュラーツアー、2002年のJGTO iiyama チャレンジ I鈴木 弘一選手 年度別大会成績 - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Siteを最後にチャレンジツアーから引退。

2006年からはシニア入りし、シニアツアー6試合に出場してファンケルクラシック9位タイがベストであったが、全試合で予選を突破する成績で賞金ランク22位とした2007年シニア選手紹介。

現在は富士市の富士川ゴルフセンターでレッスンを担当スクール | 富士川ゴルフセンター。

主な優勝

• 1985年 - 平尾昌晃プロアマチャリティ
• 1986年 - よみうりサッポロビールオープン
• 1987年 - 平尾昌晃プロアマチャリティ
• 1989年 - 静岡オープン、マルマンオープン
• 1990年 - 名球会ゴールデンスターチャリティ
• 1991年 - 三菱ギャラン

外部リンク

• 鈴木 弘一選手 プロフィール - 日本ゴルフツアー機構 - The Official Site