君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
全731件中、161~180件目を表示
問い:この映画は、何を問いたいのか?
考察
火で母を亡くした主人公
→父が夏子(母の妹)と再婚
=夏子のことが好きだがお母さんと言えない☆母親と言えない繊細な心のバランス
→母の屋敷へ引き取られる
→その屋敷が変!
変①しゃべるアオサギ
→やっつけるために、身の回りのものを使って応戦しようとする
=自分の力で、自分で考えて応戦する
変②変な建物
→宇宙からやってきたらしい
=変化はどこからともなく突然やってくる
変③夏子がいなくなる
→夏子を探しにいく(その前に、「君たちはどう考えるか」を読んで泣いている)
=世界はみんな繋がっていること、人には自分のことを決める力があることを知った
→変な世界に入り込む
→変な世界の変なこと
→変①殺すことを許されない人がいる
変②これを学んだら死ぬと書いてある門がある
変③おばあちゃんが若返っている
変④若返ったおばあちゃんが火を使ってかっこいい
変⑤地上に飛んでいって人間に生まれ変わる可愛い妖怪?がいる
変⑥変な少女ひみ(実の母の子の姿)が火を使う
変⑦可愛い妖怪をペリカンが食べにくる。そのペリカンをひみが焼く
=食物連鎖を表現しているのか?☆世界の繊細なバランス
→アオサギと共に夏子を探しに冒険!アオサギは嫌なやつ?
→インコが大量繁殖!大繁栄!人も食べちゃう
=可愛いインコも、進化次第で人をも食べる存在になる
→インコに襲われたけど、ひみに救われる
→ひみに連れられて、寝屋(夏子の元)へ
→石が夏子に何かしようとしている雰囲気!真人たすけようとする
→真人を助けようとする夏子、「あんた嫌い!」
→言葉の裏の愛を感じた真人「夏子、お母さん!!」
=夏子のことを初めてお母さんと言う決意をする
→大叔父から、この世界を告げと言われる
=世界は積み木遊びのようなもの
=さまざまな文化、思考、人種・・・などの組み合わせ。
=組み合わせ次第で、天国にも地獄にもなる
=だから、平和で穏やかな世界を目指しても、バランスがとても難しい。この世界 を平和にするもしないもお前次第と言ってくる。
→真人、勝手にお前次第とか言うなやって顔
→真人は、現実世界に戻って友達を作ると言う
=現実世界に友達がいなかった。友達のいる世界がほしい。
=「君たちはどう生きるか」は友達がいること前提の話。
=真人は友達が欲しくて泣いたのではないか?
→結局、大叔父が作り出した、変テコインコに石の世界は滅ぼされ、真人と夏子は現 実世界へ帰る
→アオサギと別れ際、「お前は友達だ」と告げる
=アオサギを友達だと自分で決めた。友達のいる世界が生まれた。
=だから、タイトルの絵がアオサギ
答え:どんな変な世界であっても、どんなに苦しい世界であっても、誰が友達か、誰が母親か、を決めるのは自分次第。自分で考えて、自分で決めることが幸せをつかむ。
みんな世界を作る石の一つ。でも、誰かに勝手に積み上げられたくはない。
この映画を見て何を考えたんだ?
お前は、どう考える?
人の意見に惑わされんなよ?
前評判のバイアスかけて見にくるんじゃねえよ!(だから、事前告知なしだ)
誰かのレビュー見てくるんじゃねえ!
「君たちはどう生きるか」って本読んだか?
お前らどう思った?
俺は、友達がいないんだ
コペル君には友達がいて、羨ましい!ムカつく!泣けてくる!
なんだこの本、友達ありきじゃねえか!?
友達ってなんだ?
俺が、友達って言ったら友達なんだ!
一人は寂しい
だから、誰が母親ってことも誰が友達ってことも俺が決める
って声が聞こえてくる映画だった。
良かったと思います
なんだかんだジブリを映画館で観るのは初めてでこれが最初で最後かもしれないと思い事前知識ゼロで観てきました。
観終わった直後の後味は正直悪く、宮崎駿さんが自分が書きたい物を書いたって感じで新海誠さん対極の存在という印象でしたが後から振り返り考えが一転したのでまとめてみたいと思います。
〈あくまで1意見なのでその点ご留意いただければと思います〉
まず個人的に気になったのは今作は何とも言えない不快感を感じる描写がかなり多く、中々今まで見た映画でない経験だと感じました。
例)
→死んだ奥さんの妹と結婚する無神経な父親、
→甥の手を無理やり取り自分の腹に当て「子供がいるの」と宣言する新しい母親、
→主人公の荷物に群がるお婆さん達、
→その後のカエルのシーンもそうでしたが
→個人的にはアオサギが主人公の真似か「オカーサン!オカーサン!」と鳴くシーンが特に衝撃的でした。
一言でまとめると「無神経」。
そしてその不快感が途中から感じなくなったのはいつからだろうと考えるとあちら側の世界に向かってからと気づき見方が一気に変わりました。
制作した、あちら側の世界はインコやデカい生物などおじいさんが作った世界だから初見で意味などは分からないと感じます。
そして主人公に継いで自分の世界を作れと言うシーンでは「悪意で自分で自分を石で傷つけた」と断ります。石で自分を傷つけることで学校へ行かなくて済むのもそうですが新しい母親への悪意があったことを本人も自覚している。
それに気づけたなら尚更この世界に留まればいいとおじいさんに説得されるも断る。
色んな人の悪意に晒されるであろう現実に戻り、友達を作り共に生きる事を選択する主人公。
といった意味では個人的にはこの作品は良かったと思います。
制作、そして人生に対する宮崎駿さんの姿勢なども含まれてるように思いますが個人的には不快感の正体を突き止められた気がしたので以上とさせていただきます。
今までのジブリ作品の面影がある分、「こういうのが描くのが好きなのですね」と分かって面白かったです。
ジブリ作品だけど小さいお子さん連れは辞めといた方がいいと思います。私だったらトラウマになりそう。
また原作無視な所も相変わらずかと思いました。
お前いいやつだな、が響いた
男の子をもつ母として涙がこぼれました。
さすが宮崎駿の書く男の子ですねと思いました。
お母さんとの別れを受け止めきれず、
新しいそっくりのお母さんに抵抗がありつつも、
お腹を触らされてぎょっとする。
疲れて部屋で寝てしまったときの寝顔の可愛さはまだまだ子供なんだなぁと。
素朴さと生真面目さと素っ気なさがちゃんと男子。
夏子さんを助けに行くのも偉いです。
久子さんをダシにされ、罠だと分かっていても足を踏み入れて確かめに行く。そうして真実を自分で見つけていかないと進めない。と宮崎駿は言いたいのかな?なんて思いました。
産屋に入った新しいお母さんの「あなたなんか嫌い」お母さんもお母さんしようと一生懸命だったのに。ちゃんと心を砕いて新しい息子と向き合おうとしてたんですもんね……からのお母さん呼び、泣けました。
もともと私は頭の中がとっ散らかっているからか?
筋が通っているか否かは気になりませんでした。
夢の中、ファンタジー。どなたかが不思議の国のアリスと書いてましたが次々と美しい絵が出てきて楽しかったです。青鷺といい老婆といい、気味悪いという印象からちゃんと愛らしく感じられました。
観終わった後はぽーっとしてました。
時間があれば2回目も観にいきたいです。
老人の妄想か、はたまた 僕らの世界が間違っていて、本当の世界の姿はこうなのか
この映画を、事前の先入観一切ナシに鑑賞することができて、こんなに幸せな事はないと思っています。
晩年の談志落語のイリュージョンや、黒沢映画の果て
最盛期を過ぎて、下手になった、晩節を汚したと謳われるようなこれらの作品群を
退化と捉えるか
進化と捉えるか
それによって、作品の評価が180°変わるのですね。
この作品は、正にそんな作品でした。
事前情報も作品のリードラインも一切ないなか
観客は、主人公が自傷するあたりで動揺しますよね。
理解できない、これまで語られたことのなかった物語に対して
自分自身の価値観を、判断を迫られるのです。
それこそが正に「君たちはどう生きるのか」という事でしょう。
このよく出来た、主人公たり得るに相応しい
母を失い、被害者と正義感の同居する
お行儀の良い、しかしひとりになった途端に涙をこぼすような
完全無欠な観客の感情移入のお手本のような少年が
まったく正義なだけでも完全無欠の主人公でもなく、むしろ悪とエゴにも満ちあふれた
ひとりの人間であることに混乱するのですね。
大衆は、桃太郎は鬼も退治しましたがバイクを盗んでガラスも割りましたでは、物語の主人公としては困るのです。
大衆が勝手に求める完全無欠の虚像として、物語の主人公も、政治家も、テレビのタレントも
そうあって貰わなくては困るのですね。困るから、たかが女優が不倫しただけです炎上したりするのですよね。
しかし、桃太郎にだって女優にだってそんな一面があるのです。だって、人間ですから。
この時点で、この物語は、そんな子供向けの単純な作品ではなく
大人向けの、善悪も矛盾も孕んだ、人間を描いた作品であることがわかります。
わからない人は、ここで置いてゆかれます。
こここそが、これまで宮崎駿氏が超えられなかった、アニメーション故の境界線なのですね。
これまでの作品で、例えば、父親像でいえば
優しいだけのダメな父親、社会的に力を持つも人格的に難ある父親、
家族の前に居られない存在感のない父親、
それらがすべて、観客に理解されなかった果ての、今回の父親像こそが
ようやく、人間なのだと感じられました。
社会的に力を持ち、成功者でもある反面、子供からしたら気持ちが理解されることのない
しかし愛すべき愛情に満ちあふれた、このエゴの塊のような父親像こそが、まさに人間であり、
僕の貴方の身近にいそうなリアルな父親、、この境地なのだと思われます。
アニメーションの絵柄に守られた境界線を越えて
ダメで立派なひとりの人間としての
父親像をようやく、宮崎駿氏は描いたのだと思いました。
世界は矛盾に満ちている。
あんたなんか大嫌いということは、大好きという事ですし
友達でも仲間でもないという事は、互いに対等な立場と言うことなのですね。
これらの、一見、矛盾ともとれる感情が入り混じり、境界線なく、裏返り、一体化したものこそが
人間そのものですよね。
立川談志は弟子に「一人前になる修行とは、矛盾に耐える事だ」(=矛盾を受け容れられるようになることだ)と説いたそうですね。
そう、途中までは、宮崎映画に期待する自分の過去の先入観が邪魔をするのですよ
ああ、手描きに似たこの表現は良いなぁ、このキャラクターはまるで※※のようだ、
このシーンはまるで未来少年のようだ、ルパンのようだ、いや、アリエッティだって入っている
ハウルだって、ポニョだって、千尋だって入っている。いやこれは駿流のゲド戦記か? エヴァンゲリオンなのか?? OnYourMarkのセルフカバーか?
高畑勲という師匠を指針を失って初めて、宮崎駿氏の見失った羅針盤は、内面に向かうのか、弟子筋に向かうのか、外側に向かうのか?
それとも、未だに悪魔のようなプロデューサーの庇護下から出られないでいるのか?
遠い昔に読んだ、ナルニア国物語や色々な児童文学も入っているのか。アリエッティもマーニーも入っているのか?
けど、、考えてみればアタリマエなんですが
すべて逆で、これまでのそれらの要素すべてが、宮崎駿だったんですよね。
宮崎駿の感性が、其れ其れの作品に散りばめられていただけ
元はすべて、宮崎駿なのだから
この映画にも、これまでの映画にも
其れらが息づいているのは 当然なのですね。
それを僕らが勝手にジブリ映画の要素だと錯覚していただけなんですね。
繰り返しになりますが、僕はこの映画を、先入観なしに観られて、本当にありがたいと思いました。
君たちはどう生きるか? ということは、君たちは、この映画をどう見たか? ということですよね。
この映画を面白く見られた人は、面白い人生を歩むのでしょう。
私もそのひとりであり得たことを、心より感謝いたします。
ひとは物語は世界は単純な善悪では語りきれず
この矛盾に満ちた、説明できないものが
ひとであり、世界であり、宇宙なのですね。
私の好きな作家で野田秀樹氏がいますが、正にこの時期に上演された
「兎、波を走る」でも、もはや人類に新しい物語はないのかも知れないと語られていましたし
また同じく、私の好きな作家で松尾スズキ氏の言葉で
「宇宙は見えるとこまでしかない」にも代表されますが
人がヒトたり得る感知感応できる世界は、
結局、人が認知できる世界までしかないのですね。
それは庵野秀明氏が「シンヱヴァンゲリヲン」や「シン仮面ライダー」で渇望した
己の中にない、未だ見ぬ外宇宙の元素を渇望するその衝動にも似ています。
方向性が違うだけで、その境地に辿り着いた巨匠達は、その飢(カツ)エに飢えて
爪を掻きむしりながら、やがて辿り着く境地があるのですね。
それもそのはず
宇宙や世界が無限に広くとも、それを構成される
原子や素粒子といった要素は、その宇宙や世界を構成するものでしかなく
人もまた、人がヒトたり得る世界の中のもので構成されているのです。
宮崎駿が、立川談志が、黒澤明が、宮沢賢治が辿り着いた果ては
もはや狭くも無限に広い宇宙のなかで
語り尽くされた物語の数々を構成する
「人間そのもの」なのですね。
もはや多くを語りますまい。
私の敬愛する、宮沢賢治のこの一説をお借りして、この作品のレビューとしたいと思いました。
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃ももいろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。
わたくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。
これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹にじや月あかりからもらってきたのです。
ほんとうに、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんとうにもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはそのとおり書いたまでです。
ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでしょうし、ただそれっきりのところもあるでしょうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでしょうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾いくきれかが、おしまい、あなたのすきとおったほんとうのたべものになることを、どんなにねがうかわかりません。
以上、宮崎駿氏の心情を、私なりに最上級で表現をしたつもりです。ご査収ください。よろしくお願いします。
この世界観をどう受け止めるか
宮崎駿監督の中でもおそらく一番難解でグロテスクな作品ではないだろうか。
確かに心に焼き付く作品ではあるが、どのように受け止めて良いのか迷ってしまった。
決してエンターテイメント性がないわけではない。
『ナウシカ』や『ラピュタ』や『もののけ姫』などを彷彿とさせるような描写もあり、冒険ものとして、また異世界ものとしてワクワクさせられる部分もあった。
しかしどこか整合性が取れていないような違和感がずっと拭い去れない。
実はこの違和感は冒頭からずっとあった。
まるでデヴィッド・リンチの描く悪夢を観ているような感覚もあった。
日常の延長線上にある非日常的な光景。
まず主人公の眞人が口数が少なく、何を考えているのか分かりにくい。
彼は最愛の母親を空襲で亡くし、父親と共に田舎に疎開して来た。
父親が軍需産業で儲けていたこともあり、暮らしぶりは裕福なようだ。
礼儀正しく、物分かりが良さそうでもあるが、心にとても腹黒いものを抱えているようにも見える。
突然喋り出すアオサギに敵意を抱きながらも、アオサギが喋るという非日常な現象はすんなり受け入れているところや、拒絶感があるのか父親の再婚相手の夏子のことを「父親の好きな人」と言い続ける冷たさなど。
疎開先の同級生と喧嘩した後に、わざと石で頭をぶつけて大量に血を流し、父親には転んだのだと嘘をつく姿にも狂気を感じる。
感情をあまり表に出さないので忘れてしまいがちだが、眞人はまだまだ子供であり、母親の死を受け入れるには幼すぎたのかもしれない。
そう考えると、この映画にはいたるところに眞人の声にならない叫びが溢れているようにも感じた。
とにかく観ているこちら側も状況を整理出来ないまま、物語の展開に呑まれていく。
良く分からないまでも、この映画が死と密接に結び付いていることは良く分かった。
そして真に争いのない平和な世界を実現させようとすれば、大きな犠牲がつきものになってしまうことも。
この世界があり続ける限り、人はこれからも衝突し続けるだろう。
それでも人はこの世界を必要とし、苦しさの中で生きる意味を模索し続けるのだろう。
様々な考察が出来そうだし、おそらく隠されたメッセージもたくさんあるのだろう。
残念ながら理解が追い付かず、十分に楽しむことは出来なかった。
ただどれだけ難解でも本当に優れた作品は理屈抜きで凄いと思わせる何かがある。
まだ一度観ただけだが、この映画からはその凄みのようなものを感じることが出来なかった。
これが宮崎駿監督の集大成だとすれば何だかとても独りよがりに思えて寂しい気持ちになった。
亡くなった母親のダミーを見せるような悪意あるアオサギが、眞人の友達になっていく展開はとても良かったが。
普通に面白かったけど
冒険もので面白かった。
宮崎駿監督っぽさがあって映像も綺麗でよかった。
ひみがお母さんだとかきくこさん?とか隠してるのか隠してないのかは中途半端だったのが物足りなかったけど。
親子愛もテーマとして感じられてよかったです。
宮崎駿作品の総集編
原作? となる「君たちはどう生きるか」をイメージすると、1930年代を舞台に少年の成長を描く作品となります。
中心は確かにそことなります。しかし、アレンジはまったくことなります。1930年代の舞台から異世界に迷い込み少年の姿を中心にした展開でした。
異世界では過去の宮崎作品へのオマージュがちりばめられております。この背景、このシーンはあの作品とジブリファンでなくてもピンとくるものです。そしてクライマックスとなりますが、ここまで盛り上げていながら、万人に訴えかけるテーマも痛快さ、爽快さがありません。この作品のテーマは「君たちはどう考える?」と言っているようでした。この作品をどう評価するかとなると、ラピュタ、ナウシカ、もののけといった作品を求めている人には不満となります。そうではない人からすれば、宮崎ワールドの最終地点と評価するのではと思います。ただそこには、不明、不思議といったものへの中毒性がありません。1度鑑賞で十分となります。
ひとことReview!
タイトルが意味深だから少し期待をしていたのだが、ありきたりなファンタジー映画だった。作画クオリティは20年以上前から全く進歩していない感じだし、メッセージ性が希薄。こんなデキで興行収入100億円突破できないだろ。
それぞれの道を示したかった作品だと思う。
大叔父は人生の途中で別の世界の存在を知ったか、自分で作り出し、その自分だけの世界である箱庭をいじる、または維持することに夢中になり、その世界を追求する生き方を選んだのだと思った。
そしてその世界はなんらかの理由で崩壊する、もしくはその世界を誰か、子孫に託すことによって作った箱庭が完成すると思い立ち、そこでナツコやヒサコをこの世界に呼び、この世界を託せる人物に値する子がいるかどうか判断してたんじゃ無いかと思う。
それを主人公は自分は継ぐに値しないと拒否して、押し付けられたもの、受け継がれるものではなく、自分の生き方で生きていく、ということを示し、大叔父は生きる時間を世界の創作に費やし、ある種の他人にそれと同じ生き様をさせようと継がせる、というそれぞれの面を見せて、君たちはどう生きるかというタイトルにつながっていると思った。
リピート鑑賞しました
1回目観た時は、前半が面白かった。後半は突拍子なさすぎてアレ?と思いました。本日2度目 IMAXでの鑑賞。話を知っているせいか、後半も面白く感じた。1度目は滑ってるなあ、、と思えたギャグも笑えた。使用人のお婆さんと爺さんのタバコを巡る意地汚いやり取りとか、とても可笑しい。アオサギが蜂みたいになって飛ぶところとか、千ちひのアレみたいで笑えた。。
特に、宮崎作品でしか観られないアニメの動きがまた観られて嬉しかった。気味の悪いアオサギの表情とか。弓矢の動き、転回してくるところとか。キリコ?の舟の操舵、波の動きが凄くよかった。
何だろう、宮崎作品には、他のアニメ監督だと絶対描けない動きがありますね。何故なのかは知りませんが。
ただ、後半は前半より全体に作画、背景力が落ちた感じ。もうちょっと前半同様しっかりしてくれたらよかった。
レビューでは、難解だと言われてるみたいだが、深く解釈も出来るし、しなくても良い感じ。
過去の宮崎さんのインタビューを見ればわかるが、映画をシンプルにしたいとも言っていて、終わり方とか、エンドロールとかも原初の映画に近づけたいんだろうなと思う。
昨今、大作映画があまりヒットしなくなってるというのは、色々と金儲け企業が入ってややこしくなってるし、話も展開も客が見る前から大体わかってしまうからなんだろう。
そうしない方向性が正しいと思ってる宮崎さんは敏感だと思う。
マジサイコーofグットファンタジー
絵もストーリーもなにもかもがジブリ。最高。
最初の方監督の趣味丸出しにしてくるタイプのホラー映画見てんのかと思った。
話の構成もわかりやすいし、これ理解できないとか意味不明って言ってる人は頭悪いんだと思う
戦時中は亡くなった母の妹や姉とまた結婚して子供を産むのはよくある話だったらしい。姉の旦那と結婚する妹や息子の複雑な心境が凄くよく描かれてた。
今までのジブリ映画を短編にしてオムニバス形式にしたらこうなるんだろうなって思った。
時が集まってんのはスズメの戸締りだったし、火から火へと煙突瞬間移動はハリーポッターだしオマージュ散りばめられてた。
おかわりいきたい
宮﨑駿の発散と収束
他の人のレビューを見てしまうと引っ張られそうなので、観た直後に書く。
巨匠、宮﨑駿監督の引退作(今度こそ)なのだろうと感じた。
風立ちぬ、アリエッティ、ハウルの動く城、もののけ姫、千と千尋、紅の豚...と、これまでの作品がフラッシュバックする仕様となっており、映画の作り方としては興味深い、玄人ウケするものだと推察する。
また、作品に散りばめられていたのは、宮﨑監督本人の物だけではない。ファンタジー世界の冒険は、ジブリに影響を受けすぎたと批判された、新海誠監督の星を追う子どもを思い出させるし、最後の主人公の決断は愛弟子庵野秀明監督のエヴァを想起させる。
つまり、この作品はこれまでアニメ界を引っ張ってきた宮﨑監督の自叙伝と次世代へのメッセージなのだ。
アニメを作るというのは半分あの世のような生活を送ることになるし、間違いを犯すと一発アウトになる罠も散りばめられている。これで世の中に送り出せると思っても、途中で外敵にメチャクチャにされてしまうこともある。
そのくせ、コンテンツを消費物としか捉えていない鳥頭に支配され辛い思いばかりする。
それでも現実世界で戦い続ける、それがアニメーターだと、伝えたかったのではないか。
私はもう少し純粋なエンターテイメントを期待しており、評価は星3つとした。(本当は星での評価はしたく無いのだが。)
冠婚葬祭。宮崎駿だからこそ描けた
まさに今回の映画は冠婚葬祭。ジブリ映画の宮崎駿の作品はほとんど見てきたが、火垂るの墓を何故か彷彿とされた。
にしても今作には怒りを投影したのかは分からないが、風立ちぬ以前まで宮崎駿はどこかエウリピデスやアリストファネスに近いものを感じる。
君たちはどう生きるかの原作となる吉野源三郎の方を以前読了したが、多くの方が内容が違うという。だがこれは完全に違うのではない。(私が感じた)メッセージは似ていて、「風立ちぬ」で行った名前とモチーフを借り、もうひとつの堀の方をストーリーとして並べた手法と今回は似ている。多くの方が言われているように、今回はモチーフと名前が「君たちはどう生きるか」、ストーリーは「失われたものたちの本」だと考えているが、他にも何かあったらお聞きしたい。
宮崎駿が解釈したものと現代に伝えるためのものを現代で翻案されたのだから、原作とストーリーが異なるものがあるのは当然だし、本来あるべき翻案の姿とあってもいい。吉野源三郎がシェイクスピアならば、そのような翻案もしなくて良かったのだ。
今ではエンタメ製として様々な文庫本が映画化やドラマ化されたりもしているが、元々のメッセージ性のある作品を元来のフランスのように翻案されたものは本当に少ないと考えている。創作をしている人間からしたら、この映画は考えたくて考えたくてしょうがない作品で、突き刺さるものでもあっただろう。
また様々な人が最初の5分間を語っているが、たしかに最初のつかみと没入感というものはすごいという言葉だけでは表せない。まさに鳥肌は経ったしザワザワするというのがこういう感覚なのかと冒頭で考えた。
最初から埋まるという表現が多く、足だけではなく体も、なにかにつつまれてしまう現代社会の閉塞感も何となく感じる。
メッセージや事柄を抽象化するのが上手い創作者というものは、どうしても魅力がある。
死そのものの恐怖ではなく、今という意味、生まれるという存在への焦点。あっぱれにも程があって、これほどまでに自分の語彙力の無さを痛感した。本を人よりはよく読んだと思っていたが、やっぱりまだ足りない。本の重要性も身に染みた。
多くの数字も出てきていたが、個人的に気になったワードは裏切り、禁忌、あと何かあったような。記憶が飛んでしまったな。にしても人間はいつの時代でも天災にも人災にも見舞われていて、私は自分に不利益なことはやはり嫌だから、憂鬱とした気分にはなってしまうね。ただそんなことがない世界は一生来ないし、その世界でどう自分が生きるかなのだね。
私はまだ成人してばかりだし、戦争も経験しなければ、唯一体感した大震災も小さな頃で記憶には無い。経験をしていない人間が、人災や天災を少しでも肌に感じさせる方法はやはり映画や舞台しかない。目の前で見なければ意味が無いものがほんとに多くあって、これは宮崎駿だからかけたんだ。私には一生書けない。
確認したいところがあるためもう一度見に行こうと決心したが、ドアプレートの数字やまひとの机から崩れ落ちた本の名前、あそこをボヤかさずにいくつか題名を記して映し出したということは何らかの意味があると考えている。
唯一覚えているドアプレートの数字があったが、私たちに今を生きるしかないというメッセージ性も語られていた。そしてそのドアプレートはまひとが開けていたのも重要であった。(手元を見ていないためもしかしたら違うかもしれないが)
コペルニクスやアインシュタインのモチーフもあって良かった。個人的に気になったの中盤で落ちた薔薇だが、あのバラが落ちるというまではニュートンの有名なリンゴのやつだけれども、なぜバラなのか、最初に星の王子さまを思い浮かべたが何か違うような気もするしこれに関しては私の勉強不足であった。
私の勝手ながらの解釈のため全部間違ってる場合もあるし、意味がわからないし言葉足らずで何が何だかと思うかもしれないけれど、ただ宮崎駿は私に考えるという行為を止めさせないでいてくれた。これだけでも十分の成果で、星5だけではなく星9くらい出したい。
後半でずっと語りかけていた、君ならいい世界にできる。でも僕は嘘をついた、その石を積むことは出来ない。ならこの世界は崩壊する。石は必要だけれど、自分の意思も必要なんだね。
まさに今から人生をあゆむ私たちのための映画でもあり、それをまひとを主軸とするのは本当に良かった。人は忘れるものだとは言っていたけれど、映画や紙媒体は残すことが出来る。記憶を残すための手段はいくらでもあって、宮崎駿はどう生きるかと提示したが、あなたにもまだ生きていて欲しいよと思ってしまった。でもこれが最後の作品でいいのかもしれない
意味がわからない 自らの過去作の劣化コピー
新しい母に馴染めない少年が、さまざまな経験を経て、受け入れる物語とは理解した。全体的に過去の(自らの)ジブリ作品を意識しているような設定、場面、登場キャラクターが多いように感じたが、いずれも過去作に劣っており、劣化コピーになっている。クリエイターとしての限界を感じた。
問題はあの異世界が魅力的に感じないこと。千と千尋や猫の恩返しでは異世界ではあるもののそれぞれ秩序がありあの世界は世界で成立していることに魅力があった。この作品は異世界が不気味でどことなく陰鬱な雰囲気が漂っており全く魅力的に映らなかった。
登場人物もスッキリした好感を持てる人物が少なくその魅力も無かった。青鷺受けを意識しているのかもしれないがあのビジュアルは流石に受け付けられない。主人公は少年であることを考えれば全然受け入れられる。ヒミは時代錯誤感がある。後なぜワラワラごと燃やしてたの?ワラワラはコダマの劣化コピー。可愛い受けを狙っているのが如実に感じられ不快感があった。インコも見た目及び人を躊躇なく食べることが不快。
あと墓の主ってなんだったの?
賛否両論というレビュー
賛否両論のレビューを読んでいて、どんな作品なのだろうと原作?の本の方は未読で鑑賞。
アニメというコンテンツはリアルとファンタジー、その両方を自由に表現できる事が最大のメリットだと思っているので、今作はそれを体現したような作品だと思いました。
宮崎監督ほどの演出家になれば、万人が理解できる分かりやすい作品を作ることは簡単だと思う。しかし、それでは宮崎監督自身が面白くないのでしょう。
考察する余地を残し、情報も必要最低限表現していく事で、観客がこういう事なのか、もしくは、、、と考えたり、観たもの同士で話し合ったり。そういう作品にしたかったのではないかと思います。
そのような表現だから、ここからは私自身が感じた感想です。
母を亡くした少年の成長と義母を受け入れるための通過儀礼がベースにあり、戦争の愚かさ、貧富の格差、セキセイインコの大量発生や地球規模の環境破壊といった社会問題も取り込み、正しいも悪いも決めつけない。
この作品を観た者が何を感じどう思うのかを問いかけていくような作品だと思いました。
それこそタイトルの通り、「君たちはどう生きるか」。
宮崎駿監督が作品作りの集大成として、子どもの頃に宮崎アニメを観て大人になった人達に、これからの世界を君たちはどう生きていくのかと、、、。
色々、考えるきっかけになるような作品だと思いました。
宮﨑駿監督の描く児童文学作品
3回鑑賞しました。
初回に鑑賞した時は、何となく面白いんだけど消化不良気味な感じは否めませんでした。ストーリーがわかりにくいのか、演出のテンポが悪いのか、今回の久石譲氏の音楽が全編通じて静かなトーンだからなのか…色々考えました。
しかし何度も鑑賞していくにつれ、次第に自分の中でこの映画の輪郭をはっきり捉えることができるようになった気がしました。
この物語の主人公を取り巻く現実はとても辛いことばかりです。戦争、親との死別、新しい親との関係、不慣れな田舎での暮らし、イジメ…。
そんな主人公は自暴自棄になりつつも、不思議な鳥(アオサギ)や実母の残してくれた本とのを出会いを経て少しずつ生きる力を取り戻していきます。そこから物語が動き出します。
誘われるように入り込んだ不思議な世界で主人公は様々な出会いを体験をし、少しずつ成長していきます…。
難解…と言われているようですが、難解なのはあの不思議な世界の構造だけで、物語そのものはシンプルで少年の瑞々しい成長譚である…というのが3回目を見たあとの自分の感想です。エンターテイメントというよりは、児童文学という言葉が相応しい映画だと思います。
このようにこの映画の輪郭を捉えてからは、初回にはピンと来なかった演出も、静かな音楽も全てが腑に落ちるようになり、3回目の鑑賞後は含蓄のある素敵な児童文学作品を読み終えたような感じを覚えました。
最後に、個人的にこの映画の好きなシーンは、終盤、ある目的の為に主人公がありえない身体能力を次々と発揮していくところです。非常に爽快なその演出に「未来少年コナン」を彷彿とさせる宮﨑駿監督のアニメーションの真骨頂を見た気がしました。
タイトル詐欺と言いたくなる内容
まずはじめに言っておきますが、私はジブリ映画のアンチではないです。
紅の豚とか大好きです。
ただこの映画はつまらないです。
意味がわかりません。
以下、映画の内容等について思ったことです。
・なぜこのタイトルにしたのか?
事前の情報がなく、予告編もない今回の映画。「君たちはどう生きるか」というタイトルおよびポスターから同名の書籍をジブリ風にアレンジしたものかと思っておりました。いや〜全く関係ないやん。少なくとも自分はそう思いました。そもそも、あの内容なら、このタイトルにした意味が本当にわかりません。
・なぜ予告編などを出さない。
自分は映画を観るかどうか決める時は、予告編を観たり、あらすじを確認したりしてから決めます。なので、今回は非常に困りました。観るかどうか、かなり悩みました。
・意味がわからない。
全体を通して意味がわからなかったです。というか内容がない。その時々で思いついたシーンを繋げましたって感じでした。謎も疑問もほったらかしだし。ラストについては、「はっ?だから?」って感じでした。
以上
この映画の内容について色々な考察がありましたが、そもそも全体の内容を考察しないといけない映画はあまり良くない(悪く言えば駄作)というのが個人的な考えです(考察には明確な答えがないので)
確かに考察が必要だったとしても、良い映画はありますが、そういう作品は結末についてはわかりやすくしっかりとしています(この作品はそれができてないので)
あと、考察の中に監督の人生を描いてるみたいなことがありました。私もその考察については、反論はしませんが、それならこの映画は初めから観に行かなかったと思います。
あっ、だから予告や事前情報を出さなかったのか〜
2023/08/08追記
自分は未熟者なので今回のこの作品は正直、面白さを見出せなかったです。
もしよろしければ、「こういう所が面白よ」と、コメントにて、ご教授していただけると幸いです。
また、ストーリーはどういう所が面白かったということも、ご教授していただけると幸いです。
2回目以降観る時の参考にさせてもらいます。
2023/08/13追記
コメントにも書きましたが、金が絡むなら匂わし、皮肉はダメだと思います。
食事でメニュー(ポスター)から塩ラーメン(映画タイトル)を注文(映画鑑賞)して不味い醤油ラーメン(面白く無い内容)が出てきたら許せないですよね。文句を店(監督他)に言ったらメニュー(ポスター)に鷺が書いてるから察してくださいと言われたら、腹立ちますよね。まぁ、美味しい(面白い内容)なら許せますが(満足しますが)
全731件中、161~180件目を表示