劇場公開日 2023年9月15日 PROMOTION

グランツーリスモ : 特集

2023年9月11日更新

【本作が知られてないのが悔しすぎる】だから知って
ほしいこの実話の興奮と感動 ナメてた→観たら尋常
じゃない面白さで昇天…トップガン、スラダン、RRR、
ボラプにハマった人は観ないと後悔する超渾身作!

画像1

観る前は正直あんまり興味なかったけど、観てみたらむちゃくちゃよかった! なんていう作品に出合うことは、映画鑑賞の醍醐味でもあります。

9月15日に公開される「グランツーリスモ」もまさに観て心底よかった映画でした……しかも「観てよかった」のレベルが尋常じゃなく、DNAに直接届く面白さが詰まりまくっているんです!

画像2

なのに、なのにですよ。待ってください、この映画知られてなさすぎじゃないですか? どういうことなんですか? ねえ、みなさん!?

先に結論を言ってしまいましょう。本作は「トップガン マーヴェリック」「THE FIRST SLAM DUNK」「RRR」「ボヘミアン・ラプソディ」などと同じラインにあり、これらの作品にハマった人はぜひ観るべき逸品です。


【喝だコレ】良さが伝わってないにもほどがある問題
観ないとぜっっっっっっっったいに後悔する映画

画像3

日本発のゲーム(というかリアルドライビングシミュレーター)から生まれた映画「グランツーリスモ」。しのごの言わずにまずは予告編を観てください、お願いです。



ね、どうですか? よさそうでしょ。本編はこの2兆倍は面白いです。いや、2兆倍はさすがに嘘つきました。訂正します。3兆倍面白いです。

辛口レビューサイト「Rotten Tomatoes」の観客スコアは98%支持という超高評価で、アメリカでは公開初週の映画ランキングで1位を獲得! 批評家からも「これが実話だという衝撃から立ち直れない」「夢を諦めるなと奮い立たされる」など絶賛に次ぐ絶賛となっています。

画像4

ですが、問題なのは、こんなに優れた作品なんだからもっと興味を持たれてもいいはずなのに、どういうわけか魅力が世間に伝わってなさすぎること!!!

今、世に出ている場面写真も作品のオーラみたいなものが欠落してみえちゃうし、なんかこう、的確に魅力を表現できてないんだよな~! 本作を広める配給・宣伝を担うソニー・ピクチャーズエンタテインメント(以下、SPE)さんに「喝」とだけ記した抗議文を送りつけたい気分ですが、でもまあSPEさんにも事情があるんでしょうし、代わりといってはなんですが映画.comが全力で応援していくことにしました。

画像21

このえげつない感動と興奮を、映画.comユーザーには絶対に知ってほしい――。ということで以下から、観逃すと絶対に後悔すると断言できる「グランツーリスモ」の鑑賞レビューです。どうぞ。


【レビュー】実際に観て感じた胸アツや感動や
知的興奮やらを、フルパワーでお伝えしていきます

画像5

※映画.com編集部員の感想


正直に言えば僕自身、車やレースは特に好きではなく、グランツーリスモもプレイしたことがなかったので、鑑賞前は「特に興味ないなあ」というテンションだった。いわゆるノット・フォー・ミーというやつだ。

でも、逆に“それがよかった”。こんなにぶっ飛ぶほどの興奮=予想していなかった嬉しすぎる誤算を味わえたのだから。


★[知ってほしい①]“実話の物語”の胸アツ
車・ゲームだけの映画…じゃない。不可能を可能にする人間ドラマの、大渦のような感動に驚く
画像6

最初に語りたいのは物語の良さについて。レースやゲーム“だけ”の映画ではなく、とにかく感動と胸アツが異常だったからだ。

物語の本質は、ズバリ「不可能を可能にする挑戦」のアツさ。「グランツーリスモ」のプレイヤーたちを世界中から集め、リアルのレースに出場するドライバーを選抜するという前代未聞の挑戦。主人公の青年ヤンは、ウェールズの片隅でくすぶり、父親から「いい加減ゲームは卒業して働け」などと冷遇され続けている。

画像7

しかしヤンは突出した才能を見出され、“叶うはずがなかった夢”の切符を手にし、運命的な挑戦のなかでメキメキと頭角を現していく。やがて「ゲームと現実は違う」と鼻で笑っていたメディアやレーサーたちを、その努力と実力と結果で見返すサクセスストーリーは痛快そのものだ。

「ボヘミアン・ラプソディ」「トップガン マーヴェリック」と同様の大渦のような感動が襲いかかり、観ていて鳥肌がブワッと立った。まるで少年漫画のような展開に胸アツに胸アツが重なるが、これが“実話”だというからさらに驚かされた。

画像22

「自分向きの映画じゃないかも」と思う人ほどチェックしてほしい映画だと強くおすすめする理由は、“実話の物語が胸アツすぎる”からなのだ。


★[知ってほしい②]監督は実はニール・ブロムカンプ
「第9地区」「チャッピー」で映画ファンを歓喜させた名匠の最新作
画像8

観ていて、やたら映像にスタイリッシュなクセがあるな? ため息が出るほど物語運びがうまいな? などと目を細めていたが、途中で「そうだった監督はニール・ブロムカンプだった!」と思い出して膝を打った。

「第9地区」「チャッピー」などで知られるブロムカンプ監督。「普通はこうくるところを、今回はそうきたか」と唸るような世界観構築の巧さに特徴があり、さらにメカと生物が反発・調和する映像世界を繰り出す名匠である。

画像9

本作「グランツーリスモ」は、まさにブロムカンプ監督の面目躍如というか、最初から最後までブレーキを踏むつもりが一切なさそうで良い。例えばヤンが「グランツーリスモ」のゲームを始めた瞬間、半透明の金属片が体の周りを取り囲み、徐々にスポーツカーのコックピットを形成するシーンがあるが、それがもうむちゃくちゃ“ブロムカンプしている”のだ。ゲームというメディアに没入し、外の世界から閉じられていく瞬間が見事に表現されていて、この演出だけで筆者は「最高の映画だ」と確信した。

映画好きを自負する人なら、脳汁がドバドバと放出される映画体験が味わえるはずだ。


★[知ってほしい③]キャラの尊さ
オーランド・ブルームの危険な色気、デビッド・ハーバーの器の大きさと魅力がヤバい、好き
画像10

サクセスストーリーの主人公であるヤンももちろん良いが、ほかのキャラで強く印象に残ったのはオーランド・ブルーム(「ロード・オブ・ザ・リング」「パイレーツ・オブ・カリビアン」)演じるダニー・ムーアと、デビッド・ハーバー(「ストレンジャー・シングス」)扮するジャック・ソルターである。

画像11

ダニーは日産の野心的なプロモーター。マーケティングのプロとして現場に要望を強く伝えるが、持論に固執するエゴイストではなく、現場からの反論が本当に正しいと納得したら、要望を撤回するような柔軟さも持ち合わせている。絶対に好きになってはいけない男的な、危険な色気に要注意!

画像12

かたやジャックは、かつては超一流のレーサーとして世界中で名声を得ていたが、レース中の大事故をきっかけに表舞台から姿を消し、今はしがないメカニックとして生きる男という設定。やさぐれていながらも、未来ある若者たちと師匠・擬似親子の関係を築いていく過程を「ストレンジャー・シングス」の超人気キャストであるハーバーが演じるともう似合うのなんの。観る人によってはジャックが主人公のように感じられる“そそるキャラ”だ(あとヘッドセットの掛け方がかわいすぎる)。

画像19

ダニーとジャックは旧知の盟友同士であり、2人は時にぶつかり合いながらも、前人未到の偉大な目標に向かって力を合わせる。そんな姿に痺れ、憧れ、そしてそのほかの魅力的なキャラクターにも感情移入し、筆者は物語に深く深く没入していくことができた。


★[知ってほしい④]押し寄せるレースシーンの興奮
名匠の演出、迫真の映像で全身が沸く。脳が叫ぶ。魂が震える。
画像13

レースシーンはやはり圧巻だった。ヒューマンドラマに没入し感情が増幅されるためか、鑑賞前は「あまり興味ない」と思っていたレースが刺さる、刺さる!

爆発するようなエンジン音と、目にも止まらぬスピードで疾走するスポーツカーの迫力は本当に映画館で味わってほしい。映画序盤は主にゲームでのレースが映し出されていたのが、中盤に突如としてリアルのレースが始まるため、エネルギーが炸裂し観る者を強力に巻き込んでいく……観客の心の流れを読み切ったブロムカンプ監督の演出がうますぎる。

画像14

さらに、劇中で次々と起きる出来事の密度がえげつなく、“全編がクライマックス”といったエンタメ性の高さはあの「RRR」に勝るとも劣らないレベルでテンション爆アゲ↑ 主人公が逆境を乗り越えた瞬間など、心拍数は上がりっぱなし、鳥肌も立ちっぱなし、頭のなかで「素晴らしい映画だ!!」と叫びっぱなしで、本当に一時も飽きることなく結末を見届けることになった。

これほど魂が根こそぎ震える映画体験は1年に1度あるかどうか……何度も何度も味わいたい中毒性があるため、筆者は映画が公開されたらまた観に行こうと、今からワクワクしている。


★[知ってほしい⑤]唯一無二
「グランツーリスモ」だから起き得た“奇跡”を観る価値がある
画像20

いろんな作品を引き合いに魅力を語ってきたが、最後に強調しておきたいのは、本作は「唯一無二の映画」だということ。

現在のゲーム「グランツーリスモ」は、ほぼ現実と遜色ないレースをプレイすることができ、マシンのクセ、タイヤのグリップなど、その再現度は“ドライビングシミュレーター”と定義される。しかも「グランツーリスモ」はゲームソフトとして広く安価に流通しているため、多くの人が自宅で気軽に、本物に近いレースの技術を磨くことができるのだ。

画像15

一方でサッカーや野球に目を向けると、ゲームをプレイすることは実際に競技する技術を磨くことにはならない。サッカーゲームのプレイヤーがプロのサッカー選手になったという事例も見当たらないだろう。しかし「グランツーリスモ」はやり込めばやり込むほど、その再現度の高さゆえ、プロのレーサーになれる可能性が高まっていく。

つまり、映画「グランツーリスモ」の中核となっている「ゲーマーがリアルのプロレーサーになる」という物語=実話は、まさに「グランツーリスモ」でしか起き得なかった奇跡だと言えるのだ。

画像16

人間は原則的に、代替可能なものに価値を感じず、代替不可能なものに価値を感じる。そして「THE FIRST SLAM DUNK」「RRR」など多くのヒット作には、その作品にしかない“代替不可能な要素”があるものだ。唯一無二の映画である本作が公開されたら、興行は一体どうなるだろうか?


[結論]トップガン、スラダン、RRR、ボラプに続く
“可能性”秘めた必見の一作 絶対に観逃すな――

画像17

実際にそうなるかはわからないが、筆者は「グランツーリスモ」はひょっとしたら予想外の特大ヒットを飛ばすのでは?と考えている。鑑賞後に湧き上がった「むちゃくちゃに面白かった」という感情が、多くの大ヒット作の鑑賞後感と同じく激烈に強かったからだ。

「トップガン マーヴェリック」「THE FIRST SLAM DUNK」「RRR」「ボヘミアン・ラプソディ」などに続く可能性を秘めた一作。予定調和ではない“本物の感動と興奮”を味わいたければ、なんとしてもこの「グランツーリスモ」を鑑賞すべきである。そして観終わった後、あなたはケニー・Gやエンヤを聞きながら映画館を出ることになるだろう。

筆者は自信をもってお伝えしよう。本作が映画館で上映されるこの機会を逃すことは、損でしかないと。(映画.com編集部・尾崎秋彦)

画像18

インタビュー

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

「グランツーリスモ」の作品トップへ