劇場公開日 2024年2月9日

「@@症候群は、病気ではなく、個性だ」夜明けのすべて YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0@@症候群は、病気ではなく、個性だ

2024年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作は未読だったが、昨年劇場で、見損なって配信で観た 傑作「ケイコ 目を澄ませて」の三宅唱監督と言う事で、観ました。

現実の人間関係ならば、三角関係に至るが、その部分は気を使って、"あえて"記録フィルムには残されない裏展開なのだろうが、
本作も"そうならない処"は、妙なリアル感あって面白い脚本。
本作は、起承転結がある"小説的物語"というよりも、ドキュメントに近い自然な展開が繰り広げられる映画であり、出演者の演技も、自然で上手かった。

主演が美男美女ではなく、現実の様に もう少し是肉が溜まった ぷよっていて、残念な外見であれば、本作を鑑賞した観衆は、どう感じたのだろうか?
この映画をもっと、不細工で存在感がない エキストラ級の役者さんで、リメイクしてもらいたい。

この種の 症候群は、深刻な病気や障害だと、個人的には考えていない。
特にPMSは、多かれ少なかれ すべての女性に当てはまるのではないかと、バツイチ男の僕には思えてならない。
どれもこれも あくまで、癖であり、個性 なのだと 僕は思から
人間を画一化し、それにそぐわない人を @@症候群 と弾く事は、逆に 人間の個性を否定し、機械化している悪習だと、僕は考えている。

だからこそ、@@症候群に対して、精神科医や精神カウンセラーではなく、いっぱん人が寄り添って、対処する事が、望ましい事だと思うし、監督も そう考えているに違いないと思った。

原作とは、だいぶ違う展開らしいので、原作にも興味を持ちました。
この映画を観たら、見守るという意味では知的障害の兄に寄り添う「レインマン」が頭に浮かんだ。
また、先日鑑賞した「PERFECT DAYS」にも、通じる作品作りでもあった。

YAS!
トミーさんのコメント
2024年3月21日

共感ありがとうございます。
「パーフェクトデイズ」と感触似てましたよね。今は当たり前のように症状に配慮されてますが、昔はどう片付けられてたのか空恐ろしいですね。

トミー