劇場公開日 2023年9月29日

  • 予告編を見る

「タイトルと中身が一致していないのではないか?」まなみ100% tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0タイトルと中身が一致していないのではないか?

2023年10月3日
Androidアプリから投稿

“まなみ“の内面世界は描かれないが、それでも、彼女が何を思い、どう感じているのかは、何となく分かる。
“まなみ”は“ボク”に好意を抱いているどころか、本気度が感じられたら、おそらく“ボク”の求婚を受け入れていたに違いない。少なくとも、“ボク”との友達としての関係性は維持したかったはずで、それは「きっと後悔する」という台詞からもうかがい知ることができる。
その一方で、一人称で語られ、考えていることがモノローグで説明されるにも関わらず、“ボク”のキャラクターが一向に掴めないことには苛立ちを覚える。
“ボク”は“まなみ”に、機会あるごとに「結婚しよう」と持ちかけるが、どう見てもふざけているようにしか思えない。
仮に、それが“ボク”の照れ隠しで、本心から“まなみ”を愛していたのだとしたら、どうして高校卒業後に連絡も取らずに、彼女のことを放ったらかしにしていたのか?
“まなみ”のことを絶えず心の片隅で思い続けている訳でもなく、別の彼女を作ってよろしくやっている“ボク”の姿は、「まなみ100%」という映画のタイトルから程遠く、誠意や熱意がまったく感じられないのである。
かと言って、“ボク”は、“まなみ”と友達としてずっと付き合っていたいようでもないし、“まなみ”を「初恋の相手」として青春の思い出の中に閉じ込めておきたいようでもない。
先輩からの、「言いたいことは言える時に言わないと伝わらない」という命を懸けたアドバイスも、まったく活かされていないとしか思えない。
結局、“ボク”は、誰が好きで、何をしたいのかが自分でも分からないような人間なのだろうし、そんなところは誰にでもあるとは思いながらも、最後まで“ボク”に共感することも、感情移入することもできなかったのは、とても残念だった。

tomato
tomatoさんのコメント
2023年10月4日

コメント、ありがとうございます。
おっしゃるとおりだと思います。
どんなにクズ男でも、どこかに憎めないようなところがあれば、少しは魅力的なキャラクターになったのでしょうが、いつまでたっても優柔不断でチャランポランなままで、結局、何が描きたかったのか分かりませんでした。

tomato
uzさんのコメント
2023年10月4日

本当に、一回くらい正面からぶつかってから引き摺れよ、と思います。
なのに何故あんなにも可愛いコたちにモテるのか…
「付き合うって言ってない」も、心の中のまなみに対して自己弁護してるように聞こえてしまいました。

uz