世界のはしっこ、ちいさな教室のレビュー・感想・評価
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貴重な現実を描いているけれども、違和感もある
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ブルファキソの教師が首都から辺地にやってきて、言葉で苦労しそうだったり、残してきた子どもと連絡を取り合ったりしている場面から、『ブータン 山の教室』のような葛藤も描かれるのかと思ったが、案外馴染んでしまい、ソーラーパネルを値切る場面には、『風をつかまえた少年』との共通性も感じた。
アムールの教師が雪のなかで教室を開き、子どもとのずれに直面するところは、『北の果ての小さな村で』の情景とも共通するようだったが、民族性については逆で、先生の方が精通していた。となかいの橇でやってきて、赴任地ではスノーモービルを使うというのは、効率性の問題もあるのだろうか。
バングラデシュの教師が船で授業をするのは、日本や韓国の病院船のドラマを思い起こした。一方で、『アリ地獄のような街』や『メイド・イン・バングラデシュ』のような過酷さとは距離を置いているように感じられる。児童婚を禁止する法律のことを説明し、母親に進学を勧める積極性は理解できるけれども、母親も笑みを浮かべながら撮影を受けているようにみえ、若い教師がそれほど壁にぶつかることなく進めており、実況撮影ではなく事後の再現演技であるかのように感じられるのが惜しい。
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つい80年前の日本の田舎の風景
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ブルキナファソ、シベリア、バングラデシュの、世界の端っこのような集落の子供たちのなんと純朴なことか。そこで子供たちを教える若い女先生がまるで二十四の瞳の大石先生のように見える。落ちこぼれだったブルキナファソの子供が、修了式で表彰されるようになるまでに成長していたシーンは本当に感動した。
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