ジイさんの“こだわり”が格好よすぎる!「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」本編映像入手
2018年7月24日 13:30
[映画.com ニュース] 2000年に公開されたドキュメンタリー映画で日本でも社会現象を巻き起こした、伝説的バンドの最後のツアーを追った「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」(公開中)の本編映像が公開された。
1997年にグラミー賞を受賞しながらも、年月を経て「最後のステージ」を意識し、「アディオス(さよなら)世界ツアー」を決めたメンバーたちの人生、そしてキューバ音楽の歴史に迫ったのが今作。公開されたのは、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの初公演となった98年のアムステルダムのコンサート2日前のリハーサルを捉えたシーンで、楽器のチューニングをめぐってメンバーが言い争う姿が映し出される。
バンドマスターであり、自身もギター奏者のフアン・デ・マルコス・ゴンサレスが、ボーカル&ギターを担当する90歳越えのコンパイ・セグンドに、ギターの音程がずれていると指摘すると、セグンドは「年寄り扱いするな。そっちの音がウソなんだ、機械で調弦するから」と語気を荒げる。マルコスは「明日は2000人の前(でのライブ)だ。音は外せない」となんとか説得し、60年製のギターに穴を空けて装置を装着することになる。
その後のリハーサルでも、セグンドは「Gはこれだ」と、ギターの音程についてもめ続け、いさめようとするメンバーに対して、「イカれたやつとは話にならん。同じ音なのに文句をつけてくる」の一点張り。らちが明かない状況に頭を抱えるスタッフ陣の姿も収められている。また、今作では製作総指揮を務めるビム・ベンダース監督の姿も見て取れる。
「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス」は、アメリカのギタリスト、ライ・クーダーが、キューバの老ミュージシャンたちを集結させたビッグバンド“ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”に迫ったドキュメンタリーから18年、現メンバーでの最後のツアーに密着した新たなドキュメンタリー。「カウントダウンZERO」のルーシー・ウォーカー監督がメガホンをとった。