劇場公開日 2023年2月23日

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逆転のトライアングルのレビュー・感想・評価

全134件中、81~100件目を表示

1.0第95回アカデミー賞、作品・監督・脚本3部門にノミネート?

2023年2月27日
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この映画も「別れる決心」も私には全くどこが良いのか理解出来ません!賞レースにノミネートされた作品で面白かった記憶もあまり有りませんし。

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aki007

3.5不思議な結末

2023年2月27日
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鑑賞方法:映画館

「フレンチアルプスで起きたこと」に似たテイストの映画。エンディングはこんな感じなのと口がポカンと開いてしまった。妻とは将来クルーズ船の旅は止めようと二人で誓った。

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hanataro2

4.0社会的立場が人間を変えてしまう

2023年2月27日
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笑える

興奮

冒頭の撮影シーンで「ニッコリするのは安いブランド。高いブランドは人を見下すように無愛想にしなければダメだ。」とカールはテレビの司会者からいわれ、ニッコリと無愛想の顔を交互に繰り返す。なるほど、いわれてみれば、ファストファッション、ハイブランドの広告を思い浮かべると、ブランドによってモデルの表情に違いがあったなということが目に浮かんだ。監督の批評精神に感心した。
こういったファッション業界やルッキズムへの風刺からはじまり、金銭至上主義の消費社会の虚しさと滑稽さの描写、果ては階級社会を大転換してしまうというストーリー展開がダイナミックで刺激的であった。
無人島においてお金はなんの役にも立たない、一番大切なのは食料である、食料はお金では買えない、自ら獲得しなければならない、それを獲得するにはサバイバル精神が必要だ。
そこで階級社会の頂点に立ったのはトイレの清掃婦アビゲイルだった。社会的立場が人間を変えてしまう、アビゲイルは無人島においてキャプテンとなった。
社会の中で不遇な環境で虐げられている人にとって拍手喝采の出来事、状況さえ変われば自分だって優位に立てるのだという希望、自分も元気が出てきた。

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ミカエル

4.5人間社会の縮図の詰め合わせセット

2023年2月27日
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レビューを見ると賛否両論だったので心配していたが杞憂だった。
苦手な人がいるとは思うし、その部分がかなり宣伝では隠されている。しかし、それを補って余りあるほどに楽しませてもらった。
合わない人はストーリーを楽しみにしていたのだろうが、社会風刺コメディであればこそ、その過程とやりとりこそが面白い。だから結末もそこまで気にならなかった。

社会風刺にしては直接的でわかりやすい形だが、モデル業界をテーマにして、「女性優位」になっている点、そして女性優位の中での男性の見た目、性についても描かれているのが新鮮である。

3部作になっていて、どのエピソードでも、格差社会と人間の欲にまみれた構図が描かれており、笑いながらも、人間ってどうしようもないなと感じざるを得ない。
邦題と原題(Triangle of Sadness、眉間のシワ)が異なっているが、逆転ばかりがフィーチャーされている作品でもない。原題のままの方が作品をよくあらわしている気がするが、改めてこの手の映画を日本に持ってくるのは非常に難しいとも感じる。

オープニング、そしてエンディング通じておしゃれでよかったものの、ただ、3部目がちょっと長いかな。

ハリス・ディキンソンは、「キングスマン」「ザリガニの泣くところ」と観ていて最近見るなあと思っていたが、今回のが一番ハマり役。

英語ネイティブの人のほうがより面白く感じるのだろうか、劇場に外国人の観客がいて快活に笑っていたので、そのおかげか、とても劇場全体が笑いやすい雰囲気になっていた。
ふと、これも映画館で観る醍醐味であるとともに、コロナも収束して海外の人が増えた流れなのかもしれない。

2023年劇場鑑賞37本目。

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ひでぼー

最低最悪。

2023年2月26日
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久々に評価に値しない映画見た。
星0。
レビュー書くの星付けなきゃいけないのも嫌だね。
終始、「エロ・グロ・ゲロ」の話し。
しかも上映時間が長い。
面白くない。
時間もお金も無駄にした。
見なきゃ良かった。

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キチ

3.5もうちょっと短くできたのでは

2023年2月26日
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2023年劇場鑑賞47本目。
なんの情報もなく鑑賞。
男性モデルの世界にメスを入れる作品かと思ったら全然違ったぜ!
「いい人」が全然出て来ないのでストレス高め。ストーリーは予測不能なようである程度は思った通りの展開に。まぁクルーズの中がああいう状態になるとは思ってなかったですが。

船長とロシア人の会話が長すぎ。他にももうちょっと削れる所あったと思います。
尺他に無駄に使ってのああいうラストは自分は嫌いです。

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ガゾーサ

3.5人間の汚さを笑う

2023年2月26日
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Filthy rich(腐るほど金がある「汚い」金持ち)の話。美人も金持ちも容赦なく嘲られ、ドン底に突き落とされる。見ていて愉快な内容ではなく、出る笑いも乾いたものにならざるを得ない。鋭いウィットはあるが、温かいユーモアはない。

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Naofumi

3.0んんんんんんんどっちだ…!!!!

2023年2月26日
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格差社会と差別といろんな風刺がきいててその辺理解してるとほんとうに面白いと思う。オチはあれ、どうなるかはみなさんのご想像にお任せしますというやつでどうしてもモヤッとしてしまうけど…映画の本質考えるとあの演出も理解できるけどでもすっきりはしないよー!笑
遭難したことで最底辺からトップのポジションを得たアビゲイルが、助かるけどその立場をまた失うのか、遭難し続けたままでそのポジションを維持するのか、どちらを取ると思う?って投げかけて、それをきっと観客に考えさせたいんだよな…カールは誰のために何のために走っているのかも…
きれいごとだけどヤヤは殺されないでほしいしアビゲイルも幸せになってほしいなぁ…

あとあの、遭難した島が実はリゾート地の裏手でしたっていうのははなかっぱのやつやん!!!!ってなりました。現場からは以上です。

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ごまんた

3.0見方を誤った

2023年2月26日
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笑える

悲しい

怖い

セレブ?クルーズ船?漂着?立場逆転??面白そうじゃ~ん!と予告編のイメージだけで見に行きました。胸がスカッとするのを期待して。自分もセレブか清掃員かっていったら断然清掃員寄りの貧乏人なもんで。

で、そういう心積もりで見ていたので、終わってモヤモヤ。予告編やチラシの作り方間違ってるよ!!という不満をレビュータイトルにするつもりでしたが、他の方々のレビューでフレンチアルプスの監督の作であったことを知り、間違っていたのは自分の見方の方だったことに気付きました。金とはとか人間の本性とはとか、最初からそういう角度で見ていたらもっと楽しめたかな。

とはいえ、最後はモヤモヤしたものの、全体的にはちょこちょこ笑わせてもらえました。笑っていた観客があまりいなかったのが意外なくらい。きっとマトモな感覚の人は自分自身も揶揄されていると感じてしまって笑えないのでしょうね。

一点、クルーのセリフでどうにも引っかかりまくった言葉が。
「船酔いの時は食べた方が良い」って
そりゃ絶対ありえないだろ。

ヤヤ役の女優さん、良い感じだったので、これが遺作になってしまったと知ってとても残念です。

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kaya

0.5どう観れば良かったのか知りたい

2023年2月26日
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色んな皆さんが乗り合わせたすぐ沈む設計の豪華客船が、なんだかそれぞれのネタで悶着してだいぶ上映時間たった後にようやくすぐ沈んで、すぐ近くの無人島っぽい海岸に極少数の人達だけが流れ着き、上陸してすぐ我欲を全開で粗野なサバイバル生活を送る

よく出来てんのは予告編だけ、何一つピンとこない147分
アカデミー賞作品賞ノミネートだっていうから来たけど、なんかキレッキレの足払いくらった感じだ

どう観れば良かったのか知りたい

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sysr

2.0イケメンのお仕事

2023年2月26日
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単純

知的

モデルカップルが招待されて参加した豪華客船クルーズで巻き起こるトラブルの話。

モデルカップルのいざこざに始まって、お客様は神様な超金持ちの乗客達とチップの為に神様をもて囃すスタッフ達、そしてやる気のない飲んだくれキャプテンの様をみせていく長~い前振りから、低気圧の中始まるディナーと、飄々ととんでもないことや噛み合わないことを言うセレブだったり、カオスでシニカルな展開だったりと確かに面白いけれど、他タラタラみせられし兎に角長い。

いよいよ海賊登場からの漂流は、あらすじ紹介に書かれ過ぎな感じだし…。

話し自体は嫌いじゃないけれど、90分ぐらいでまとめて欲しい内容だった。

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Bacchus

3.5ブラックだなー。

2023年2月26日
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長い。ブラック風刺ネタいれるから140分なんだろうけど長かったなー。単純短絡な話にしたら半分くらいですみそう。金持ち客とトイレ掃除マネージャーの立場が逆転、って軽いノリの予告に騙されるとちょっと違うかも。面白かったけれど…。

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peanuts

4.0長いが、楽しめる

2023年2月26日
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3部構成になっていて、ブラックな会話に鼻白んできた頃に次の章へいくので、まあまあ飽きない。

しかし2部のゲロ攻勢にはへきえきしたが、今のロシア叩きを思い起こせば痛快 そして戦慄へと誘うストーリー

3部は1部のジェンダーロールへの鮮やかな逆転の展開になっているのだが、家父長制のあたまが女性になった時その生き写しのような男社会への皮肉にも感じて、この一筋縄ではいかない監督の才能をみた

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ソルト

3.0難しい

2023年2月26日
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1.捻くれ者の私は、面白かった。
2.何故、船は爆破したのか?何で結構助かったのか?
3.結構前のロスト的に見たら良い?
4.折角のビーチなのに若くて可愛い娘ひとりしかいない。
5.最後のリゾート、エレベーターは現実か?幻想か?
6.最後に走ったエケメンは、彼女のためか?おばさんなためか?
7.船沈没前のゲロ多めは、皆同じを暗示?
8.結局ヒトは立場が変われるだけ、人を支配したい。
9.ヒトは自分のために生きる。

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えびちゃん

4.0レストランと船上と無人島で起きたこと

2023年2月26日
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笑える

興奮

難しい

『リューベン・オストルンド』監督の前々作、
〔フレンチアルプスで起きたこと(2014年)〕は
何とも皮肉な映画だった。

フレンチアルプスの高級リゾートで
スキーを楽しむ若い夫婦と幼い子供達。

ところが人工的に起こされた雪崩が
計算を誤りレストランのデッキ迄流れ込んで来る。

パニックになった夫は、妻と子を置き去りにし、
自分だけが逃げ出す。

結果、誰も怪我をせずに済むのだが
夫婦の間には気まずい空気が漂う。

また、自分が我先に逃げたことを友人たちにも認めない夫の態度に
妻は不信感をつのらせる。

観ていても気まずく、不愉快になる一方、
男は常にマッチョで家族を守るものとのテーゼにも
疑いを持つのも確か。

本作は先の作品とも、かなり近似のテイストを感じるのだ。

物語りは、三つのパートで構成。

先ずはレストランで
若い男女のモデルが食事の支払いを巡って言い争いに。

男性モデルの収入は、女性のそれに比べ1/3程度しかないとの知識が観客に与えられ、
且つ、今回は女性が言い出した食事であることにも触れられる。

それでも払いは男性がするの?との
世間的な通年への疑念。

二つ目のパートは豪華客船の中。
乗船しているのは、クルージングを楽しむ
世界の富豪たち。

そこには先のモデルのカップルも乗船しており、
なんとなれば彼女のインフルエンサーとしての影響力を期待しての
試乗との役どころ。

しかし、乗り込んでいるセレブの面々は、
装いこそ煌びやかであるものの何処かいかがわしい。

武器の製造で財を成した者、或いは
「オリガルヒ」とも思えるロシア人。

またクルーたちも、乗客達からの多額のチップが目当てで
多少の我儘には目を瞑る所存。

資本主義の原理原則とは言え、
親の資産や真っ当でない金の出所に辟易をしてしまう。

そして最後のパートは無人島(?)。

豪華客船は海賊に襲われ沈没。
乗客と乗員の数人が流れ着く。

そこでは、社会的地位や金は何の役にも立たず、
サバイバル技術だけが全て。

実権を握ったのは、
清掃人チーフの中年女性との何とも皮肉な流れ。

社会的な通念はとことんコケにされ、
立場の逆転は環境次第で容易く起きてしまうとの寓意。

それがブラックな味付けで描かれ、
時として嫌悪感さえも覚える。

一方で若さや美への憧憬があるのは
何とも皮肉。

大揺れする船中での食事をした結果
吐瀉物まみれになるシークエンスは
長々と執拗。

富裕層を貶める描写は他にもあったのでは、と
かなり眉を顰める場面ではある。

直近の〔バビロン〕もそうだったが、
金持ちを描く際に、似た表現になってしまうのは何故に?

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ジュン一

2.5エンディングが中途半端

2023年2月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

豪華クルーズ船に乗り合わせた富裕層の面々が、サディスティックな演出でこれ以上ない程散々な目に遭います。その徹底ぶりに笑わせていただくと同時に爽快感も感じました。
その後の展開で更に面白いシチュエーションが発出するのですが、「これはエンディング次第で快作となるか、駄作となるか大きく分かれるな」と思いながら観ていました。
結果、表題にもした通り中途半端極まりないエンディングで終幕してしまい、とても残念でした。どんなエンディングにしようとも賛否両論極端に分かれるでしょうが、明確な結果を描いてもらった方が観る側の気持ちの整理がついたのではないかと思います。

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はらこ

2.5映画評論家には高評価。しかし人間の醜悪な部分を抉りだし、観客の気分を気まずくさせる本作を好きになれませんでした。

2023年2月26日
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鑑賞方法:映画館

 男女の役割について考えさせる「フレンチアルプスで起きたこと」や、多様性への問いを投げかける「ザ・スクエア」など、人間の欲望と虚飾を辛辣に描きつつも、観客を気まずくさせる作品を撮ってきた(^^ゞリューベン・オストルンド監督。社会に遍在する格差を徹底的に風刺したこの喜劇で、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞したのです。
 作風はそのままに、格差社会を描く本作ではシニカルなユーモアが過去の作品よりも先鋭的になっている印象です。わたしの好きなタイプの作品ではありませんでした。

 人間のダークサイドを暴くセリフだけでなく、本作では吐潟シーンやあふれ出すトイレなど強烈な場面が次々と登場し、思わず目を背けたくなったほど。悪趣味スレスレの描写もありますが、限られた空間で最後まで飽きさせずに見せる手腕は見事でした。

 3部構成の映画は、男性モデルのヤヤ(チャールビ・ディーン)と売れっ子モデルで恋人のカール(ハリス・ディキンソン)が狂言回し。置かれる状況に応じて2人の関係性は激変し、そこに性や経済、階級などさまざまな社会格差が暴露されていきました。

 第1部では唐突に、殺風景な部屋での男性モデルのオーディション風景で始まります。そして女性モデルの華やかなファッションショーに続き、高級レストランで食事を終えた2人、机の上に伝票が置かれて、どっちが食事代を払うかで口論となります。「ありがとう。ごちそうさま」とカールが払うのが当然のように振る舞うヤヤに、カールは「昨日は君が払うと言った」と言い出していたのです。女性モデルは男性の倍を稼ぐといいます。どうして男が払うのかと怒るカール、私を養えない男と付き合うのは無駄とうそぶくヤヤ。男女間の力学がモデル業界では逆転し「対等でいたい」というカールの叫びが皮肉に響き、激しい口論が延々と繰り広げられるのでした。

 第2部では、ヤヤと仲直りしたカールは、彼女がインフルエンサーとして招かれた豪華客船クルーズに同行します。客船内では、有機肥料で財を成したロシア人の男や、武器製造会社を営む英国人夫婦ら、くせ者のセレブたちと出会います。セレブたちはわがままし放題でスタッフを振り回します。彼らからの高額チップ目当てに彼らに隷属する白人船員たち。さらにその下層の船倉にいるアジア系の下働きと、船内のスタッフの階級は歴然とされていました。

 しかしその頂点に立つトーマス・スミス船長(ウディ・ハレルソン)は、船長室に閉じこもり酒浸りの毎日を過ごしていました。無責任な船長は、乗客をもてなすキャプテン・ディナー中には渋々顔を出したものの、泥酔した乗客と意気投合。船長室にふたりで閉じこもり、船内放送で「共産党宣言」を読み上げるのでした。
 その間船に嵐が直撃します。船酔いして嘔吐する乗客が続出。船内は下水が逆流し、吐しや物まみれになってしまいます。

 そして圧巻の第3部。客船が難破して生き残りが無人島に漂着し、ヤヤとカール、乗務員、数人の大富豪が無人島に漂着。生き延びる方策を探る中、海に潜ってタコを捕獲したトイレ清掃員・アビゲイル(トリー・デ・レオン)が「ここでは私がキャプテンだ」と宣言するのです。アビゲイルの寵愛を受けるカールと、飢えるヤヤ。人間の卑しさがあまりにリアルに描かれました。

 第1話の痴話喧嘩での一連の丁々発止は、監督自身の経験から着想したそうです。社会的にすり込まれた男女の役割への皮肉にも取れます。カールが吐く「対等でいたい」というセリフは、男女平等をうたう社会を味方に付けた虚勢なのかもしれません。

 第2話での船長の無責任さには、ヘキヘキとしました。船内放送で自分の主義主張を喧伝し私物化。嵐が来ているのに乗客の安全を全く考えない酔っ払い船長には、全くリアルティを感じませんでした。
 また観客が嘔吐するところや下水が逆流するシーンはここまでするかと、気分を害される映像が続きます。さすが観客を気まずくさせる作品に定評のあるオストルンド監督だけのことはあります。
 そんな驚かされる映像のBGMに、頭を上下に振る動作を促すヘビーメタルをかける演出は爆笑必至です。

 第3部では、アビゲイル役のデ・レオンの演技が出色です。舞台出身で、国際的な映画に初出演なのだそうです。うっぷんを晴らすかのように権力をふりかざし、男に色目を使う姿を生き生きと演じていた。
 そしてネタバレになるので、紹介できませんが、最後の結末の意外性が圧巻。自分の地位が脅かされない島の秘密を知ったときのアビゲイルどんな行動を起こすのかお楽しみに。とにかく最終盤は緊張感がピークに達し、すごいものを見た満足感に浸れることでしょう。

 全体的に支配と服従、反発。社会構造を凝縮したような面々のサバイバル劇。笑えないジョークで心を抉るシーンも多々あり、人によって評価が大きく割れそうな作品でした。 なお、ヤヤ役のチャールビ・ディーンはこれが遺作となりました。32歳の若さでした。

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流山の小地蔵

3.0下品な映画だと思う。

2023年2月25日
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セレブな人たちをひねくり、ブラックユーモア満載映画として評判だが、私には楽しめなかった。嘔吐と汚物で溢れ、気持ちの良い映画ではなかった。
セックス描写がないのが救いか。まぁ、見たい人は見たらと思う程度。

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いなかびと

4.5一般指定で見るのはちょっと配慮不足かな…。

2023年2月25日
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今年63本目(合計715本目/今月(2023年2月度)29本目)。

映画の趣旨としてはここのサイトや公式サイト、あるいは他の方のコメントにもありますので、そこは思い切ってカットします。
個人的には、2021年だったと思いますが「オールド」という映画が趣旨的に近いのかな、というところです。

 ここでも評価が割れていて、フランス映画ではないのですが、「結末は自分で考えてね」というフランス映画らしい「余韻の残し方」をする映画です。また、これも監督さんの過去作品の好き好みになると思いますが、過去作品と同じように、「趣旨は一応わかるが内容が哲学的過ぎて理解が難しい」という点は明確に言えます(複数の解釈が可能)。

 ただそれよりも深刻なのは、多くの方が書かれているとおり、この映画では「船が嵐の中を航行して船が揺れて船酔いを起こす人」が出てくるのですが(この映画は3章立てで、その2章)、ここでのいわゆる「吐しゃ物表現」がかなり厳しいです。公式サイト等も確認しましたが、一般指定で正しいようですが、PG12くらいつけられても文句は言えないだろう、というところです。少なくとも「積極的にポテトだコーラだの持ち込んでみる映画ではない」という点に注意が必要です。

 先述の通り、「フランス映画らしい余韻の残し方」をする映画で、解釈は個々分かれそうな映画ですが、趣旨としては(一部わからない点はあるとしても)理解はできるし、吐しゃ物の件は明確に気になりましたが(表現としてもう少しマイルドにできなかったのか…)、それとて減点幅は限定的です。

 採点は以下の通りで4.7を4.5まで切り下げています。

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 (減点0.3/吐しゃ物に関する表現の配慮が足りない)

 ・ この映画がPG12以上であれば減点なしの扱いですが、この映画はれっきとした「一般指定」です。その前提でこの描写はちょっと厳しいのではないか…(正直、ポップコーンだのチキンだの食べている人がこんな展開でこんな表現になると、ポテトもポップコーンも食べたくなくなる)という印象です。

 ただ、結局はそれのみであり、個人攻撃や人格否定など、「明確に人の気分を害するような発言はない」ので、減点幅としてはこの程度でしょう。
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yukispica

4.0割り勘エピソードにリューベン節を感じる

2023年2月25日
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個人評価:3.8
人間関係の哲学を掘り下げるリューベン・オストルンドのテーマには毎回引き込まれる。
メインストーリーはさることながら、冒頭の割り勘エピソードが最もリューベン節を感じる一幕だった。
過去作よりも深度は浅い気がしたが、本作も文化人類学の哲学をしっかりと感じた。

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カメ