劇場公開日 2022年7月1日

  • 予告編を見る

「短期間上映が惜しい作品でした。」アフター・エブリシング バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5短期間上映が惜しい作品でした。

2022年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あるカップルのなかなかヘビーなエピソードの数々とその後を軽やかに描かれた一本です。暗い話もあるのですが何故か色鮮やかな印象を受けました。なんでだろう?。ラストのせいかな?

本作はすごいエピソードの大渋滞です。一本の中に映画のテーマになりそうなイベントがてんこ盛りなんです。それぞれのエピソードで恋愛映画が1本ずつできるのでは?と思えるほど。
どんなハードルがあったとしても、それを乗り越えたとしても、結局人間の気持ちってのは、愛する気持ちってのは、イベントの有無じゃないんだよなぁ。吊り橋効果ってありますが、長続きしないって聞きますしね。それに、価値観は変わるもの。

他者との生活って、日々の充足と物足りなさとムカムカで形作られていくものなんだと思います。それは価値観が生み出すもの。その中でどれだけ納得しながら、受け入れながら生きていけるのか?最初は「好き」とか「イベント」が勝りますけどね。でも本作の二人は「とっても若い」んです。どんどん成長するし環境も変わり、可能性だってまだまだたくさんあることが見えてくる。価値観も優先順位も変わりがちです。

あー、悲しいけど、これ人生なのよねぇなラストは切ないけど、応援したくなる終わり方です。がんばれー!って。「全ての後」に見える景色は決して悪いものじゃなかったなぁ。

バリカタ