劇場公開日 2023年7月7日

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「貧困と若年母子問題を知る」遠いところ りあのさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5貧困と若年母子問題を知る

2023年9月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

萌える

沖縄のコザで夫と2歳の息子と暮らす17歳のアオイは、生活のため友達の海音と朝までキャバクラで働いていた。建築現場で働く夫のマサヤは仕事に不満を持ち会社を辞めてしまい、新たな仕事を探そうともせず、子守もせず、酒を飲んでブラブラしていた。家賃も払えないくらい生活が苦しくなっているのに、マサヤはアオイに金を出せと暴力を振るい、貯金を持ち家を出て行った。そんな中、キャバクラに警察のガサ入れが入ったことで未成年のアオイは店で働けなくなり、マサヤは帰ってこず、仕方なく義母の家で暮らし、昼間の仕事を探していた。そんな時、マサヤが暴力事件を起こして逮捕されたとの連絡がアオイに入った。弁護士から示談金を払えば和解できると言われ、そんなお金もなく、仕方なく売○を始めた。さてどうなる、という話。

工藤監督の舞台挨拶の回を観賞した。
アオイのモデルは実は16歳だと聞き、14歳で子供を産んだのかとさらにびっくりした。
沖縄の貧困は親から子供へと連鎖し、親も子育て出来ず、12〜13頃から違法と知りながらキャバクラで働いているとか、悲惨すぎる。そして売○まで・・・。
男も悪いが、働き口が無いと聞くとどうすれば良いのだろうと感情移入して涙が出た。
沖縄は観光で行ったことあるが、こんな路地裏で家賃3万5千円が払えない未成年が多くいるなんて知らなかった。
大きな企業が工場でも建てれば・・・なんて考えたが、膨大な土地をアメリカ軍に貸与しているという基地問題の現実に当たるのかもしれない。
先の見えない、沖縄の裏事情。なるべく多くの人に見てもらい、解決策を考えていきたいと思う。何が出来るかはわからないが。
アオイ役の花瀬琴音が方言の習得も含め、体当たりの演技で素晴らしかった。もっと彼女の作品を観たいと思った。

りあの
Mさんのコメント
2023年9月24日

花瀬さん、凄かったですね。

M