劇場公開日 2024年3月22日

「タイムループのアイデアだけでは限界が」ペナルティループ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0タイムループのアイデアだけでは限界が

2024年4月2日
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鑑賞方法:映画館

この映画を観て考えたのは、タイムループもので自分が求めているものはなんだろう?ということ。サスペンスだってわかっていたのに、印象に残っているのは2人の和やかな会話だったから。微妙にクスッと笑ってしまった。やはりタイムループで自分が求めているのは笑いなんだと再認識した。
復讐のための殺人を行う(加害者)側がタイムループに陥るのは珍しいパターン。タイムループであることに戸惑うも、何回も殺していくうちに様々な変化が起こるという流れが秀逸だった。かなりシュールで面白い。
でもタイムループ自体のカラクリについては少しガッカリするものだった。いや、あの設定自体は別に文句を言うものではない。ただ、あまりのミスリードと説明不足にげんなりしてしまっただけ。誰が何のために、誰の許可を得て行っているのか全く描かれないのはモヤモヤが残ってしまう。
そして、登場人物の描き方があまりにも雑だった。彼らが恋人になった経緯も、どれだけともに暮らしたのかも、彼女が過去に何をしていたのかも、アイツが何者なのかもさらっとしか描かない。タイムループのアイデアが浮かんでそこから話を作っていったのかなと想像する。あの2人の会話とやりとりが面白かっただけに、あれではもったいない気がする。

kenshuchu