戦争映画の傑作「アルジェの戦い」デジタルリマスター版公開
2016年5月28日 08:00
[映画.com ニュース]アルジェリアの独立戦争を描いた戦争映画の傑作「アルジェの戦い」がデジタルリマスター&オリジナル言語版で10月公開される。
1954年から1962年にかけてフランスの支配下にあるアルジェリアで、フランス軍と抵抗組織の攻防を描いた本作は、ジャーナリスト出身のジッロ・ポンテコルボ監督が記録映像を一切使わず、目撃者や当事者の証言、残された記録文書をもとに、リアルな劇映画として戦争の実体をドキュメンタリータッチで詳細に再現した。
アルジェリア市民8万人が撮影に協力し、主要キャストには実戦経験者を含む、一般人が多数起用されている。戦車、武器類はアルジェリア軍より調達、フランス映画「望郷(1937)」の舞台となったカスバでオールロケを敢行し、5年の歳月をかけて製作された。エンニオ・モリコーネが音楽を担当した。なお、1966年ベネチア映画祭でグランプリにあたる金獅子賞を受賞した際、現地入りしていたフランス代表団が“反仏映画”として反発し、フランソワ・トリュフォーを除く全員が会場を退席したという逸話が残っている。
「アルジェの戦い」デジタルリマスター版は、10月、新宿K’s cinemaほか全国順次公開。