劇場公開日 2023年11月10日

「女優さとうほなみの魅力」花腐し Hidehisaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0女優さとうほなみの魅力

2023年12月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

男女の性愛を描くのに長けた荒井晴彦監督の演出によって、さとうほなみの輝きがスクリーンに照射される。モノクロの画面に心中してしまった祥子が、雨に腐る情けない二人の男の記憶の中でカラーの画面で生きた女としてよみがえる。荒井監督の好きな大滝詠一の歌が効果的に使われている。
「顔、ぶたないで。私、女優なんだから」薬師丸ひろ子「Wの悲劇」の台詞が引用される。「ヒミズ」の二階堂ふみや「タイトル、拒絶」の伊藤沙莉のときと同じく、私はこの映画で女優さとうほなみを発見した。
かつて歌手で女優だった山口百恵の「さよならの向う側」が随所に流れ、情けない男と祥子、さとうほなみがカラオケで熱唱するエンドクレジットで映画的喜びに包まれる。

Hidehisa