【「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」最終話レビュー】大感動のフィナーレがMCUフェーズ4始まりのゴング!完璧な伏線回収&広がり続ける世界観に脱帽

2021年4月24日 15:00


最終話「世界はひとつ、人はひとつ」
最終話「世界はひとつ、人はひとつ」

「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」は、Disney+向けにマーベル・スタジオが制作したオリジナルドラマシリーズ第2弾。アベンジャーズのメンバーとしてキャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースとともに戦ってきた、人工の翼を駆使する空飛ぶ戦士ファルコン/サム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)と、洗脳され暗殺者となり、のちに本来の人格を取り戻して長年の親友キャプテン・アメリカとともに戦うようになった超人兵士ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)を主人公にした物語だ。

ふたりの戦友であり、アベンジャーズを率いてきたキャプテン・アメリカが去った世界で、彼の象徴ともいえる盾(シールド)を託されたファルコン。キャプテン・アメリカが担ってきたリーダーシップや、平和を守る責務を背負い切れないと悩みはじめるが、やがてウィンター・ソルジャーと共に世界を揺るがす壮大な戦いに巻き込まれていく――。

映画.comでは、「三度の飯よりマーベルが好き」な編集部員のクチナシ、広告担当の蛯谷朋実と、「詳しくはないけれどアベンジャーズは見てます」という沼落ち予備軍編集部員の岡田寛司が、毎週「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」を配信開始と同時に鑑賞&オンライン座談会を実施。リアタイするガチ勢の皆さまはもちろん、ちょっと興味あるな……という皆さまも、ぜひお立ち寄りください。

※「ワンダヴィジョン」でも映画.comマーベル座談会を行いました。

前回までのレビューはこちらから。

今回は、4月23日午後4時に配信された、最終話「世界はひとつ、人はひとつ」について語っています。

<最終話あらすじ>
 激化するフラッグ・スマッシャーズの行動に対し、サムとバッキーも対抗する。


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蛯谷 顔が涙でカピカピです、いま。本当に泣きすぎて、この感情をどうすべきか、途中で思わずツイートしたくらい動揺しています。

岡田 心中お察しします……。

クチナシ お察しします……。最終話の最後の瞬間まで見終えて、すごくMCUでした。めちゃくちゃ正統派。いろんな事情で「ワンダヴィジョン」が先にリリースされましたけど、確かに今作はフェーズ4の始まりとして相応しかったと思います。ひとつのストーリーとして成立させながら、これから始まるフェーズ4への期待を煽りまくる圧巻のスタート……!

蛯谷 ストレートなメッセージ、私がMCUやほかのヒーロー映画が好きな理由がぎゅーっと詰まっていて……あー、最高な作品だ。

岡田 正直に言っちゃうと、第5話時点で「おいおい、伏線張りまくってるけど、大丈夫か?」と思ってましたけど、それを見事に回収して、さらに世界観を広げていく……凄いですよね。スタートは、もちろん最高でした!

クチナシ スタートからワクワクが止まらなかったですよね!? サムの「キャプテン・アメリカだ」がもう……。キターーーーーーーーーー!!!! バッキーが用意したのはやっぱりサム用のキャプテン・アメリカスーツだったんですね! 胸アツ。

蛯谷 マジ胸アツすぎました!!!!!

クチナシ 本当、ウイングと盾の合わせ技は格好良すぎんか……?と。

岡田 決して模倣ではない「新しいスーツ」というのが良かったと思います。ちゃんとファルコンとしても「飛ぶ」というね。

蛯谷 もうこの“盾(たて)クション”最高かよ!!!!!って叫んでました。飛ぶことで盾の機動性を極限まで広げたな!!!!!って感じでしたよね! 翼を支柱に盾を支える感じも、超人ではないサムが見出した最強のシールドでしたね! レッドウィングとのやり取りにアイアンマンを感じ、キャプテン・アメリカの盾で戦う……もうこれ最強のヒーローじゃないですか!!!!! あ、すいません、少し落ち着きます。

岡田 ジェットパックの推進力を利用した「盾アタック」。こういう使い方もあるのかと驚きでした!

クチナシ そうなんですよ! 超人兵じゃないけれど、持てるすべてを駆使して戦う姿、格好良かったしトレーニングの成果でたね、よかったねって。墜落してくるヘリコプター<ウイングでしたよね。強すぎる。

岡田 戦闘シーンをよく観察していると、トレーニングシーンで鍛え上げた体術がいかされていましたよね~。

クチナシ そうなんですよ! あの一見地味なトレーニング全部いかされてる!ってなって、興奮しました。努力は裏切らない。

蛯谷 ヘリコプターのシーンは、サムがヒーローだけが戦うのではないという感じで、人質でヘリの操縦ができる女性とのタッグで生まれた救出劇だったことに、胸がアツくなりました。

クチナシ 同感です!!!! いままでにない、“普通の人”サムならではの戦い方でしたよね。力を合わせて感。

蛯谷 超人だけがヒーローではないということが今回本当に丁寧に描かれていると思います。

クチナシ 全編にわたって、現実世界に訴えたいことが本当に明確でストレートでしたよね。そこで手作り盾を持って現れたジョン・ウォーカー。良心を取り戻すならいましかない!ってタイミングで人道的な選択をしましたね。えらい、えらいぞ!!

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岡田 マジで見直しました(笑)! しれっと共同戦線も張ってるし。

蛯谷 ほんとお前やるじゃん!って思いましたね! ウォーカーがカーリ相手に戦うシーンでは、大義よりも恨みのほうが強いな……とつらかったんですが。そのあと「ジョン、おま、ほんと(涙)!」ってなりました。

クチナシ もともと悪い人ではないという彼の人柄の伏線も回収してくれるマーベル。

岡田 そうなんですよね。もともとは悪い人ではなくて、環境と仕事のプレッシャーによって、堕ちてしまった人なんですよね。
クチナシ 環境が人を作るんだなあ……(しみじみ)。

蛯谷 そこで手作り盾では対処できないときに現れたサムがまた最高に格好良かったですね! 「あ、これがヒーローか!」と!

クチナシ サムの圧倒的ヒーロー感を演出してくれたウォーカーの手作りの盾……ぐしゃぐしゃになったとき若干切なかったです。カーリと言えば、フラッグス・マッシャーズのみんなも、殺人もいとわないカーリの過激さに戸惑ってましたね。分裂の予感しかしなかったです。

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蛯谷 大義はあっても、手段を間違ってしまうと結局人はついてこないし、また新たな負の連鎖を生みだしてしまうというのが本当に切なかった。

岡田 カーリとの対峙では、サムが「戦わない」という選択肢をとったのもすごくグッときました。ああ、そうか、ヒーローは戦うだけじゃないんだなって。

蛯谷 カーリの「やり返せ!」っていう悲痛な声がまた胸を突きましたね……。

クチナシ そこからのパワー・ブローカーの正体が……!! めっちゃ驚いた……と言いたいんですが、ちょっと予想してました。だって、じゃないと明らかに登場した意味が薄いんだもん……!

岡田 パワー・ブローカーに関しては、あからさまに正体隠してましたもんね(笑)。

蛯谷 パワー・ブローカー様はドラマの枠に収まらないのだけは分かった(笑)。

クチナシ 絶対なんかあると思ったよ、もーーーー……!!でしたよね(笑)。これは、エンドロール後の映像も含めて、映画版MCUに持ち越し案件。よしよし。

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蛯谷 そしてこの作品のもっともアツい見せ場が、サムと世界再定住評議会(GRC)のおエライさんとの対話ですね。

クチナシ あのサムの長尺スピーチは、完全に現実世界に向けてのものでしたね。

岡田 もはや、あの名演説を見せたいがために、これまでのすべてがあったのではないかというほど……。

クチナシ あのシーンのための全6話でしたよね。各話にクリフハンガーを作りつつ、テーマを統一してシームレスな展開。約6時間の映画って感じでした。いまからイッキ見できる人がちょっと羨ましいです。

蛯谷 もう、サムの言葉一つ一つに涙が止まらなかった。「星条旗を背負った黒人」、この重さは全6話を通じてこそちゃんと心に届く……。

クチナシ サムの覚悟がすごかったです。ぼやかさず、サムらしいストレートな言葉で、心打たれすぎてこっちの語彙力がなくなりました……。

岡田 「力をどう使うのか」という言葉は、サム、バッキー、カーリ、ジョン・ウォーカー、そしてGRC、それらすべてに対して響いていました。いやー、本当に名スピーチ。

蛯谷 力があるということに、ある種無自覚な人もいるんだろうなと。力を自覚して、それをどうやって使っていくのか、本当にみんなが考えなければならないことですね。

クチナシ メール1通や電話1本で世界を変えられる力を持つ人たちが、その決定を「誰と行っているのか」っていうセリフもすごく響きました。その決定の影響を受ける人々はいつだって蚊帳の外なんですよね……。全世界で1回サムの話聞こう、な瞬間でした。

蛯谷 サムの演説で全ては大団円かと思いきや……! みんな暗躍しまくりだろ!!!!!!!!!

クチナシ いやいや本当に! ジ、ジモーーーーーーー!!!! “事件”が起こったときすぐには分からなかったですが、あれはプライベートジェットにいた執事のおじいさん……?

岡田 万能執事の登場でしたね(笑)。「いつジモは現れてくれるの?」と期待していましたが……最後の最後でやらかしてくれましたな……。

蛯谷 そっか! あのおじさん誰?ってわかってなかった(笑)。

クチナシ ジモ、ブレなかった。方法は過激だけれど、目的をきちんと果たしましたね。

蛯谷 そして“新キャプテン・アメリカ”をクビになったジョン・ウォーカーの次なる職業は……!?

クチナシ 所属するのは良い組織? 悪い組織? とりあえずジョン・ウォーカー、なにワックワクで乗せられてんだよ……(笑)!

岡田 「復活だ! 復活だ!」ってはしゃいでましたよね(笑)。「復活ではねぇぞ?」とツッコミを入れちゃいました。

蛯谷 こういう騙されやすい奴が、今後いろいろ引き起こすんだよ……という気持ちしか湧かなかった(笑)。

クチナシ 間違いなさ過ぎて……(笑)。ヴァルの正体も気になりますし……。

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蛯谷 そしてバッキーもちゃんとケリを付けましたね、ウィンター・ソルジャーという過去に。

岡田 バッキーの話に関しては、いつ回収するのかなと思っていましたが、最後の最後できちんと……。ちょっとビターな感じでしたね。

クチナシ そうですね……。つらかったけれど、バッキー頑張った。バッキーが赦された描写がなかったのも、個人的にはよかったです。

蛯谷 そうですね。切ないけど、そう簡単では無いですからね。人の心は。

クチナシ バッキーは反抗的な態度で接してきたセラピストの先生にも、最後に仁義通しましたね。ドラマ内で、セラピーはまやかしでも無駄でもなくて、心を回復させるために必要なもので恥ずべきことじゃないというのを、きちんと示していてそれもよかった。

岡田 「終わった。ありがとう」というひと言だけ。でも、それだけで十分気持ちが伝わるのが良かったなあ。

クチナシ 本当ですね。そしてサムはサムでイザイアの無念を晴らして、敬意を見える形にしたのもグッときました。

蛯谷 イザイアの存在がなければ、サムも盾とともに戦えなかったのでは。その敬意の示し方も格好良くて、涙止まらんですよ!

岡田 言葉だけではなくて、形にすることで、人々にイザイアの功績を知らせるというのが良かったですよね。

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クチナシ そして、いまのサムとバッキーがそれぞれできるすべてを終わらせて……ささやかなパーティしてる! ハグしてる! ありがとう、ありがとうマーベル……(滝涙)。

蛯谷 バッキーの笑顔……最高です!

岡田 子どもを持ち上げている姿が超キュートでした!

クチナシ バッキーがこんなに笑顔の似合う人だったとは……(好き)。

蛯谷 あーなんかスッキリ終わったという気持ちもありつつ、もっともっと見たい、見せて、お願い、ホント!ともう禁断症状出てきました。

クチナシ 蛯谷さん、終わらないじゃないですか! あの最後の「これで終わりだと思うなよ」展開! これから映画とどう連携されるんでしょう。期待しかないです。

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岡田 個人的に、ラストのタイトル挿入が結構感動したんですよね。ああ、だからこういうシンプルなタイトルだったんだって。

クチナシ 最後のタイトルの感動は半端じゃない…! そういうことでしたよね(涙)っていう納得しかなかったです。良い意味で馴れ合いじゃない、“仕事”として目的や情熱を共有するところから始まって、スティーブがいない彼らだけの関係性を作り上げていく脚本が新しくて、タイトルまで伏線回収してくれて、総じて最高でした。

蛯谷 はじめにも言っていたとおり、ふたりの話は一旦キリがついたけれど、MCUフェーズ4は始まりのゴングが鳴ったところですよね!

岡田 全6話見てきましたけど……これって、このまま見続けなきゃいけないやつですよね(笑)。全然終わりが見えない……今後の展開が気になってしょうがないんですけど……。酷なことをしやがりますね、MCUは……。

蛯谷 もう第2話くらいからすっかり岡田さんも沼入りしてましたが、これは息もつかせてくれないMCUフェーズ4の始まりです。ここから完全に頭の先までMCU沼に一緒に浸かっていきましょう!

岡田 途中から気付いてましたけど、この沼、底がありませんよね? 1作見たら、関連性が気になって、ほかの作品を追っていく……とりあえず映画に関しては、全部制覇したところです。もう全身浸かっていますが、どこまで落ちていくのか……いまは怖楽しい気持ちです(笑)!

クチナシ 正直、さほど沼に浸からせようと努力した覚えはないのに勝手に頭の先まで浸かっていた岡田さん。私もこれからの底なし沼、怖楽しみです! 一緒に沼泳ぐ仲間増えたー(笑)!

蛯谷 ここから、ドラマ「ロキ」(6月11日配信開始)、「ブラック・ウィドウ」(7月9日公開)、さらに「シャン・チー テン・リングスの伝説」(9月3日公開)、「エターナルズ」(11月5日公開)が待っているので、怒涛のMCUが始まるの楽しみすぎますね!

岡田 とりあえずスケジュール帳に、新作の公開日と配信日を書きこんでおこうと思います(笑)! いやー、引きずり込んでくれてありがとうございました!(仰る通り、勝手に落ちていった疑惑もありますが……)

クチナシ 2020年に公開できなかった分、21~22年は史上最強のマーベル・イヤーズです! この記事を読んでくださったマーベルファンのみなさま、ありがとうございました。これからのフェーズ4をみんなで、全力で楽しみましょう~!!


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