劇場公開日 2023年2月3日

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「なかなか理解するのは難しい…。」ジャンルだけロマンス yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5なかなか理解するのは難しい…。

2023年2月3日
PCから投稿

今年35本目(合計688本目/今月(2023年2月度)1本目)。

 分類としてどれかに入れろというと、ロマンスもの(ややギャグより)という見方になると思うのですが、個々の会話がかなり文系に偏った発言で、日本映画でいうと2022年(去年)の「恋は光」のような哲学的な要素まで含んできます。

 恋愛といってもいろいろあって、最近よく言われるLGBTのことや、またあるいは家族にも「普通」の家族とは違って離婚している家族などもあります。映画内ではこうした概念を扱い、その上で「愛とは何か」「愛することとは何か」というような内容になっていますが、それが表立って出てこず、哲学的なお話をするかと思えば、突然(韓国の)ラーメンがどうだの、果ては花札(日本統治時代に持ち込まれた文化の模様)で勝負がどうこうと思ったら、今度はどこかの森で座禅ヒーリング?の話等、割と「脈略のない展開・発言が多い」映画です。このため理解は一度では難しく、参考作品としてあげた「恋は光」がそうだったように、何度か見ることを想定しているような気がします。

 話の筋としては理解は確かに難しい(あれもこれも入れすぎ?)ものの、「「一般的ではない」恋愛の在り方」を哲学的に取り扱ったという点では評価は高いです。

 採点は以下のみ気にしました。

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 (減点0.3/展開を追うのが難しい)

 ・ もともと映画自体の放映が多くないようで、情報も少なめです(公式サイトでさえ、シネマートで3日(金)から新規放映2作品の「両方」が載っているというありさま)。作品自体はそのように「普通ではないが、尊重されるべき恋愛の在り方」というものを扱っており、その意味(個人的には憲法論的な見方。日本憲法では幸福追求権等。韓国にもあるはず)ほか、主人公が小説を書くという設定から、展開によって「小説を公表するだのしないだの」という話はまさに「言論・表現の自由」にあたるもので、評価は高いものの、とにかくいろいろな分野に話がものすごく飛び、一度で見切るのは難しいのではないか…というところです。
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 あえて参考作品をあげるとすれば、やはり「恋は光」ということになろうかと思います。

yukispica