「映像化してくれた事に感謝します」五等分の花嫁∽ とおりすがりのものさんの映画レビュー(感想・評価)
映像化してくれた事に感謝します
この映画はこれまでアニメ2期+映画で映像化されていなかった残りのエピソードをつなぎ合わせ、本編を補完するような作品になっています。
アニメ1期は作画崩壊をしてしまった手塚プロ、2期+映画はバイブリースタジオが作画をつとめましたが、本作∽は満を持して映像の雄シャフトが制作をしている事もあり、特に五つ子がアップになった時の作画は秀逸です。
上映時間は短いですがそれぞれの五つ子に見せ場があり、特に本編でヒロイン的な活躍があまり描かれなかった五月のプールエピソードと、四葉の”あのブランコのシーン”が映像化されていて、この2キャラが大きくクローズアップされています。
五月ファンにとってはやっとこのシーンが映像化されたかとワクワクすると思いますし、四葉のブランコシーンは涙が溢れると思います。
次にキャラデザですが、良い意味で原作を無視しています。
その理由ですが、アニメ1期の手塚プロの時代は原作によせて書いていましたが、結局作画が難しく崩壊してしまった反省から、2期+映画のバイブリースタジオは原作をデフォルメしたキャラで描かれていた事もあって、シャフト作画の本作はキャラデザが崩壊しないちょうど良い塩梅と、シャフトの技術で、1期と2期の中間位のキャラデザになっています。
ですので、原作の絵が好きな人にとっては違和感があるかもしれませんが、それでもシャフトですので、作画は間違いなく素晴らしいものでした。
またシナリオも言ってしまえば無理やり繋げていますので、原作と並びは違うという違和感はあります。
ですが、それを感じさせないほどキレイにエピソードが繋げてあり当方はとても楽しめました。
1つ心残りがあるとすれば、四葉が鐘キスに駆け寄った事を後押ししたのは五月なのですが、そのシーンが映像化されなかった事でしょうか。
ですが、もしこれをいれてしまったらまた四葉のアニメになってしまいますし、今回は四葉だけではなく、夏休みのヒロインたちを楽しむ作品ですのでこれで良かったと思っています。
肝心な事をかきわすれました。
この映画は完全にファン向けのお礼映像ですので、原作をしっかり読み込んで見ることをおすすめします。