劇場公開日 2024年1月19日

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「狂ってる。懐かし刺激。そして面白い。」みなに幸あれ ONIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5狂ってる。懐かし刺激。そして面白い。

2024年2月4日
iPhoneアプリから投稿

狂ってる。そして懐かしい面白さ。総合プロデュースが清水崇。確かにこの感じは清水崇しかサポートできない、というくらい攻め攻めの映画だった。呪怨のトシオなど、一歩間違えばお笑いでしかないセンを音楽でひっくり返して怖さと面白さに転じさせる感じ。

題材は恐怖の田舎、田舎の恐怖、帰省した町に不安のタネがあり、自分が家と家族と町の恐怖の習わしに支配されてると気づき、脱出しようとするが取り込まれる。何に支配されているか、のディテールがかなりディープで異様な儀式的要素満載。ボディスナッチャー的要素もあるし、悪魔のいけにえ的要素もあるし、特にお金をかけてるでもなさそうなのに、殺風景で嫌になるほどの抜けのあるだだっ広い田園風景に配置される気の狂った町人がとにかく怖いというか、おぞましい。。徹頭徹尾素人臭くバカバカしい家族が最初っから笑える。味噌汁のアップからはじまるデビュー作って。。近年このテイストを観るのは久しぶり。その昔、ハーシェルゴードンルイスのいかがわしい安ホラー見た時の感じというか。とにかく見慣れた日本の風景(特に宅地)に人がいないでテクテク歩いてるのがこんなにグロテスクに見える映画はない。

ONI