【公開40周年】いまこそ見たい「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」 配信ドラマとも密接な関係

2023年5月4日 18:00


「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」40周年US版ポスター
「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」40周年US版ポスター

2023年、公開40周年を迎えた「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」。現在までに公開されている映画「スター・ウォーズ」全9作品のなかで、3番目に製作され、エピソード6にあたる(1983年当時、日本ではさまざまな事情から「ジェダイの復讐」という邦題で公開された)。そんな本作が現在、新たに生まれたドラマシリーズ「マンダロリアン」「ボバ・フェット The Book of Boba Fett」との密接な関係性から、再び脚光を浴びている。

※本記事には、配信中の映画「スター・ウォーズ」シリーズをはじめ、ドラマシリーズ「マンダロリアン」「ボバ・フェット The Book of Boba Fett」に関するネタバレが含まれています。未見の方は、十分ご注意ください。

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●「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」ってどんなお話?

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自分の父親がダース・ベイダーであるという衝撃の事実を知ったルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)は、父親を暗黒面から目覚めさせ、元はジェダイの騎士だったアナキン・スカイウォーカーの心を取り戻させようと、単身帝国軍に乗り込む。一方、反乱同盟軍は建造中の第2のデス・スターを破壊するため、シールド発生施設がある惑星エンドアで大規模な作戦を展開する。

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銀河を恐怖で支配していたパルパティーン皇帝(イアン・マクダーミド)は、暗黒面を拒絶するルークを葬ろうとするが、苦しむ息子の姿を目の当たりにし、ついに改心したダース・ベイダーは、自身の命と引き換えにパルパティーン皇帝を撃退。瀕死の自分を最後まで救おうとするルークに対し、「すでに救ってくれた」と最期の言葉を残し、この世を去った。時を同じくして、エンドアでの地上作戦が奏功し、反乱同盟軍の攻撃部隊がデス・スターを破壊。ついに帝国の暗黒時代にピリオドが打たれ、銀河に平和が訪れたのだ。


●銀河に平和が訪れた、と思いきや「そうでもなかった」件

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反乱同盟軍が劇的な勝利をおさめ、これ以上ないハッピーエンドで幕を閉じた「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」。しかし、その5年後が舞台になっているドラマシリーズ「マンダロリアン」では、銀河に平和が訪れたと思いきや、どうやら「そうでもなかった」ことが明らかに。帝国崩壊後も、各地にちらばった残党が暗躍し、来るべき“帝国再興”の機会を常にうかがっていたのだ。

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また、勝利後に反乱同盟軍が立ち上げた新共和国も成長を遂げるうち、“お役所体質”が芽生え始め、たとえ辺境の惑星が危機を訴えても「新共和国に加入していない」という理由で、救援要請を後回しにしてしまうことも(「マンダロリアン」シーズン3 第5話「チャプター21:海賊」)。いわゆる戦後の混乱において、マンダロリアン(マンドー/ディン・ジャリン/演:ペドロ・パスカルのような世間のはみ出し者は、自らの意志と力で、運命を切り開かなければならないのだ。

そして悲しいことに、「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」の約30年後を舞台にした第7作「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(2015)では、帝国軍の残党「ファースト・オーダー」が台頭し、銀河には再び暗雲が立ち込める。


●ルーク・スカイウォーカーのサプライズ登場に、世界中のファンが熱狂

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さて、ダース・ベイダーだった父親を改心させたルークは、「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」の後、何をしていたかといえば、ジェダイ騎士の訓練・育成だった。そんなルークが「マンダロリアン」シーズン2の第8話「チャプター16:救出」に、Xウイングに乗り込んでサプライズ登場。フォースの力を秘めた子ども、グローグーのフォースを察知し、強力なフォースの持ち主である彼を訓練するため、迎えに来たのだ。手にしているのはもちろん、緑色のライトセーバー! その瞬間をとらえたリアクション動画の数々からは、世界中のファンがいかに熱狂したかが伝わってくる。

ルークはその後、「ボバ・フェット The Book of Boba Fett」にも登場。引き取ったグローグーを修行したり、ジェダイの修行を続けるか否か、グローグーに自分の将来にまつわる選択を迫ったりする様子が確認できる。

演じるのはもちろんマーク・ハミルだが、撮影当時70歳手前だったハミルがそのまま、若き日のルークとして登場するわけにはいかなかった。そこで“ディエイジング”と呼ばれるVFXで若返ったハミルの顔を、似た体型の俳優に“貼りつける”作業が行われた。若返りを意味するディエイジング(deaging)は、「アントマン」のマイケル・ダグラス、「アイリッシュマン」のロバート・デ・ニーロ、「ジェミニマン」のウィル・スミスらにも施されている。


●ボバ・フェット、あっけなく退場も、華麗なる生還!

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さて、話題を「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」に戻すと、本編前半の見どころは、ルークの故郷でもある砂漠の惑星タトゥイーンでのハン・ソロ(ハリソン・フォード)救出作戦だ。大悪党ジャバ・ザ・ハットが所有する貨物艇セール・バージを舞台に、ルークと仲間たち、ジャバの手下や賞金稼ぎが入り乱れての、息をのむ攻防が繰り広げられ、ハン・ソロ救出のミッションは大成功。その際、銀河トップクラスの賞金稼ぎであるボバ・フェットは、砂漠に巣食う巨大生物・サルラックのえじきとなってしまった。

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あれ? でも、ボバ・フェットって「マンダロリアン」に登場していたし、何なら「ボバ・フェット The Book of Boba Fett」の主人公では? そう、実はサルラックに食べられてしまったと思われたボバ・フェットは、しっかり生還しており、その様子は「ボバ・フェット The Book of Boba Fett」の回想シーンに詳しく描かれている。ちなみに「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」公開時、ボバ・フェットのあまりにあっけない退場に、ファンは相当困惑し、怒りを抱いたのだとか。生みの親であるジョージ・ルーカスも当時は、ボバ・フェット人気を見誤っており、「もっと記憶に残る死に様を描くべきだった」と、後悔していたと言われている。


●ハン・ソロは「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」で死ぬはずだった?

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ハッピーエンドだった「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」だが、実は主要キャラクターのひとりであるハン・ソロが死ぬという可能性もあった。「ハン・ソロを殺した方がストーリーに深みが出る」。そう説得したのは、なんとハン・ソロ役のハリソン・フォード本人だった。フォードはルーカスに対し、「シリーズにとってソロは必要ない。彼には両親もいないし、物語を構成するただのコマに過ぎない。動かすことも、消してしまうこともできるキャラクターだ」と理由を説明したが、ルーカスはそれを拒否したのだった。

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その結果、ハン・ソロとレイア(キャリー・フィッシャー)が結ばれ、ベン・ソロが誕生したことが「スター・ウォーズ フォースの覚醒」で明らかに。ベンは“叔父”のルーク(レイアは双子の妹)の下で修業を重ねるが、祖父ダース・ベイダーを崇拝する気持ちが高まり暗黒面に落ちると、カイロ・レンに改名。道を誤った息子を説得しようとしたハン・ソロだったが、なんとその息子に命を奪われてしまうのだった。あまりに衝撃的な悲劇だが、もちろんハン・ソロが「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」で死んでいたら、ありえなかった展開である。


●イウォークたちが大活躍で、「スター・ウォーズ」にかわいいブーム到来!

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スター・ウォーズ ジェダイの帰還」で忘れてはならないのが、惑星エンドアに暮らす原住民のイウォーク族だ。子熊のような毛むくじゃらの見た目で、身長は約1メートルの二足動物。知性を持ち好奇心旺盛で、金ピカのC-3POを神として崇めるユニークな姿も。そんなイウォークたちは、エンドアで展開されたシールド発生施設の爆破作戦で大活躍! グライダーやパチンコといった原始的な武器で、帝国軍の巨大兵器や兵士たちを撃退し、反乱同盟軍勝利の立役者となった(この対戦構図には、自然vs.テクノロジーという裏テーマがあった)。

イウォークたちは大人気を博し、「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」公開後には、彼らの冒険を描いた子ども向けのプログラム「イウォーク・アドベンチャー」(1984)、「エンドア 魔空の妖精」(85)が製作され、現在はディズニープラスで配信されている(「イウォーク・アドベンチャー」は、「イウォーク・アドベンチャー 勇気のキャラバン」に改題)。

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そんなイウォークたちが「スター・ウォーズ」にもたらした“かわいい”ブームは、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のまん丸ドロイド・BB-8や、第8作「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」(17)に登場する鳥のようなクリーチャーのポーグなど、しっかりと受け継がれており、その最新型にして究極体が「マンダロリアン」のグローグーであるといえる。

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