ガザ 素顔の日常

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ガザ 素顔の日常

解説

パレスチナ、ガザ地区の知られざる日常を捉えたドキュメンタリー。一般的に戦争のイメージが強いガザ地区だが、穏やかな地中海に面する同地区の気候は温暖で、花やイチゴの名産地でもある。美しいビーチには老若男女が訪れ、若者たちはサーフィンに興じる。その一方で、東京23区の6割ほどの広さしかない場所に約200万人のパレスチナ人が暮らしており、その多くが貧困にあえいでいる。イスラエルはガザ地区を壁で囲むだけではなく、2007年以降は物資や人の移動も制限しており、同地区は「天井のない監獄」とも呼ばれる。現実逃避するためにチェロを演奏する19歳のカルマは、国際法や政治学を学ぶため海外留学したいと考えている。14歳のアフマドの夢は、大きな漁船の船長になって兄弟たちと一緒に漁をすることだ。平和と普通の生活を夢見ながら、日常を強く生きようとする人々の姿を映し出す。

2019年製作/92分/アイルランド・カナダ・ドイツ合作
原題:Gaza
配給:ユナイテッドピープル
劇場公開日:2022年7月2日

スタッフ・キャスト

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(C)Canada Productions Inc., Real Films Ltd.

映画レビュー

5.0この映画に映っている人々が今、苦しんでいる

2023年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ハマスとイスラエルの戦闘が激化している。ニュースでは日々、死者数という「数字」が報道されるが、その数字の向こうにはリアルな人々の生活と命がある。このドキュメンタリー映画は、ガザの人々の日常生活を捉えた作品だ。ガザという地名は「青空のある監獄」という言い方もあるように、悲惨な紛争の犠牲の代名詞ともなっているが、そこに暮らす市井の人々には笑顔もあり、将来の夢があり、愛のある家庭と生活がある。

しょっちゅう電気が止まる不安定な場所で仕事をする人々やタクシー運転手のおじさんなどの日常的光景と同じように若者がイスラエルに向けて投石をしている光景、さらには突然の空爆など、恐ろしい光景が写される。日常に紛争の火種が混在しているその光景は現代日本では見られないものだ。しかし、私たちと何ら変わらない少年たちの笑顔や大学進学を夢見る女性の顔もまたある。今、こういう人々の命が脅かされているのかと思うと心が引き裂かれる。ドキュメンタリー映画は、世界の人々との距離を縮めてくれる優れたツールだと再確認できる作品。

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杉本穂高

4.0封鎖された町、ガザの真実がリアルに分かる貴重な1本

2022年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

東京23区の6割ほどの面積に、200万人が暮らすパレスチナの町、ガザの人々の生活を追ったドキュメンタリー。「世界ふしぎ発見!」の気分で見始めたら、全然とんでもなくて、むしろ「クレイジージャーニー」じゃん!ってなった。陸上の国境は厳重に封鎖され、海上も、ビーチから5キロ地点にはイスラエル海軍が監視しているので、漁師も海岸から5キロ以内でしか漁ができないという……。強制鎖国状態、あるいはロックダウン状態の人々の不便な生活には同情を禁じ得ません。さらに、ガザ地区の人々のメンタルがビンビン伝わってきて心が揺さぶられます。この映画にしても、海外からのロケ隊は入れないので、相当な苦労を経て完成させたのだと想像できます。大変貴重な映画です。

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駒井尚文|映画.com編集長

5.0一日も早い停戦を、パレスチナにガザに平和を・・

2024年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

ニュースでは伝えきれないリアルなイスラエルとパレスチナの闘いの地ガザ。
戦争で指揮を取るものは何時でも安全な場所から、そして犠牲になるのはいつも国民。その中でも今回は子供たちが驚くほど多くて言葉も出ない。
イスラエル対パレスチナ、ユダヤ人対アラブ人。私の持つ知識では何度聞いても良く理解できない関係だが、映画の中での衝突の様子を観ていると憎しみが憎しみを生んでいて、パレスチナの若者たちの姿に言葉も出ない。
その地に暮らす人たちは、ただただ普通に暮らして行きたい。家族と愉しく暮らしたいと思っているだけなのに、何故いつまで命を無駄に奪い取る戦いを続けるのか。
この戦争の不条理さに腹立たしさと虚しさが入り混じって胸が苦しくなってしまう。
きれいごとと笑われても、武力よりも対話で和平の糸口を見つけてもらいたいと切に望みます。

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しのぶ

4.5ガザ。最近ニュースで頻繁にきく地名ですが、争いとは関係ない、一般庶...

2024年1月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

幸せ

ガザ。最近ニュースで頻繁にきく地名ですが、争いとは関係ない、一般庶民も大勢いて。
海辺で遊ぶ子供、カフェの店員、床屋、漁師 etc. 生活者目線は、日々の報道では知りえず。
仕事なり勉学なり育児なり、それぞれの役割に専念できる日々になりますように…。
かつては観光でも行ける旅先だったのですよね。

一方で、興味深かったことは、
床屋さんのエプロンが日本語まみれだったこととか、
"Habibi" アラビア語のラブソング、かつて個人でドバイ/バーレーン旅行中に聴いたものが、またここでも聴けたことに驚きました。

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woodstock
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