月の満ち欠けのレビュー・感想・評価
全256件中、161~180件目を表示
異色の輪廻転生ラブストーリー
本作は、大胆に仏教思想・輪廻転生(生死を繰り返しながら生き続ける)に踏み込んだことが奏功して、リアルとファンタジーの要素を併せ持つ不思議な雰囲気の作品に仕上がっている。輪廻転生という考え方に違和感が無ければ、感動感涙必至のラブストーリーである。
小山内堅(大泉洋)は、愛する妻・梢(柴咲コウ)と一人娘の瑠璃と幸せな日々を送っていた。しかし、妻と瑠璃を交通事故で亡くし堅の人生は一変する。そんな彼のところに三角哲彦(目黒漣)と名乗る男が訪ねてくる。三角は、かつて、亡くなった瑠璃と同名の女性との禁断の恋の物語について語り始める・・・。
哲彦は不変だが、瑠璃は、不慮の事故での死亡により輪廻転生し3人登場する。やはり、初代瑠璃を演じる有村架純が定評のある演技で、謎めいて影のある瑠璃を巧演している。憂いを秘めた眼に吸い込まれそうになる。哲彦役の目黒漣は、不器用で一途な哲彦を熱演している。連絡先が分からない瑠璃を彼女がよく行く場所で何時間も何時間も待つ場面での表情に、瑠璃に対する一途な想いが溢れていて切なくなる。有村架純・目黒漣編が、本作の主軸であり、ここだけ切り取っても、一つの作品ができるほどの完成度になっている。是が非でも絶対に成就したい愛であると得心できる。瑠璃の輪廻転生に説得力を持たせている。
2代目と3代目の瑠璃と哲彦の絡みはない。ここでは、輪廻転生を際立たせている。何故、それを知っている?それができる?そんな言い方をする?と我々観客を疑心暗鬼にさせ、巧みに輪廻転生に誘導する。但し、3代目の女児の描いた絵はうますぎて納得できない。輪廻転生は憑依ではないので有り得ない画力である。
本作は輪廻転生という斬新な設定に挑んだ意欲作だが、荒唐無稽、粗削りな場面はある。それでもなお、本作は感動的である。
時空を超えても、輪廻転生しても構わない。主軸となる恋物語がしっかりと描かれていれば、感動できる。それがラブストーリーの醍醐味である。
ちょっとやりすぎ。
小山内瑠璃が、前世の正木瑠璃の記憶を持って生まれてきた事は素直な気持ちで見ていられた。
しかし、今度は親友の子としてと言うのはちょっとドン引き。それに二人共、熱に何日もうなされて治った時から人が変わったと言うのは、生まれた時からでは無く、その時に憑依したのでは?と思ってしまう。
生まれ変わる度にアキラ君!アキラ君!って怖くないですか?
ラストシーンで抱き合う二人、初めに出会った頃の二人の姿だから絵になるけど、あれがオジサンと小1の子供じゃ全く別の物でしょ。
そして、正木竜之介に追われて毎回目の前で悲惨な死を迎えてしまうなんて、正木は悪魔か?
ラスト、介護師の娘と車の中での会話は、まるでオカルト映画のラストで、終わったと思ったら墓場から手が出て来た!みたいな怖さを感じた。
大泉洋さんの熱演が可哀想な気さえした。
オカルト感をもう少し抑えて欲しかった。
良いところも不満なところもある
良いところも悪いところもあるので、加点方式なら良い評価、減点方式だと不満点がある評価。
別に不満一辺倒で終わることは無いので、鑑賞して楽しいと思う。
役者の演技がすばらしいので、例え人物に感情移入をあまりしていなくても十分にもらい泣き出来る。
もはやこれだけでお釣りがくる。
物語は、純愛に描いてなおホラーみがあった。
最初からホラーとして描いたらそれはそれでおもしろいホラーになりそう。振り解けない縁となって何年越しにあらわれるヒロインと、側にいて気を許す相手と思っているヒロインにどんどんと薄ら寒さを募らせていく周囲。
間違いなく作品の意図しない楽しみ方ではあるが、正直ちょっと見てみたい。
物語の主軸である1980年代の描写は気になった。
セットの小物などはそのように描いているが、ファッション髪型化粧がモブはおろかメインキャストたちも何故か2010年代だった。物語の1980年と2007年どころではなく2010年代前半くらいに感じた。
別に当時を完全再現する必要はないと思うが、それっぽくする、という努力も特には感じない。なんでそこを妥協したのか全く分からない。意味を見出すなら、見ている人に回想や時系列を逆に混乱させて、ヒロインの境界線を朧気にして全部1人なのだと認識させたかったのかもしれない?
あと良くも悪くもセリフでだいたい話してくれるので、たまに目を閉じていてもだいたい分かった。
目をかっ開いて2時間集中しながら見る必要がないので、仕事後にぼんやり疲れをとりつつ何かに浸りたくて見る映画として適性がある気がした。
ファンタジーとリアルの曖昧な落差
いい話ではあるんですよ。
輪廻転生、ファンタジーの定番。
ただ、小説なら言葉を重ねて沁みさせられるだろうけれども。
また、(ビジュアルを伴うというなら)漫画で『妻、小学生になる。』のように記憶だけあるが肉体的接触を伴わないとか、『僕の地球を守って』のように「超能力のある宇宙人が前世」ってくらいぶっ飛んだSFファンタジーに振ってしまえば、フィクションとして楽しめますが。
現代社会を舞台に、少し前に死んだ人の記憶が生まれた誰かの子供に引き継がれるってのは、どうにもこう……
変な宗教っぽくてのめりこめなかったんですよね。
それに、冷静に考えると、50近い男と7〜8歳の女の子の再会でしょ?
ちょっと引いちゃって……
役者は全員よかったのに。
表現方法として、たとえばアニメーションにすればともかく、実写ではフィクションとリアリティの境目が曖昧なのが、マイナスに思えたのでした。
嫌いではないが...
原作を読んでいたので映像化したらどうなるのか気になって見に行きましたが、2時間におさめるために少々駆け足になっていた感があり、台詞もどこか説明口調が多いのは気になりました。
物語の内容も私は知っていましたが、知らない人はすんなり飲み込みにくい内容なので賛否はかなり分かれそうですね。
ただ演者さんや映像の見せ方はとても素敵だったので純粋に出演者のファンの方は見てみてほしいです笑
こちらの評価に納得!
あらためて、ここでの評価に信頼をおきます。
ファンタジーと現実の境がなく、どっちよりで観ていいものかと共感出来ないままで終わってしまった。初めに時系列と人の相関図を理解するのに悩み、これ何歳の大泉さん(?)となかなか年齢差を感じることが出来なかった。ルリちゃんも、どれがどれだか、、キーワードは、「おかえりなさい」!と気づいた時には、ハッとしましたが!と言いつつも、最後は単純に少し泣いた。そして、何よりエンドロールでときめきました。もしや(?♪)と思ったら、やっぱりルリちゃん♡
ホラーだった
幸せな家庭に訪れる不慮の事故。それは前世の絡む壮絶な物語だった。。。
前情報全く無く鑑賞。
見る前は涙無しには語れない、号泣必然の物語と勝手に思ってたが、
見終わった今の素直な感想は
『輪廻ホラーじゃん』
やっぱ子供を使うとちょっとウルッとなっちゃうけど、同じ時代(記憶の中の人間が生きている時代)に転生して、片方は生きてて片方は死んで違う身体。この状況を生きてる方に話したとしても単純に引くと思うし、死んだその人の仕草や知りえない記憶を披露されたら、もうホラーとしか言えない。自分なら怖くてそれ以上関われないし、せっかく生まれ変わったなら新しい人生を送って欲しい。自分はあくまでも死んだ人の、それまでの人生を尊びながら生きたい。
駅で待つ二人。記憶の中では大学生と人妻だが、実際は50近いオッサンと8歳の子供。
有村架純の、ちょっと影のある妖艶で魅惑的な人妻の設定が合わなくて、二人で歩いてたらどう見ても若いカップルにしか見えない。あの革ジャンが…。
伊藤沙莉の、高校生役も8歳の子持ちの役もイマイチイメージしきれなかった。逆だったらもう少し違った雰囲気になったのに。
目黒蓮良かった♪ 田中圭怖かった♪
大泉洋は言うことなし!
面白かったです。
金夜ロードショーでok
生まれ変わりのお話。前世の記憶を持つ子供たちがいるのはテレビでも見たことあるけど、さすがに前世の記憶がありすぎて逆に怖い。もはや身体だけ違う人で、瑠璃がずっと生きている感じ。
ファンタジーではなく、ちょっとホラーだった💦
恋愛、愛についても少し薄っぺらいものを感じた。何も知らないあきらくんがただただ可哀想だった。
あと1番気になったのが、1980年代の瑠璃の髪型が合ってなくて浮いていた。明らかに現代の髪型(薄い前髪に綺麗なカール)1980年代は聖子ちゃんカットとかワンレンヘアとかもっと色々あったはず。映画ならもうちょっとちゃんとやってほしかった。
でも良かったこともありました☺︎
・映像は綺麗
・大泉洋さんの圧倒的演技力
・小山内夫婦の温かい関係性
・1980年代の高田馬場の再現度
・フィルムとか音楽とか、1980年代を感じた
・有村架純ちゃんが可愛すぎる
・めめ様の背筋と腹筋がやばかっこよかった
・田中圭の悪役な感じとても良き
映画館ではなく金曜ロードショーでいいかなという感じです😓
しっとり、じんわり系
どんな感じなのかあまり前情報を入れずに鑑賞しました。
観終わった後、満たされた気持ちになりました。
思いの外、レビューが良くないので感じ方など分かれるのかもしれませんが、私は好きでした。
有村架純さんはめちゃくちゃ美しかったです。
個人的にツッコミどころ満載
原作未読。
某アイドルの方出演をきっかけに鑑賞。
序盤から説明口調な台詞が多いな〜…と思いつつトータルの出来上がりが良ければいいと思ってましたが。
以下個人的感想です。
時代や場面の転換が多いことはストーリー上仕方ないのかもしれませんが、シーンがブツ切りになっていきなり場面が変わるので気持ちがついていけず疲れました。
途中から世界観に没入することを諦め、冷静にツッコミ入れながら観ていました。
以下個人的なツッコミどころです。
・三角、顔で許されてるけど行動がストーカー
・渡したい物持ち歩きがち
・傘返すシーンはないんだ…
・瑠璃(有村架純)は悲劇のヒロイン思考のせいか男にちょろすぎないか大丈夫か…
・瑠璃の親に選ばれてしまった小山内夫妻可哀想すぎる
・不妊体質は気に入らないが束縛して当たり散らす正木(田中圭)、瑠璃に何を求めてるんだ…
・正木の勘鋭すぎ、転生への理解力高すぎ
・正木が車で後をつけるシーンが「え、カーチェイス始まる…?」と何なら笑いそうになった
特に、
・3人目瑠璃が三角に会いに行き(1人で行くんだ…)、途中で有村架純に変わり(え?)、過去の2人が雨の中で抱き合うシーン
私の理解力が足りないからなのか、これはフィルターがかかっているのか?実際に現代で再開した三角と瑠璃はどうなってるのか?と、クライマックスでしたが、混乱して全く泣けませんでした。
ショッキングなシーンや感動シーンがいきなり始まるので(そして余韻もない)、ついていけず口をポカーンと開けたまま唖然。
個人的には3人目の瑠璃はかなり目も座っていましたし、瑠璃の生死を超えて人を想う強さを持ってして正木(田中圭)を呪殺できるのではないかなと期待しています。(スピンオフホラー)
作品を通し「愛する人が生まれ変わりまた出会える」というテーマなのかもしれませんが、愛する人の姿や年齢が変わってしまった場合、どのように向き合い交流を持っていくのか、登場人物の今後にも疑問が残りました。(小山内も三角も)
役者の皆さんは良かったと思います。
やりたいシーンや説明を尺内に収めること自体厳しい作品なのかもしれませんが、脚本演出次第でもう少しまとまった、人物ももっと魅力的に魅せる作品にできた気がします。
原作との相違もあるようなので、原作を読み理解を深め直すべきなのかもしれません。
以上個人的感想です。
後半が…⭐︎
原作未読にての鑑賞。
趣味は読書というわりに偏っているため、佐藤正午の作品は読んだことがなかった。
正直、また「泣き」にいく物語かとあまり期待せずにに見たら、なかなか良かった。
特に前半の、有村架純と目黒蓮の高田馬場でのエピソードはとても雰囲気があり、
有村架純はもちろん、注目株の目黒蓮の演技が素晴らしくて良いなぁ…と言う感じ。
期待値が上がった。
でも、生まれ変わりの物語ということはわかるし、そうか…という感じだけど、最後の方に
なって、個人的に好きな伊藤紗莉の解説のあたりから しつこく感じてしまった。
伊藤紗莉…前半はいつも通り良いなぁ…と見ていたけど、娘が登場して その娘まで
生まれ変わりで、彼女がそれを容認している姿とかナイナイ!と。
…と言って、どう説明するかと言われたら困るがあの解説で前半が台無しになった
ように思った。
それにダメ出しするように、青森に帰ってからケアマネの娘まで生まれ変わり⁈
そこで、ホントに生まれ変わりはもういいよ。
なんだか残念な映画になってしまった。
それでも、前半の二人と柴咲コウはやっぱり良い。
物凄く冗長
この物語はファンタジー、救われる思いを持つ人たちもいる。
けれど、押し付けがましさ半端ない。
子供は親を選んで産まれてくる、だと?
虐待死した子供たちを完全スルーしてますね、気分悪い。
私が信じられるのは、一度きりの命、だからこその煌めきだけ。
あきらくんと瑠璃のラブストーリーがとても良かったからこそ、それを台無しにするのはいたたまれなかったな。
お~か~え~り~
生まれ変わりがテーマの、直木賞受賞のヒューマンラブストーリー。ただ、説明過多なセリフとくどい演出で、テンポがすごくゆっくりかと思うと、急に端折るので、いつの間にそうなった、と思う所もありました。
有村架純さんの感情表現が上手なんですが、大人の鑑賞に堪える作品とは言えず、かと言って、重たくて若者が喜びそうな内容でもないので、お勧めはしにくいです。
大泉洋さんはとても良かったです。
大泉さん以外には感情移入しにくかった理由の一つが、撮影方法です。人物ばかり映して、人物目線の景色がありません。川沿いの階段に座って「俺ここが好きなんですよ」と言っても、空を見上げたり川を見渡す映像が無いので共感できないです。大人瑠璃がぼんやり店の外を眺めていたら外の雑踏を映して欲しい。夫婦が好きだという海の美しい眺めはあったっけ?あったとしても記憶に無いです。
唯一、主人公が母親のもとに駆け付けるシーンではすれ違う人々を映してましたが、その時は頭が混乱していて半分上の空だと思うのに、親子連ればかり何組もはっきり映すのがわざとらしかったです。
普段は気にならない所が気になってしまいました。
瑠璃の呪いか?執念か?誰も幸せじゃない❗️
直木賞という言葉に私は弱い。そんな方は多いのではないでしょうか。原作は読んでません。
生まれかわりをテーマの作品だと思って鑑賞しましたが、2番目の瑠璃(小山内の娘)は明らかに、生きてる途中で1番目の瑠璃(有村架純)に憑依されてます。その人格を持ったままよく普通に成長したなあと思う。外であんな大きな声で歌うって結構引いた🥶結局その記憶が不慮の事故を招いてしまう。3番目の瑠璃(伊藤沙莉の娘)の将来も心配だし、梢(柴咲コウ)の生まれかわりのヘルパーの娘の将来も心配だし、それを理解してしまった小山内(大泉洋)のこれからも心配だ。あまり身近で輪廻転生すると誰も幸せになれないよ!正木(田中圭)の前世は極悪人だったのでしょう。
時代背景と年齢、配役にかなりの違和感があり、ついていくのが大変。三角(目黒蓮)なんて全く変わらない佇まい。年齢を重ねたシーンも見たかった。
演者の皆さん最高の演技でした。柴咲コウさんは本当に変わらないなあ。伊藤沙莉さん高校生役はちょっともう厳しいっす。
全256件中、161~180件目を表示