劇場公開日 2022年9月30日

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「中国映画界は緩急を学ぶべき」1950 鋼の第7中隊 树さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0中国映画界は緩急を学ぶべき

2022年10月2日
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中国映画の悪い所をこれでもかと詰め込んだ。
これを国内ではなく国外に輸出するのはやめるべきと思います。
せっかく羅小黒戦記で中国は映画のストーリー面も向上したと言われたのに、大作はまだこのような雑なストーリーのものばかりです。

いつも思いますが、中国国内だけでヒットする中国作品は、中国の外では子供向けと言われるような構成です。
つまり集中力が無く、ストーリーよりも驚きや興奮を求めている人達が見る、とても分かりやすいもの。
CGや演出の派手さにこだわり、映画全体のバランスを気にしない。
全体を通して観客にメッセージを伝える、主題や問題を読み取らせるのではなく、どんなに理解力が無い人や、きちんと教育を受けていないでもよく分かり、誰でも覚えていられる1番最後に言いたいことだけ言う。

しかしこれはストーリーと技術力のバランスでヒットを重ねている欧米の大作を見慣れた人々には、決して名作と呼ばれない映画にしかならない。

成熟した大人は、映画のストーリーの面白さはもちろん、登場人物一人一人の背景や行動を気にする。
戦争映画でプライベートライアンや、トップガンが大ヒットしたのは、登場人物達の会話や行動の丁寧さ、穏やかな時間と戦闘時間のバランスだと思う。
中国映画界はいまだに1940年代の映画にさえ、時間の使い方とストーリー面では追いついていない。

敵味方だけで感情移入しやすい民族が、理由を理解してから感情移入する人々に理解される映画を撮れるようになるには、まだ時間がかかりそうです。

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树