カラオケ行こ!のレビュー・感想・評価
全111件中、41~60件目を表示
えいもん観させてもろた。あの曲が頭から離れない。
採点は非常に迷った。過去のレビュー作との比較で3.5にしようかとも思ったが、鑑賞直後の率直な感想として4.0にした。いい意味で裏切られた映画(2024年映画館鑑賞3作目)。
昨年、映画館で今後の上映ラインナップを見て「タイトルからして面白くない。観ない。」と決めていたのだが、評価が高いことと、私の好きなX JAPANの曲が使われていることを知って、遅ればせながら劇場で鑑賞。上映から1ヶ月近く経つが、席は8割方埋まっていた。
感想だが、予想を裏切る(上回る)面白さ。
■設定とキャラが面白い
原作漫画の作者はどうやってこんな設定を考えついたのか?脱帽である。歌が上手くなりたいヤクザと合唱部の男子中学生の組み合わせとは!そして狂児のキャラ(笑)。こんなキャラ思いつきますか?
■聡実(齋藤潤)と狂児(綾野剛)の演技が良い
聡実役はオーディションで選ばれたほぼ新人とは思えない演技。リアルな中学生っぽさも感じられたし、作中で成長していく姿もしっかりと演じていた。綾野剛はベテランの域に入りつつあるんでしょうね、流石です。個人的には「紅」のまさかの裏声歌唱がツボ(笑)。
■「紅」が良い
X JAPANが好きなので、劇中で何回もこの曲がかかってうれしい。そしてなにより、聡実の歌詞の和訳(関西弁風)。歌詞にピッタリではないけれど、2人の友情、出会いと別れというストーリーの軸になっていた。
脇役(芳根京子や坂井真紀、北村一輝ら)の演技もしっかりしていたし、中学生たちもリアルな感じで良かった。
エンディングのLittle Glee Monster版「紅」も映画にマッチしていて好印象。
My「X JAPANベスト」のプレイリストを車中で大音量で流しながら帰宅。(当然です!)
面白くて感動もする素晴らしい映画!
予告で気になってた映画をやっと鑑賞しました!
合唱部部長の岡聡美はコンクールの後にヤクザの成田狂児に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれます。
歌のレッスンを頼んだ理由は組のカラオケ大会で最下位になった人は組長から直々に下手で絵心がない刺青を入れられるからでした。
これまでの歌下手王はハイエナの兄貴でしたがついに歌の教室に通い始めました。
ショックを受けた狂児は聡美の所属する合唱部の歌声を聴き頼んだのでした。
断りきれず一曲だけ聴き「裏声が気持ち悪い」とダメ出しをします。
聡美は嫌々ながらもカラオケに付き合いますが次第にカラオケが楽しみになります。
合唱部で聡美は声変わりが始まりソプラノがうまく歌えず練習をサボるようになっていました。
ある日、いつものようにカラオケに行くとヤクザがたくさんいて怖がっていましたが狂児に頼まれてダメ出しをします。
怒らせてしまいましたが怯えながらもアドバイスをします。
その帰りもうカラオケには付き合いきれないと狂児にいいます。
しかしカラオケの時間がなくなったことが寂しくなり狂児さんだけならとカラオケに誘います。
ある日カラオケ大会の日と合唱祭の日が同じことを知りお互い頑張ろうと言う狂児に声変わりでうまく声が出せないこと話します。
最後の合唱祭が近づく中、聡美の両親からそれぞれお守りをもらい一つを狂児に渡そうと思いメッセージを送ります。
学校の前に着いた狂児は聡美と部員が言い争う姿を見て茶化してしまったことで怒られてしまいます。
聡美は渡すはずだったお守りを投げつけ学校に戻ります。メッセージでごめんときますがわざと練習には付き合わないと返信します。
ですが慌てるかと思いきや狂児は引き下がりどこか寂しさを覚えます。
合唱祭当日、会場に向かうバスの中で練習をしていたカラオケの前で事故があり救急車が止まっているのを目にします。
ぶつけられた車は狂児の車でした。
救急車に運ばれていた人の顔は見えませんでしたが聡美は動揺していました。
聡美はごめんなさい、歌えませんと言い会場を飛び出してカラオケ大会をしているスナックに乗り込みます。
組長から話を聞き泣きながら怒ります。
そして組長から歌えとマイクを向けられ紅を歌い始めます。
そして最後まで歌い全員から拍手。
ええもん見せてもらったわと聞こえそこに狂児が現れます。
狂児は死んでおらず大きな怪我もしていませんでした。
狂児との練習もカラオケ大会も終わり、連絡が取れないまま卒業式に。
栗山からミナミ銀座がなくなると聞いて向かいました。
狂児を探しましたがどこにもいませんでした。
諦めた聡美はポケットに名刺があることを思い出しちゃんといたじゃんと呟き終了!
中学生とヤクザの組み合わせでカラオケの練習をする…
ありえないような組み合わせ!
2人の関係性もよかったですね☺️
狂児の歌と歌う姿が笑えました!笑
絶妙な下手さ…笑
そしてアドバイスシーンもかなり笑えました!
裏声が気持ち悪いやカスですとかボロクソに言ってましたね笑
エンディングのリトグリの紅も最高でした!
映画を観た後は紅の歌い出しが頭から離れません笑
笑える場面もあるし感動できるしとてもいい映画でした!
もう一度観たい映画です!
面白い映画をありがとうございました😊
ピカピカや
シリアスになりきれない関西弁が心地良い。
実に生っぽい。
オチをつけずにはいれない会話の構成が耳障りがよくて、ついクスッと笑ってしまう。
綾野氏が怪演で…コメディタッチな本作で、ずっとヤクザだった。関わるとヤバい、踏み込んじゃヤバいって空気感が絶妙だった。
中学生が裏社会と関わっていく危うい本作をライトな感覚だけで描くわけではなくリアリズムを付与してたようにも思う。
紅の歌詞にリンクしていくラストもよくて…エンドロール後のオマケもいい感じ。
終始、関西弁のシステムを感じていて…時間合わせで観た本作なれど、レビューの高評価を裏切らない本作であった。
ただ、まぁ、オープニングと聡実の父親には疑問も残る。あんな雨の中にワザワザ刺青を見せつけるように歩くかなぁと。オープニングのハッタリとは言えちくと外連味が過ぎたかなぁ。父親に至ってはリアクションが謎だし、よそよそしすぎて、義理の父なのかなぁとも思う。
坂井さんの関西弁がとてつもなく流暢で…ネイティブ関西人だったけかと思う。それほどまでに素晴らしく、違和感が全くなかった。
北村さんのおふざけも、関西人からするとスタンダードな流れで好感触。
肝心の歌ヘタ王だけども…皆様かなり下手過ぎて、狂児は上手い部類に入るんじゃないかと思う。そう思えば、組長の裁量一つで決まる可能性も高く、もはや上手い下手の優劣じゃないような気もする。
聡実が紅を熱唱する最中、ふいに映る狂児に「生きとるやないかいっ!」とツッコミを入れるのも心地よかった。結構、セオリーを無視した攻めた編集だとは思うのだけど、俺は大好きwこう言うとこにも関西弁のシステムを感じたりする。
マジメな話ができないわけじゃないけども、どこか笑いを挿入せずにはいられない関西人気質とでも言おうか…そんな感覚を全編に渡って感じてた。
大袈裟に言えば、関西弁のDNAを作品から感じてた。
◾️追記
オマケ映像だけど、アレは「好きなモノを嫌いと言い続ければいいんじゃない」って言う、歌ヘタ王罰ゲームで組長が嬉々として彫る刺青への対策なのだと思われる。
南銀座以降、聡実が嫌いだと言い続けたんだろうなぁ。つまり狂児は聡実の事が大好きなわけだ。ナイスな伏線回収だった。
聡美くんの映画
予告で「綾野剛の振り切った感のある姿」を観て、「ちょっと面白そうじゃん」と思い、「軽い気持ち」で観に行きました。
「紅」ってよく聴く歌だけど、正直メロディを追うだけで歌詞まで気にしたことはありませんでした。
「いい歌じゃん!」
綾野剛バージョン、斎藤潤バージョン、エンドロールのリトグリバージョン。
趣きが全て違っていて、其々とても沁みました。
ヤクザと学校が出てくる話は、大抵ヤクザが学校に絡む展開になることが多いんですが、
ギリギリのラインで踏みとどまっていたのがストーリー上の高評価点です。
結局、狂児は入れ墨掘られたのねw
★2024年劇場鑑賞11★
カラオケに行きたくなる
畳み掛ける演出には納得な伏線
日本語にする解釈は面白かった
カラオケに行く→歌うというシンプルな作りだからか日常の変化がものすごくわかりやすく見やすいのに飽きさせない試行が良かった
聡実くん、イイ!あの少し納得いってなくて籠ってる感じとかものすごく思春期がリアル
なかなかこんなリアルな中学生を描くの珍しいように感じました
あと和田くん。ええ子や。部長になった年は内なる火を燃やしてコンクール優勝できたのかな?とか見終わったあと考えてしまった
組の人たちは怖くもありながら親しみを出して、決して弱いものにオラつかないカッコ良いオトナでしたね
悪い人たちではあるんですけどね。
コミカルで温かみがあって想像とは違う物語になってラストにタイトルを後ろ姿で回収するのはオシャレだなぁ〜
あともう一歩...!!
原作が大好きで映画も楽しみにしてました!
一緒に観た家族は私と熱意が違いすぎてあまり喋ってくれないのでここで発散させてください!!!!(※原作の漫画読んでない方は意味不明に思える文章なのでスルーしてください)
⭐良かった所
・聡実くんビジュアル最高
・狂児のスーツ最高
・ヤクザの方々、北村一輝の組長がハマり役
・狂児の名前の誕生秘話のシーンの再現率
聡実くんの俳優さんについては文句なしにTHE聡実くんで違和感なく観ることができました。原作にはなかったけど狂児の黒シャツ+黒ネクタイはグッときました。
何より狂児の名前誕生シーンは(ここだけ違う人たちが作ったんか?)ってくらい良かったしあの感じで全編進んでくれたらと思った。
☔うーんと思った所
・ちょっと狂児色気出過ぎ、あと距離感近い
・和田、キャラ立ちすぎ
・聡実くん部活サボって映画見る→狂児に「こっちだって3年間真面目部活にやっとるわ!!」→私混乱
・家族からの怒涛のお守りシーンの親父もっと輝けたはず
・聡実くん紅熱唱中→狂児のアンニュイな表情シーン←ここのシーンいる?
・高校卒業後の再会シーンほしかったな
書き出したら思いの外いっぱいでてきた!
綾野剛さんの色気がダダ漏れてしまうのはしょうがないと思うけど全体的にねっちょり狂児だった。スキンシップも過度に思えた。
和田が聡実くんと狂児に匹敵するくらいのキャラだった、何かにつけてキレてたけど中2ってあんなもんだよなとも思う。
個人的に聡実くん紅熱唱中の狂児のカットはなんでここいれた!?と驚きました。歌い終えて聡実くんが消沈してるとこにガッと狂児がきて生きてたヨ〜ンって聡実くんと一緒に驚きたかった...。
全体的にもう一歩踏み込んでくれっ...!となりましたが映画自体は概ね楽しんで観ることができました!
本来、接点なんて有り得ない同志なのに。。。
本来、接点なんて有り得ない同志なのに。。。ひょんな事から、ヤクザの組員(綾野剛)、合唱団の団長(斉藤 潤)が出会います。その二人がお互いに心から、心が通い会える関係になるのですが、その過程の、心の通い会い、ふれあい、情景が丁寧に、自然に描かれてます。感動(^∇^)すらしました。笑いもあり笑、オススメです。
わからん。
突発的に話が始まった印象強い。ヤクザと中学生が出会ってからの縮まる距離感がカラオケしかやってないのでイマイチ見えずらい。
コメディ要素がツボに入れば、きっと面白く見えたと思うが自分にはハマらなかったです。
結局少年にとっての合唱ってなんだったんかなぁ。
ただ、キティちゃんの刺青のくだり笑いました。
え、可愛い。救われた。
原作未読です。
友人に誘われて行って、齋藤潤くんの可愛さが尊すぎてめちゃくちゃ良かったです。綾野剛君のスーツもやべぇ。
齋藤潤くんが可愛くて仕方がない剛くんに感情移入して、気分は汚い綾野剛君です(ダブルピース)
製作陣も多分壁の人です。見守ってによによする乙な感性をお持ちかと推察いたします。
あれから毎日紅聞いてます。
カラオケ行ってジョイで映像無限ループして幸せ。紅だあぁあぁ。かわいい、尊い、やばいよぉ
子供が見ても大人が見ても楽しめる
歌が上手くなりたいヤクザと合唱部だが悩みを抱える二人の不思議な友情物語。
最初から最後まで笑え、泣ける作品だった。
訳あってどうしても歌が上手くなりたいヤクザ「狂児」と小心者で悩みを抱える中学生で合唱部部長の「聡実」。相反する二人の不思議な青春物語が非常に良いです。
若干ネタバレになるけど狂児の18番(?)の紅はこの物語のキーだったと思います。
後半はまさに「紅」の歌詞とマッチ過ぎてました。
エンドロールのリトグリカバーの紅に涙腺持っていかれました。
何回でも見たくなる作品です。
自分がいつの日かに置いてきた青春、消えていく思い出そんなものが詰まった作品でした。
合唱部部長としてこれでいいんか?
合唱部部長としての成長物語はほったらかしじゃない?
練習ずっとサボって最後の合唱コンクールも逃げた。という事実だけ残ってるやん。
・カラオケ大会は合唱コンクール前日に開催。
・紅熱唱して「やっぱり歌楽しい」と感じる
・「自分の歌い易い音域で歌うべき」と綾乃剛から指摘される。
・和田に声変わりで上手く歌えないことを打ち明ける。
・コンクールはソプラノが和田、聡実が普通パートで、結果残す。
これならよかったのに。
聡実くんがかーわーいーいー!!
面白かった。
中学生男子が、かわいく描かれてて微笑ましい。
聡実くんがかわいい。
変声期前だとしても混声合唱で男子をソプラノにするって事に、びっくりしたわたしは、昭和56年生まれ。2019年は男子もソプラノをやり得て、女子もテナーとかバスとかやるのかな?
狂児より一歳若いのね、と思った。
軽ーく見られるけど、中身が薄いわけではなく、かといって深淵とも言えないけど、いい塩梅で笑えた。
声出して笑ってしまったのは、
亀が鶴に変わった傘
画力がうんこ
化け猫キティ。
映画を見る部活、3本目と4本目の映画は、34丁目の奇蹟と自転車泥棒かな?と予想したのですが、どっちも当たってたっぽい。どっちも見た事ないのにやるねー。
何にもわかってないけど必死な後輩和田くん、よかった。
クセつよな歌ばっか歌うヤクザさんたちと、綾野剛の裏声!笑えた。
紅にもX JAPANにも思い入れはないけど、聡実くんと狂児の絆の歌になってて、ちょっとほろっとするし、笑えるし、よかった。
斉藤和義の歩いて帰ろうが大好きなので聴けてよかった。後、異邦人が最高でした。
建築現場で電話する狂児の右腕に、聡実って墨彫られてたってことは、狂児は歌ヘタ王にされて、組長に彫られてもうたけど、好きなものを嫌い嫌いて吹聴するまんじゅうこわい作戦によって、無事に嫌いなものじゃなくて好きなものを彫ってもらったってことよね。ふふふ。
コメディを交えて描く思春期ブロマンス
年頃中学生・聡実くんと大人ヤクザ・狂児のカラオケを通じ、等身大の思春期と不思議な絆を描いた良作!
合唱部員達がみせる多感な年頃らしい不器用さや無邪気さには好感がもて、コメディシーンも素直に笑えて楽しめました。
歌に大切なのは愛というお花畑なアドバイスや、何度も繰り返される「紅」など、劇中の様々な要素が結びつき、ラストの聡実くんの歌唱には心動かされました。
今までのように歌えなくなる不安や大人への変化に対する戸惑いの中、聡実くんが狂児に抱いた感情は何だったのか。
友情であり、憧憬であり、親愛であり、恋のようにも見え。
一言では言い表せない、どこかもどかしいような感情は、思春期そのものと重なるように思えます。
巻き戻せないビデオデッキと消えてしまうミナミ銀座からは、一度きりの青春の尊さと儚さを感じました。
ただビデオデッキは買い替えられ、ラストで巻き戻されるVHSの映画たち。
青春は過ぎ去るだけでなく、いつか再び、そしてあっさりとやってくるものなのかもしれません。
おもろかった
綾野剛ってほんとに黒いスーツ、夜の街が似合う。ジリジリ迫ってくる話術とか、悪そう、危険とか思いながらもなんか魅力ある人でありハマるのが怖いが惹かれる。うーんヤバそう。中学生の聡実くんがちゃんと自分の意見、言えてるのが凄いと思う。自分なら関わらないように着拒否してしまうかも?
終盤で狂児が心配で駆け込み、紅、歌うシーンや狂児が無事だったシーンはよかった。北村さんの組長もよかった。組員にキティちゃん彫り入れてるシーンが観たかった(笑)
あの目力で凄まれたら怖いけどキュンとしちゃう。かっこいいですー╮(. ❛ ᴗ ❛.)╭
紅だああああああああああああ!
原作のある作品を演じる役者の皆さん、映像にする監督やスタッフさんはプレッシャーも多いんだろうなと思うけれど、この作品はきっと楽しんでつくったんだろうなと伝わる映画で終始ニヤニヤしながら鑑賞しました。
野木さんの脚本は原作に誠実で意図の捉え方やテンポが本当に素晴らしい。
劇中、狂児の好きな"紅"をキレイな声で高音をちょっと苦しそうに一生懸命歌う聡実くんとそれを陰からそっときいてる狂児がとてもよかった。
ヤクザ組の皆さんのカラオケもいろんな意味で最高なので(LemonがLemonと気づくのにちょっと時間がかかった…笑)劇場スクリーンの大音量での鑑賞をおすすめします。
余談ですが、野木さんのXに齋藤潤さんのスタッフさんが「(聡実くん役として)見つけていただきありがとうございました」とコメントされていて、きっと聡実くんのオーディションが齋藤潤さんにとって分岐点で監督やスタッフさん、野木さん、役者の皆さんとの出会いが良い方へのスイッチになったんだろうなと思う。
齋藤潤さんの今後の活躍が楽しみです。
野木さん脚本で綾野剛さんか出演されてる作品(ドラマ)でMIU404と空飛ぶ広報室も伝わるものが多い、とても素晴らしい作品なので観てない方へおすすめです。
今年ナンバー1はこれで決まりかも。
最高。今年ナンバー1は決まりかも。単純に楽しいかと言うとそうでもなく、主人公と中学生、合唱部の顧問と生徒の嚙み合わなさの不思議な感覚も引き込まれる。綾野剛はもちろん、他のやくざ達のカラオケシーンも染みる。
終始裏声が気持ち悪い
原作の漫画は冒頭だけ読んで止めてしまっていた。
どうもヤクザが中学生から歌を教えてもらうという設定に入り込めなかったわけだが、今回映画版を観てそうした設定を抜きにすれば、図々しい強面の兄ちゃんと内気な少年という組み合わせが案外面白くて色々と笑わせてもらった。
まずヤクザ者の成田の歌を上手くなりたい動機が面白い。
組のカラオケ大会で最下位になった者は、組長から直々に嫌いなものの入墨を彫られるという。
しかも組長は絶望的に絵心がない。
成田は何としてでも最下位を免れるために、中学の合唱コンクールの部長聡実に師事することを決める。
初めに聡実にかけた言葉が「カラオケ行こう」だ。
成田が勝負曲であるXの『紅』を終始裏声で歌うシーンは最高に面白い。
裏声が気持ち悪いだけで、音程リズムは案外しっかりしているのもツボだ。
そして成田の下の名前「狂児」が本名だというのも面白いが、その名前のせいで彼の人生の歯車が狂ってしまったというのは何だか切ない。
とにかく二人のやり取りに思わずニンマリしてしまうシーンばかりだが、思ったより聡実の存在感が希薄なのが気になった。
彼はボーイソプラノなのだが、変声期によって裏声が上手く出せなくなっていた。
そのせいで彼は肝心の合唱コンクールに出場するためのモチベーションを失いつつある。
これは成田にとっても聡実にとってもある種の成長物語だと思うのだが、聡実が最後に下した決断にはちょっとモヤモヤが残ってしまった。
それともっと聡実が成田や他のヤクザに専門的な指導をするシーンが観てみたかった。
まあ、これはカラオケが上手くなるというところに主旨がある作品ではないのだろう。
聡実がもうひとつ掛け持ちしているVHSで映画を観るという部活の存在も何気に面白かった。
個人的に学生時代にX JAPANにはとてもハマったので、何度も『紅』を聴けて楽しかった。
入れ墨の意味は?
ラストシーンで出てくる狂児の入れ墨「聡実」の入れ墨は聡実への愛から入れたものなのかカラオケ大会で最下位だったため組長に入れられたのかが疑問です。本当は好きなものを嫌いだ嫌いだと言っておくと好きなものを入れ墨で入れてもらえるとの伏線が気になります。
全111件中、41~60件目を表示