男の話はつまらない!?「美しい人」監督インタビュー
2006年6月27日 12:00
グレン・クローズ、ホリー・ハンター、シシー・スペイセク、ロビン・ライト・ペンら豪華女優陣が出演した、9つの短編からなるロドリゴ・ガルシア監督の新作「美しい人」。日本公開を前に来日したガルシア監督に話を聞いた。
デビュー作「彼女を見ればわかること」でも、5本の短編でその作品世界を創り上げていたガルシア監督。「やっぱり僕は短編が好きなんだよね。小説でも映画でもなんでも。色々なモノを凝縮できるような気がするんだよ。今回の作品も最初は9つの独立した短編だったんだけど、作っている間に、プロデューサーが『それぞれのキャラクターを交差させて、登場させよう』と言い出したから、そうしてみたんだ(笑)。そうすることによって、キャラクターも公私両方の面から描けるかもしれないと思ったんだよ」
長編小説「百年の孤独」で知られる偉大なノーベル賞作家ガルシア・マルケスを父親に持つ監督だが、父親の影響について聞いてみると「どうだろうね? まあ、父親が作家で、物語が大切にされる世界で育ったので、何らかの影響はあると思う。でも私が興味を持っているのは、大きなストーリーやプロットではなく、細かなディテールなんだ。そこを描いていないと、映画作家として大きな作品を形作る自信がない。自信が持てたらいいけどね」
また、なぜ女性が主人公のストーリーばかり作るのかを聞くと「退屈じゃないか、男の話なんて(笑)。銀行強盗とか山に登る話が面白いかい? でも、今は男が主人公の脚本を書いているんだよ。できるだけ多くのセックスをしようとしている男の話なんだ(笑)」と答えた。
「美しい人」は 、7月1日よりロードショー。