劇場公開日 2023年4月28日

せかいのおきくのレビュー・感想・評価

全124件中、121~124件目を表示

4.5生き抜くエネルギーに満ち溢れた「せかい」

2023年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

世の道理を貫いた父、重傷を負っても新しい生き方を模索するおきく、仕事柄蔑まれながらも夢や前進をあきらめない汚穢屋コンビ、一癖も二癖もある長屋の面々など、愚痴りながらも厳しい暮らしを前向きに生き抜こうとする市井の人々の活力が眩しい作品だった。登場人物達の、ポジティブ過ぎない、少しずつ地道に前に進み続ける姿が非常に良かった。
おきくの成長を、強気で気位の高いツンツンの顔、負傷してふさぎ込む顔、新しい生活に馴染み大人になっていく顔、恋する乙女の顔…様々な表情を通して表現した黒木華さんの繊細な演技が光っていた。
だからこそ、いきなりおきくが恋をするところから始まるのが勿体ないとも感じた。きっと黒木さんならツンツン娘がじわじわときめいていく様子を表現してくれたのではないだろうか。

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うぐいす

4.0可愛らしいおきくちゃん

2023年4月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

幸せ

試写会で鑑賞しました。江戸の庶民の暮らしぶりを身近に感じられる映画でした。声には出せないだけに、余計におきくちゃんの表情が可愛らしくかんじられました。

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モコママ

5.0白も黒もひっくるめて循環する

2023年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

非常に美しいモノクロ映像で描かれるのはクソの話し。笑
確かにこれ、カラーだとキツイですが。
Odessaの極音を駆使して表現されるクソをかき混ぜる音!すくい上げる音!!
モノクロなのにスクリーンから臭ってきそうでした。うげ〜。
そして、ふいにカラーになる瞬間。
モノクロで想像していた色味より鮮やかすぎて、突然現実に引き戻されるような
「これ、今のことだからな。」と急に距離を縮められた気がしました。

しかし、クソ関連の言葉の多いことよ。
人間が生きていく上で誰しも避けては通れない身近なものだから、自ずと言葉も多くなったのでしょうが、1秒でも早く無かったことにしてしまいたいものでもあります。笑
そんなクソに価値を見出して買ってくれる下肥買いが江戸時代にはいた。。。

《もったいない》それは、与えられた資源に感謝して最後の最後まで使い切る日本の精神。
ご存知の方も多いでしょうが、しっくりくる英訳が無く「オリガミ」や「カラオケ」と同様に「モッタイナイ」で通じるらしい。

日本の着物が全て四角いパーツで作られているのはリサイクルを前提にしているからで、その合理性には舌を巻きます。
ただ袖を通して帯で縛る単純な着方だから、成長期には肩上げや腰上げでリサイズも自由自在。
更にお古として兄弟へ渡り、アテやツギを加えながら着たおす。
着る人がいなくなると、別のものに仕立て直してまた着る。
ついに生地がヨレヨレになったら、手拭いになり、赤ちゃんのオムツになり、雑巾になり、下駄のハナオになり、焚き付けになり、灰になってもまだまだ利用される。
なんと長い一生。死んでからも役に立つとは。

江戸時代は循環型社会。
人間も循環サイクルの一つとして、やがて死んだ体は土へと還るのだ。

そんな循環型アイデアに満ち満ちた江戸時代の歪みは、身分制度だと感じました。
クソを巡る価値のすり替えには「いや。どう考えてもおかしいでしょ?」とツッコミ入れたくなります。
サービスの売り買いが逆転しとる。

そんな不条理でドス黒い社会に降る純白の雪。
障子ごしに足音を聞くおきくの、なんと美しいことよ。
名前を書くおきくの、なんと可愛いことよ。
伝えたい思いは身分の垣根をぶち壊し
人を愛する心が世界を変える。
青春ラブストーリーは無敵なのだ!

常連の石橋蓮司さんは言うまでもなく、
佐藤浩一、寛一郎親子の共演も素晴らしかった。

クソの臭いで始まりますが、ラストは爽やかな気持ちになれます。

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shiron

3.5モノクロ作品

2023年4月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

完成披露試写会に参加させていただきました。

時代劇では見たことのない作品・・・
おきくが雨宿りで出会った中次、下肥買いの矢亮の青春のお話
ある辛い出来事で声を失ったおきく・・・
淡い恋心・・・、命の循環(絶対に必要な仕事)

舞台挨拶で黒木華さんが江戸時代は手話というものがないと言われ・・・今では当たり前のことが・・・あっそうだと再認識させられました。

阪本順治監督が3年前に10分、2年前に10分そして、1年前に60分?
90分の作品を3年間かけた作品
モノクロ作品ですが、何ヵ所かの場面ではカラーに

4月28日全国上映
是非、映画館で

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Milk