ブラック・フォンのレビュー・感想・評価
全45件中、41~45件目を表示
思いがけない感動作?
連続誘拐事件を解決するカギとなるのが、死者からの伝言と少女の予知夢(正夢)というガチガチの心霊・超常現象なのだが、不思議と嘘くささや安っぽさはなく、ハラハラドキドキの展開に思わず引き込まれる。ホラー映画としてのドッキリ・シーンも盛り込まれていて、その手のファンへのサービスにも抜かりはない。
何よりも、単なるサスペンス映画には終わらない見応えが感じられるのが良い。過去の被害者の少年たちの力を借りて犯人に立ち向かっていく主人公の姿には、友情物語としての感動と、成長物語としての感慨すら覚えてしまうのである。
惜しむらくは、せっかくのイーサン・ホークが活かし切れていないところか。犯人にどういう過去や背景があり、どういう理由で少年たちを誘拐し、殺害したのか?どうしても、そこが気になるし、それを演じるホークが見たかったと思えてしまうのである。
夢々思わぬ
7月1週目は作品数が多すぎてキャパオーバーですが、上映回数の少ない作品から観ていこうと思いこちらをチョイス。ファーストデイ効果もありなかなか埋まっていました。
スコット・デリクソン監督最新作ということで、「ドクター・ストレンジ」続編をゴリゴリのR指定に仕上げようとしていた心意気の感じられる作品でした。主人公が犯人に誘拐されるまではかなりゆったりとしたテンポで主人公周りを描いていきます。割とコミカルでもあり、妹の面白いくらいの口の悪さや、主人公がホモ(?)のせいでいじめられていたり、父親が情緒不安定だったりと、光る部分もあれば説明不足な点もありました。ここまでで3、40分くらい使って本筋に突入していきます。
なぜ誘拐されたのか?という細かい点はさておき、いい具合に地下室に閉じ込められ、変なマスクをつけた中年男性に暴力は振るわれないがシンプルイズ監禁をされます。この密室が良い味を出していて、ここからはこの密室と妹の夢と現実のリンクを辿っていくことになります。部屋に設置された黒電話から伝わる死者からのメッセージを聞いて脱出方法を練っていくリベンジホラーと化していくのも中々面白かったです。死者がメッセージを伝えるごとに可視化されてそこに"いる"という見せ方に驚かされました。ジャンプスケアではないですが、あーいう感じには常に驚かされますね。
点と点が合致して誘拐犯を罠に閉じ込め、自らの手で締め殺すというかなり物理だなーとは思いましたが、スカッとするラストでした。何も無駄のないスタイリッシュな締め方なのも好印象です。学校に戻った際にいじめていた奴らが怯えていたのもナイスアクセントでした。
かなり説明不足というか掘り下げができていない場面も多々ありましたが、そこを補える魅力が今作には多く詰め込まれていました。意外にも優しいホラーだったのでオススメです。
鑑賞日 7/1
鑑賞時間 11:40〜13:35
座席 G-15
安心してたらいきなり出てきてビックリした!
話の展開的にベタなビックリ演出は無いと思ってましたが、最初に殺された少年の霊が出てきた時に心臓がキュッとなりました(;°;ω;°;)
結局、犯人はなぜ自分の顔を隠したかったのか?
単に顔バレしたくなかっただけなのか?
それとも若い男前の青年に恨みを抱くような深い闇のコンプレックスがあったのか?また、なぜその感情が芽生えたのか?
その辺も知りたかったなぁ~…
【イーサン・ホークの魅力少なき、サイコ・スリラー。だが、後半地下室に監禁された少年が、死地を脱しようとする姿には、ハラハラした作品。スティーブン・キングの諸作品に似た雰囲気を感じられる作品でもある。】
ー 私は、イーサン・ホークのファンであるが、今作では、サイコ・キラーを演じた彼の魅力は殆ど発揮されない。
だが、序盤のフィニーや妹のグウェン、そしてフィニーと交流の合った子供たちが、サイコ・キラーの常に気味の悪い仮面を被っているグラバー(イーサン・ホーク)に誘拐され、ついにフィニーまでもが地下室に囚われた辺りから、物語は恐ろしく、哀しくも動き出す。
◆感想
・フィニーとグウェンの愚かしき酒浸りの父親の姿。平気で子供を鞭打つ姿に、嫌悪感を覚える。
・フィニーが囚われた地下室には、マットと黒い電話が置いてあるだけ。電話は繋がってはいない。
・だが、時折黒電話は鳴り、グラバーに同じ地下室に監禁されていたと思われる複数の少年から謎めいた電話が掛かって来る。
ー 野球相手だった少年は、懸命に脱出のヒントをフィニーに与えようとし、年上の問題児だった少年はぶっきら棒ながらも、幾つかのヒントを同じく与える。-
・霊感があると思われる、妹のグウェンは、自分が見た夢から、兄が囚われている場所を探そうとするが・・。
・皆の協力で、死地を脱したフィニーの姿にホッとするとともに、今までの自らの行為を泣きながら謝る父親の姿に、”更生しろよ!”と内心激しく突っ込む。
<1970年代のコロラドが舞台と言う事で、作品テイストは原作を書いたジョー・ヒルの父、スティーブン・キングの諸作品に似た雰囲気は感じられる。
フィニーが、グラバーに殺された子供たちから、数々のアドバイスを黒い電話を通じて与えられ、脱出方法を幾つもトライしていく姿には魅入られたが、気味の悪い仮面を被っているが故に、イーサン・ホークの表情が殆ど伺い知れずに、隔靴掻痒感が募った作品。
何故に、イーサン・ホークはこの作品に出演することを決めたのであろうか・・。
それが、私にとっては一番の謎である。>
タイトルの通りキーポイントは黒電話
始まって20分くらいはなんでブラックフォンというタイトルなのかよくわからなかったですが、主人公が攫われてからは黒電話が物語を進めてくれます。それだけでなく、犯人を殺すときも黒電話で殴って首絞めるというオチ。ホラー要素も所々に散りばめられており、どちらかといえば人間的な怖さに比重を置かれていた映画だったと思います。
1つ疑問を投げかけるのならば、犯人がなぜ児童を5人も監禁させて殺したのか、目的がはっきりしていなかったので(拐われた児童に目立った外見的特徴もなく、、)そこは最後明かして欲しかったのはあります。
全45件中、41~45件目を表示