劇場公開日 2023年2月23日

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「声に耳をふさがない、心が揺さぶられるLOST」ワース 命の値段 gomako1933さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0声に耳をふさがない、心が揺さぶられるLOST

2023年3月2日
iPhoneアプリから投稿

WORTH命の値段(邦題)
2019年にアメリカで制作
原題WORTH(価値)
主人公ケネス・ファインバーグ弁護士(マイケル・キートン)の主観で映画は展開していく様に見える。
アメリカ同時多発テロ9.11のNY
被害者遺族の補償基金プログラムのトップに立つ
これは被害者の労働~表面に見えるものに価値をつける役と言えるだろう。
ファインバーグは、遺族の声の底にあるもの、可視化できないものに寄り添えず反発される。
オペラの愛好家で疲れて家へ帰れば立派なオーディオルームでもヘッドフォンをつけて聴く安息の時を持つ、まるで他の音(声)に耳をふさぐ様に。
私たちもケン(ケネス)が聴いているヘッドフォンの音楽がスクリーンから流れてケンの主観にシンクロする。
しかし遺族〜9.11の鎮魂コンサートを聴いた時からヘッドフォンでふさいでいた耳が開く様に心が開き、遺族の心に寄り添っていく
ケンが心を開いていくことで、ついていけなかった弁護士チームも安定していく。
自らの価値観が変化したのは
7,000人あまりの被害者のドラマ・人生。残された者の喪失感に私たちも心が揺さぶられる。
どれだけ深い傷なのか
残された者の喪失感は20年以上経ても消えない。
忘れない…
監督サラ・コランジェロ、悼みを忘れない映画をありがとう。
#WORTH命の値段
#マイケルキートン
#映画

gomako1933