劇場公開日 2022年8月5日

  • 予告編を見る

「とってもほろ苦い青春ノスタルジー映画。」プアン 友だちと呼ばせて ごーるどとまとさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0とってもほろ苦い青春ノスタルジー映画。

2022年9月13日
iPhoneアプリから投稿

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」のバズ・プーンピリア監督の最新作、しかもあのウォン・カーウァイが製作総指揮と聞けば観ない手はないでしょう!

NYでバーを経営してるタイ出身のイケイケ男とその友人でタイで余命宣告を受けた元イケイケ男のロードムービー、って言っちゃうと軽い映画みたいですがとっても切なくてほろ苦くて。でもお涙頂戴モノではなくて。
サントラ欲しくなる位に音楽はいいし映像は色彩鮮やかでカッコイイ。90年代にカーウァイ作品に嵌った身としては懐かしさもあって心地よく。「恋する惑星」「ブエノスアイレス」あたりを連想しながら鑑賞しました。
小道具の使い方がめちゃくちゃ上手い!特にカセットテープとカクテル。元カノとのストーリーが曲やお酒とクロスしておしゃれだなぁ~と思っていたら、テープがB面にひっくり返った途端に全く別の展開に。脚本と構成の巧みさに驚かされました。
元カノとの恋模様や主役2人の関係性などが時間軸を行ったり来たりしながら少しずつ解き明かされていくというのも上手いなぁと唸りました。
途中の劇中劇ではいきなりジョン・ウー的になるのには吹き出しかけましたけど。白い鳩飛ばしてましたねぇ(笑)。

人生をふり返る時期にいる大人のための青春映画、かな。
私の嗜好ど真ん中でした。
ただし、元カレに訪ねてこられるのは迷惑ですけどね(笑)。

邦題(副題の「友だちと呼ばせて」部分)から受けるイメージでちょっと損しているかも、ですね。

ごーるどとまと