ペネロペ・クルス「とてもアドレナリンが出た」　シングルマザーを演じた「パラレル・マザーズ」本編映像

（C）Remotamente Films AIE & El Deseo DASLU

ペドロ・アルモドバル監督最新作「パラレル・マザーズ」（公開中）から、本編映像の一部が披露された。2人のシングルマザーの緊迫感あふれる様子を映し出している。

本作は、偶然同じ日に母となったフォトグラファーのジャニス（ペネロペ・クルス）と17歳のアナ（ミレナ・スミット）の数奇な運命と不思議な絆、困難な時代における生き方が描かれたヒューマン・ドラマ。アルモドバル監督の中で年々重要となっている「スペイン内戦」も、彼らしいアプローチで織り込まれている。

（C）Remotamente Films AIE & El Deseo DASLU

本編映像は、ジャニスがずっと心に秘めていた“ある真実”をアナに打ち明けた直後のシーンが映し出されている。家を出ていく準備を淡々と進めるアナを、懸命に引き留めようとするジャニス。「娘を連れて行くなんて」と悲痛な思いを吐露するジャニスに対して、「物事を複雑にしすぎよ」と、アナが冷静に切り返す。2人の母親の間に漂う不穏な空気。彼女達の行方を最後まで見届けたくなる映像だ。

（C）Remotamente Films AIE & El Deseo DASLU

今回演じたジャニスについて、クルスは「彼女の道徳的ジレンマは、演じていてとても興味深かったです。とてもアドレナリンが出たし、一秒一秒を楽しみながら演じました」と話す。クルスにも負けない存在感でアナを演じ切ったスミットは、「ジャニスとアナのように、家族でない者同士が強い絆で結ばれることもあり、血の繋がりが必ずしも強いとは限らないと思います。ジャニスとの会話の中でぶつかり合うシーンがあります。この作品は、交差するプロットを通して、お互いの立場にたって共感することの大切さを教えてくれています」と作品の魅力を語っている。