カメラはついに動く“魚人間”の姿をとらえた!「フィッシュマンの涙」本編映像独占入手
2016年11月29日 10:00
[映画.com ニュース]新薬治験の副作用で“魚人間”に変異してしまったフリーターを描く「フィッシュマンの涙」の本編映像を、映画.comが独占入手した。魚人間の全容が明らかになる登場シーンを切り取っている。
第66回カンヌ映画祭短編部門パルムドール受賞作「セーフ(原題)」の脚本を手がけた俊英、クォン・オグァン監督の長編映画デビュー作。就職難にあえぐパク・グ(イ・グァンス)は、魚人間となったことから一躍時の人に。テレビやインターネットで大きく取り上げられ、マスコットとして大衆に消費されていく。「犬どろぼう完全計画」のイ・チョニが、パクの人間像を正しく報道しようとする見習い記者サンウォン、「私のオオカミ少年」のパク・ボヨンが、“魚人間の恋人”を名乗って知名度を上げようとする知人ジンにそれぞれ扮する。
サンウォンとジンは、出前業者を装ってパクのいる製薬会社の研究施設に忍び込み、火災報知機を作動させる。人々がパニックになって逃げ惑うなか、2人はラボに侵入し、椅子に拘束されたパクと対面を果たす。サンウォンが腰を抜かす一方、“魚人間の恋人”を自称してインターネット上で袋叩きにあっていたジンは「本当だったでしょ」と意気揚々と一部始終を発信。その後、テレビのニュース番組で製薬会社の恐るべき実態が暴かれ、パクの存在が世間の目にさらされていく。街頭ビジョンでも放送されるなど、その後の狂乱を予感させるシーンだ。フェイクドキュメンタリー“モキュメンタリー”の手法を用い、風刺の効いた作風にリアリティを加味している。
「フィッシュマンの涙」は、「オアシス」「ポエトリー アグネスの詩」で知られる名匠イ・チャンドンが製作総指揮を務める。12月17日から全国公開。