劇場公開日 2023年2月23日

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「もう一度生きるために」もう、歩けない男 MARさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0もう一度生きるために

2023年3月2日
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泣ける

悲しい

幸せ

人生上り調子だった男が、一度の愚かな過ちにより四肢が麻痺し・・・。絶望に打ちひしがれる中、家族や仲間たちとの触れ合いにより変わっていく物語。

まさに順風満帆な暮らしを送っていた主人公アダムが、酔った勢いで池に飛び込み・・・目覚めたらもう歩けない体になってしまっていた。

実話を基にした作品とのことですね。一気にどん底に落ちたアダムは自棄になり、助けようとしてくれる家族やヘルパーにもきつくあたり・・・。

不幸な事故に遭ってしまったからといって許される態度ではないが、もし自分だったら・・・。やはり平然としてはいられないだろうな。。

リハビリにより、少しずつできることが増えていっても、過去の栄光を思い出すたびにまた気持ちは沈み・・・。

再び湖に訪れるシーンは思わず一緒に泣いてしまいそうになる程・・・心に沁みた。それが生まれつきだったり、交通事故だったり、色々な原因はあり得るけど、厳しい言い方にはなるが、愚かな行為だし、そんな自分自身に感じるモノがあったんだろうなぁ。。。

愚かな行為といっても、ワタクシ自身も酔ってバカをやらかさないかと言えば絶対そうとは言い切れないし、怒りも悲しみも愚行も、とにかく自分を抑える力、冷静さは本当に大切なんだなと…。

ただ、またあそこに行ったのは生きる為だったのだと信じたい。

介護士さんの存在は良かったですね。冗談を忘れずにいつつも、全てやってあげるといったスタンスでは決してなく、やれと言いつつもその手は咄嗟に備えられ…。また、彼女は彼女の物語があったようで。「サーシャっ‼」には元気づけられた(笑)

上司も良かった。アダムへの言葉は、捉え方によっては聞こえも変わってくると思うけど…それでも久々に聞いた彼の一言は泣ける。

とにもかくにも、自棄になった男が感謝と努力の大切さをしり、成長していく姿にはグッと来させられたし、自由に動く体があってもなお中々頑張れないワタクシ自身を見つめ直すきっかけにもなった作品だった。

MAR