名匠ペドロ・アルモドバル監督、“女性賛歌”の最新作「ジュリエッタ」11月公開
2016年8月5日 10:00
[映画.com ニュース] スペインの名匠ペドロ・アルモドバル監督がメガホンをとり、孤独な女性が母親としての自分、そして娘と向き合う姿を描いた「ジュリエッタ」が、11月に公開されることが決定。あわせて、2人1役で主人公を演じたスペインのベテラン女優エマ・スアレスと、テレビドラマ「情熱のシーラ」で注目を集めたアドリアーナ・ウガルテの姿を収めたポスター画像がお披露目された。
映画は、カナダのノーベル賞作家アリス・マンローの短編集「Runaway」の3編を原作に、アルモドバル監督がひとつの物語として脚本化。第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された話題作で、アルモドバル監督の“女性賛歌3部作”と呼ばれる「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」「ボルベール 帰郷」に通じるエモーショナルな物語となっている。
スペイン・マドリードで暮らす中年女性ジュリエッタは、美しく洗練された容姿を持ち、恋人もいたが、12年前に失踪した最愛の娘アンティアへの思いを内に秘めてひとり苦悩していた。そんなある日、知人からアンティアを見かけたという情報を得たジュリエッタは、アンティアに宛てた手紙を書くことで、心の奥底に封印していた過去と向き合っていく。
2016年のマドリードを出発点にジュリエッタの回想によって過去へとさかのぼり、現在のジュリエッタをスアレス、過去のジュリエッタをウガルテが演じる。これまで、カルメン・マウラ、ビクトリア・アブリル、ペネロペ・クルスらの才能を開花させてきたアルモドバル監督は、今作でのふたりの演技を「私の女神たちと肩を並べる存在となった」と絶賛している。
「ジュリエッタ」は、11月5日から東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。