Sharper 騙す人のレビュー・感想・評価
全4件を表示
気軽に楽しめるコン・ムービー
信用詐欺を扱った映画(コン・ムービー)といえば、まず思い浮かぶのがポール・ニューマン&ロバート・レッドフォード共演作「スティング」(1973)。アカデミー賞作品賞を獲った古典的な名作で、このジャンルのお手本にもなった。日本の比較的若い世代なら「コンフィデンスマンJP」シリーズの方が馴染みがあるかもしれない。信用詐欺が主要な題材になるものもあれば、「オーシャンズ」シリーズや「インセプション」などのように、集団による大がかりな犯罪ミッションの一部で詐欺をはたらく筋の映画もある。
「Sharper 騙す人」も信用詐欺がメインの映画で、登場人物のトム、サンドラ、マックスといった順に章が区切られ、各人の視点からストーリーを描くことにより、前の章までに仕掛けられていた騙しの真相を明かしていく構成がなかなか洗練されている。「スティング」で使われた騙しのテクニックも登場し、分かりやすくオマージュを示してもいる。
「sharper」は詐欺師やトランプのいかさま師を指す名詞だが、「狡猾な、ずるい」の意味を含む形容詞「sharp」の比較級とも読める。そう考えると、邦題は明解ではあるけれど、単純すぎでシャープさが足りないかな。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
キレイに決まってはいる
惚れた女の兄貴の借金を肩代わりするなんて、あーあ思考停止だよなぁ。しかも3万5千ドルも。こんな第1章で幕開けだけど、この長いプロローグが伏線となって物語が進んでいく。
痛快なコンゲームものではなく、騙す方への嫌悪感が湧いてくる。お約束の逆転劇も、ちょっと強引で不自然さがあり、はや見えしてしまった。
まあ、一周回ってキレイに決まってはいるけどね。
全4件を表示