劇場公開日 2024年1月19日

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「パンケーキ食べたい♪」みなに幸あれ サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5パンケーキ食べたい♪

2024年1月26日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

総合プロデューサーのはずなのに、清水崇臭が強すぎる。「犬鳴村」「樹海村」「忌怪島」、「事故物件」「それがいる森」「禁じられた遊び」...。2020年代のJホラーのこの駄作、全て清水崇と中田秀夫の仕業。頼むから、もうホラーには首突っ込まないでくれ。「呪怨」と「リング」の栄光に縋り続けないでくれ。

本作も罪深きプロデューサーの生贄となったのだが、テーマは斬新で素晴らしく、1歩違えばJホラーの新たな傑作だと賞賛されたはず。村ユニバースで飽き飽きしていた村ホラーだが、これは新しい。第1回ホラー映画大賞に選ばれただけある。なのに、要素だけ盛り込んでいて、あまりに中途半端な作品になっている。アイデアはすごくいいのに勿体ない。短編から長編に伸ばすにあたって、ストーリー構成が全然練られていないように思えた。

案の定ホラー的な怖さはなく、怖さよりも気持ち悪さを優先させちゃっている。チープな演出が作品の品質を下げている。いかにもな雰囲気を醸し出しながら、音を大きく荒立てたりしているのに、しょうもない着地をしてしまう。本作の説明不足っぷりは酷く、状況についてろくに話してもくれないのに、「なんで分かってくれないの?」と自ら開き直る極悪スタイル。これにはめちゃくちゃイライラさせられた。要素減らしてでも、ちゃんと話すべきじゃない?

更にはおばあちゃんの棒読みのせいで緊張感まるでなし。素人とは言えど、これはあまりにもでしょ。古川琴音の演技力を生かしきれていない周囲の登場人物。あと一人、有名な役者さんが使えればね。作品の引き締めが弱いように感じちゃう。白石晃士だったら、とひたすら妄想する88分間。ピースは良いだけに、これっぽっちも完成されていない脚本にガッカリする。あぁ、なんでこんなことに。。。

なんかなぁ、もうJホラーには期待できないのでしょうか。昨年の個人的ワーストもほとんど日本製のホラーでしたし、ここまで来ると映画館でわざわざ見なくても...と思ってしまう。でも、本作の下津監督には周りに流されず、頑張って頂きたい。どうか、この状況を変えてくれ。

サプライズ