大沢たかお&杉咲花、「妖怪大戦争」で寺田心くんを導く妖怪に! 「心くんをびびらせたかった」

2020年11月12日 19:10


大沢たかおは化け狸・隠神刑部を演じる
大沢たかおは化け狸・隠神刑部を演じる

三池崇史監督の最新作「妖怪大戦争 ガーディアンズ」の始動記者会見が11月12日、埼玉・ところざわサクラタウンで開催され、大沢たかお杉咲花の出演が発表された。ふたりは、寺田心くん演じる主人公を導く妖怪を演じる。会見には心くんと大沢をはじめ、三池監督、製作総指揮を担った荒俣宏氏と角川歴彦氏が登壇した。

妖怪大戦争」は1968年に大映が製作・配給した特撮映画で、2005年には三池監督が神木隆之介主演でリメイクし、興行収入20億円の大ヒットを記録した。再び三池監督がメガホンをとり、渡辺雄介(「20世紀少年」シリーズなど)が脚本を執筆した新作では、心くんが伝説の妖怪ハンターの血を継ぐ所沢市の小学生・渡辺兄(わたなべ・けい)を体現。巨大な妖怪獣の誕生により、世界滅亡の危機が迫るなか、勇者に選ばれた兄と妖怪たちの大冒険が始まる。

妖怪大集合のビジュアルも初披露
妖怪大集合のビジュアルも初披露

心くんが、劇中で兄に授けられる刀“鬼切丸”を奮うと、化け狸・隠神刑部(いぬがみぎょうぶ)を演じた大沢が登場。心くんは、「初めて大沢さんが妖怪になられた姿を見た時は、僕が思っている狸とは違って……(笑)。お芝居をしている時は迫力があったんですが、お芝居が終わると、すごく優しくして頂きました」と振り返る。

「心くん以外、全員妖怪なので、誰が誰なのか分からず芝居していた(笑)」という大沢は、「人間以外を演じるのが初めてだったので、楽しくやらせて頂きました。自分のミッションが『心くんをびびらせる』ことだったので、どうしたらびびるのか、毎日考えて現場に入っていました。心が痛むので、終わった後はなるべく笑顔で接していました」と、会場の笑いを誘う。三池監督は「妖怪の中でもいろんな派閥や考え方があって、(隠神刑部は)過激でありながらも優しい。人間が支配しているように見える世界の次を見据えて、人間と対峙している存在。スケールが大きい、孤高の野獣なんですよね。その役には、大沢さんがふさわしいのかなと思いました」と、キャスティングの理由を明かした。

画像3

来場は叶わなかったが、狐面の女役の杉咲はビデオメッセージで出演の喜びを明かした。「今回はビジュアルに力を入れている作品。私はお面をつけて、髪の毛をコーンローにしてもらって撮影をしていて、ものすごくかっこいい役を演じさせて頂きました」とアピール。「とってもピュアで無邪気な、等身大の心くんと毎日楽しい時間を過ごすことができて、餃子を一緒に食べに行ったりして、楽しかったです」と述懐していた。

三池監督は、前作の後に荒俣氏から「妖怪をたくさん出すのは良いけど、次は本物(の妖怪)にしてくれ」と依頼されたという。「そこで15年かけて、全国各地で妖怪ハンターを雇って本物を捕まえてきて、所沢で飼っていたんです(笑)。今繁殖しています。大沢さんと杉咲さん以外は全部本物なので、画期的な映画だと思います」とジョークを飛ばす。荒俣氏は「そんなこと言った記憶は全くないんですが……」と首をひねりながら、「三池監督が暇に任せて、妖怪売買していたんですね、とんでもないなあ(笑)」と応じていた。

イベント内では、来場した小学生から質問を受け付ける時間が設けられ、緊張している小学生に「大丈夫、ゆっくりでいいよ」と心くんが“神対応”を見せる場面もあった。最後に、日本人が妖怪に惹かれる理由を問われ、心くんは「(同じ)人間みたいに感じるところ」と述べる。大沢もその意見に賛同し、「妖怪って、1人1人掘り下げて考えていくと、全て人間の一部というか、人間が持っている何かが極端になったものなのかなと。人間が妖怪を好きなのは、自分の中の何かを見つけているからなのかなと思ったんですね。それが自分の中でキーワードになりました」と締めくくった。

さらに2月28日まで、妖怪研究の第一人者である荒俣氏が監修した展覧会「荒俣宏の妖怪伏魔殿2020」が、ところざわサクラタウンの角川武蔵野ミュージアムで開催中。荒俣氏の言葉とともに、気鋭のイラストレーターが描く妖怪絵図、47都道府県別の妖怪の解説、妖怪のイメージが具現化されたミイラが展示され、異世界空間を堪能することができる。荒俣氏の貴重なコレクションや、小説家・京極夏彦氏の作品世界が広がる「京極の匣(はこ)」というコーナーも。さらに、「妖怪大戦争」(05)に登場した妖怪たちと写真を撮ることができるスポットもあり、映画と合わせて楽しむことができそうだ。

また同ミュージアム内では、コロナ禍で注目を集めた妖怪“アマビエ”を、会田誠らアーティスト6人が表現する「アマビエ・プロジェクト」も実施。三池監督(演出)と長塚圭史(脚色)による舞台「夜叉ヶ池」で美術を担当していた会田の作品が、第1弾として12月末まで展示されている。

妖怪大戦争 ガーディアンズ」は、21年に全国公開される。

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