劇場公開日 2022年3月11日

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アンネ・フランクと旅する日記のレビュー・感想・評価

全52件中、21~40件目を表示

5.0あらためて自由ということ

2022年3月16日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

キティと旅してきました
自由に生きることができなかった
アンネ.フランクを探し旅したstory
私たちに大切なメッセージを残してくれた
当たり前に生きることが
許されない時代
戦争によってユダヤ人が迫害された

私は今まで自由が当たり前だった
それが当たり前ではないことを知った
戦争 人種差別 暴力 虐待 性差別…等 沢山の差別
自由に生きることを阻む

戦争は今も
一人の独裁者によって起こる
歴史は繰り返されている

アンネも広い青空の下歩けることを夢みて…
アニメーションと
音楽が相まって惹き付けられました
余韻がいつまでも残る作品です
ちょっと残念だったのはスクリーンが
小さかったことです

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しろくろぱんだ

4.5アンネの日記

2022年3月16日
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鑑賞方法:映画館

小中学生の課題図書で必ず出てくる「アンネの日記」

子供の頃はそんな暗い話読みたくないよと敬遠して今だに未読

主人公のキティーと共にアンネ・フランクの人生を観ていく流れ

なるほど、アンネはとても想像力豊かな魅力的な女性だったのね

お墓のシーンはキティーと共に涙涙

最後、現在の紛争からの難民問題と絡め製作者の意図を知る

「アンネの日記」読みたくなった

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うんこたれぞう

3.0(原題) Where Is Anne Frank

2022年3月15日
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鑑賞方法:映画館

『アンネの日記』に登場するアンネの想像上の親友・キティーが主人公!現代だからこそアンネとキティに託して語る少数民族への弾圧や難民を生み出す世界への批判…アンネの死を辿りながら、今のウクライナへのロシアの軍事侵攻等を想起させます。キティの生き生きとした強さがとても魅力的でした、!

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AYK68

4.5今上映する意味

2022年3月15日
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よい映画でした。
アニメーションだから描けたホロコーストの酷さと、現代だからこそアンネとキティに託して語る少数民族への弾圧や難民を生み出す世界への批判。
アンネの死を辿りながら、今のウクライナへのロシアの軍事侵攻や、中国におけるウィグルへの弾圧などを想起させます。
上映館が少ないのがもったいない。

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コージィ日本犬

4.0教材にいいかも

2022年3月15日
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ナチスが、ユダヤ人迫害が…の話ではなく、アンネの日記を通して、紛争•戦争に巻き込まれる民間人、紛争地域などからの難民やマイノリティについて語っていると思います。

ロシアのウクラナイ侵攻に伴う民間人の姿と重なる…

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Oyster Boy

4.0子供だけで150万!

2022年3月15日
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鑑賞方法:映画館

絵がきれい。

色合いや光の加減。
真空管や質感ある帆布や群衆等など……描画方法にも変化あり、観ていて引き込まれる画面だった。

アンネ一家が住んだオランダのアムステルダムの街には、ホロコースト資料館はもちろん、橋や病院や学校……にアンネの名前を冠して、観光名所的になっている。そんな建物がたくさんあるんだけど、それも、当たり前だと思う。

いつの間にか、思考停止してしまって歴史は繰り返されてしまいがち……というラストの現実に、はっとした。

ホロコーストで、約150万人の子供が亡くなったそうだ。

現代の難民の子供達は、もっと多くが亡くなっていると字幕にあった。

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night runner

4.0同じじゃないけど重なってしまう

2022年3月13日
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鑑賞方法:映画館

事情や目的が異なるので同じでないが、やはり難民や避難する人達の映像を見てすぐ
この映画を観てしまったのでウクライナのことを思い浮かばないわけがなかった。

アンネの生み出したイマジナリーフレンドが現代に現れたらというファンタジーな物語だけど
何か現実以上に危機として考えさせられる映画だった。

とんでもな部分もあるので、えってこともあったけど、そもそもファンタジーなので
野暮なことだと思う。

映像は、時に華やかに時にオドロオドロシく場面の心情が伝わってくる色調としなやかな線によって描かれておりとても良かった。
音楽もすごく好き

時を経てもまだ争いが絶えず、難民も増えつづけ不安な日々がいまだに続いていることに
人は変われないのかと絶望を感じるも今だから何か考えるキッカケになる映画だと思う

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sasaki

0.5すみませんが、ちょっと意味不明だと思います…。

2022年3月13日
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アンネとオランダの難民を結びつける?
架空の少女キティーは、最初、誰にも見えない存在だったが、なぜか現代に現れると姿が見える?
何を描きたかったのか?アンネではなく、キティーを描きたかったのか?
しかし、最初は少年にもキティーは見えていなかった。なぜ、途中から見えるようになり、キスしたりのラブストーリーになるのか?
キティーはアンネがホロコーストされたことを知らず、少年に教えられ、涙を流す…。
キティーは難民の強制送還反対を訴えるが、難民と何か関係があるのか?
何を描きたかったのだろう?オランダの難民問題を訴えたかったのか?
そうだとすると、アンネの日記を題材に使うべきではないだろう。
皆さん、感動したり、ウクライナと結びつけたりしているようですが、私には理解不能でした。
劇場でお確かめください。

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caduceus

4.0キティに責められているようだった

2022年3月13日
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鑑賞方法:映画館

 戦時中の日本では、空襲爆撃を避けて田舎に避難することを疎開と言っていたと思う。島国の日本ではどこへ行っても日本語が通じるから、言葉の苦労はない。
 しかし他国と地続きのヨーロッパでは、言葉が通じないことは衣食住の確保を困難にし、死や病気になる可能性を高くする。必然的に他の言語をマスターするようになった筈だ。特にユダヤ人はディアスポラと呼ばれる離散以後は、世界各地に散り散りになって、住み着いた地方の言葉をネイティブと同じように話した。ヘブライ語も喋るから、たいていのユダヤ人はバイリンガルだ。中には女優のナタリー・ポートマンのように6ヶ国語を話す人もいるくらいである。

 アンネ・フランクは4歳の頃に危険なフランクフルトからアムステルダムに移住したから、4歳までに覚えたはずのドイツ語よりもオランダ語のほうに馴染みがあったに違いない。オランダ語で日記を書くのは当然である。アンネは日記にキティという名前をつけた。
 ユダヤ人迫害の閉塞状況の中で、それでもティーンらしく未来への希望や広い世界の想像がキティに記されていく。アンネは迫害されても人を信じていたのだ。それは父オットー・フランクが人格者であったことに由来するものだ。アンネは心が広くて優しい父親が大好きだった。母親は嫌いだったけれども。

 本作品は日記であるキティが現代のアムステルダムに現れて、世界がアンネの願った状況とはかけ離れていることに衝撃を受ける話である。プーチンが戦争を始めたときに公開されたのは、偶然とはいえ、奇跡的なタイミングであった。
 世界中で出版されていて、タイトルは広く知られているにもかかわらず、世界はアンネの苦しみをちっとも理解していない。精神性の弱い人たちが、自分勝手な思い込みと狂った被害妄想で、他人を傷つける。キティはそのことが耐えられない。アンネの苦しみの全量を背負って現代に現れたキティだが、苦しみは増すばかりだ。
 世界がどんなに平和に見えても、人の心には悪意があり、被害妄想がある。戦争はあなたたちの心にあることを、どうしてわからないの?と、キティに責められているようだった。

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耶馬英彦

4.5繰り返される悲劇…だけど過去から学び変えることができる

2022年3月12日
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鑑賞方法:映画館

アンネフランクは想像の友人キティに向けて日記を書く。
そのキティが現代によみがえり、アンネの日記で描かれなかったその先を見届ける。

アンネ・フランクは知っているが、日記は読んだことがなかった。
アンネは明るく活発、想像力豊かでユーモアもある。しかし、戦争がそんな彼女を変えていってしまう。
罪もない未来への希望に満ちた子供が犠牲になる…
あってはいけないことだと改めて思う。
しかし、現代でも同じことが起きていると今作は伝えてくれる。
さらにロシアのウクライナ侵攻も起きている。
なぜ悲劇は繰り返されてしまうのか?
何度も戦争、差別反対のメッセージはさまざまな媒体を通して伝えられてきたのに…

悲しくなりつつでも今作は、過去から学び変えていけることはできるという希望に満ちたメッセージを伝えてくれる。

戦争、差別を無くすことはできないかもしれないが、
過去の悲劇は伝え続けなくてはならない、途絶えさせてはいけない。
こういった映画は今後も作られていかないとダメなんだと思った。

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いたかわ

3.0イマジネーションに溢れたアニメーション

2022年3月12日
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鑑賞方法:試写会

イマジネーションに溢れたアニメーションが素晴らしく、予告編でも見られた「アンネの日記らしき本から文字が浮き出て一人の女性になっていく…」という冒頭部から引き込まれた映画だった。
そして、全編にわたって素晴らしいアニメーションによって、第二次世界大戦下にユダヤ人のアンネ・フランクが空想の友人あてに綴っていた「アンネの日記」に基づくドラマが展開される。

10年ちょっと前に観た『戦場でワルツを』のアリ・フォルマン監督作品であり、『戦場でワルツを』で見せてくれた「戦争の記憶を辿る流れの物語で、アニメーションとドキュメンタリー映画の融合のような描写が見事だった」が、それは本作でも同じような感覚が感じられた。

本作では、アンネ・フランクの空想の友人キティという女性の視点からアンネの生涯を辿るドラマとなっている。
現代のオランダの博物館で保管されている「アンネの日記のオリジナル」の文字が「本から抜け出るように動きだしてキティとなるシーン」は見とれてしまう。キティは時空を飛び越えた認識が無いのだが、日記を開くと過去へ遡って、親友のアンネ・フランクと再会する。このイメージ映像も見事!

『戦場でワルツを』や本作を作り上げたアリ・フォルマン監督の手腕は、本当に素晴らしく、近年のCG映画へのアンチテーゼとも思わされる見事なアニメーション映画の佳作✨

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たいちぃ

4.5必ず、かの邪智暴虐の大統領を除かねばならぬ❗️

2022年3月12日
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鑑賞方法:映画館

『アンネの日記』
読んだことは無いのに、タイトルと表紙に使われている笑顔の写真の記憶が強く残っています。
年の離れた兄と姉がいたためか、幼い頃の私にとって内容がよくわからないけど印象に残った本、というのがけっこうあります。アンネの日記もそのひとつで、ポプラ社の怪人二十面相シリーズ(少年探偵団シリーズ⁈)とか、ビニールカバーの豆本的真っ赤な毛沢東語録とか(兄が思想的にかぶれてた記憶はないのでひとつのファッションアイテムのようなモノだった気がする)、あのねのね(マスの書き方を教えてください、という質問への回答が酒桝の立体図だったりする、まぁ無意味な本でした…でもよくある自伝とは違う、芸能人としては目新しい分野のバラエティ本だったと思う)とか長嶋茂雄引退特集のアサヒグラフとかが全部ごっちゃになってた本棚の記憶があります。

『アンネの日記』はたぶん姉の学校における読者感想文の課題本だったと思います。つまり、極東の日本における戦後教育においても子どもという弱き立場の者の人権について啓発を促されていた訳です。
教育によらずとも、ロシア(ソ連)はドイツとの戦争で民間人を含めると3,000万人とも言われる犠牲者を出し、戦争の悲惨さをこれ以上ないほど知っているはずなのに、なぜ今あんなことを…

プーチンに対しては、『必ず、かの邪智暴虐の大統領を除かねばならぬ』と今、メロスだけでなく世界中の人が怒ってます。

※日本で気になるのは、カーシェアリングの話でもしてるかのような軽さで、ニュークリアシェアリング(核共有)の議論を始めようとしてる人たちがいることです。
憲法や非核三原則が日本の平和にどれだけ貢献してきたかの総括を冷徹にすることもなく(自国の軍隊が他国民をひとりも殺傷していないことで攻撃の対象とされずに済んできた)、他国が強権的、軍事的になりつつあるから、日本もそれに伍していこう、という短絡的な感じがとても怖いと思います。
日本の最大の弱点は、大いなる力を持った時に大いなる責任を感じて考える政治家がいない。少なくともそういう信頼を持って、今の政権に負託している有権者はほとんどいないと思うのですが、どうなんだろう?

話がとっ散らかってしまいましたが、とても良い映画です。

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グレシャムの法則

3.0ラストナイトインソーホー?

2022年3月12日
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鑑賞方法:映画館

アンネ・フランク関連は、何となく不穏な雰囲気になりがちですが、絵柄も色彩もとても綺麗に描かれています。

そして、ナチスの問題だけではなく、現在も世界中で行われている(これを書いているときはロシアによるウクライナ侵攻中)、少数派に対する人権侵害や不寛容をテーマとしています。もちろん、我が日本でも(日本人すら出てきます)。さらに、アンネ自身が消費の対象になっていることに対する抗議ともとれます。

構造としては、アンネとイマジナリーフレンドとの時空がシームレスに入れ替わる、ラストナイトインソーホーと同じ作りになっています。このため、おそらく本作のターゲットになっている小中学生には初見でよく分からない場面ががあります(キスシーンが長いですが)。特に、アンネの日記のことを事前に知らないと。作品の重要性に対し、皆さんにオススメですよにはできませんでした。EU諸国では基礎知識が拡がっているからかとも思いますが。

とても良かったところは、英語が聞き取りやすく、難しい言い回しやスラングがないので、理解しやすいです。中高生は字幕を見ずに絵に集中して見てみましょう。

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Lhowon

5.0アンネから現代の若者へ。

2022年3月12日
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アンネ・フランクが生み出した空想上の友達キティーが日記から飛び出し戦時下のアンネと現代を繋ぎます。美しく繊細なアニメーションと音楽は必見です。

12年間で600万人。その内子供は150万人と言われるホロコーストの犠牲者。「東へ連れて行かれたら二度と戻らない」と言う噂を聞き恐怖の中で過ごした2年間に及ぶ隠れ家での暮らし。息を潜めて生活する中でキティーは唯一本音を打ち明けられる大切な友達。現代の思春期の若者と何ら変わらないごく普通の少女がユダヤ系というだけで迫害され、やがて劣悪な環境の収容所で命を落としてしまう。15才9ヵ月。

なぜユダヤ人は迫害されたのか。なぜ隠れなければならなかったのか。最期と悟って見た車窓からの景色は15才のアンネの瞳にどう映ったのか。キティーと共にその軌跡を追いながら胸に刻みます。アンネにしか見えないはずのキティーが現代では一人の少女として存在するという構成が巧みで素晴らしかった。

これからも日記と共に生き続けるアンネ・フランクとキティー。そして600万の命。それは言うなれば600万冊の日記。その1つ1つに物語があるということを忘れてはならない。若い世代にこそ観てほしい1本。

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はるたろう

4.5この映画は決して二番煎じではない。 人々がなぜアンネ・フランクに惹かれたのかを再認識させてくれる

2022年3月11日
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第二次世界大戦の悲劇の1つとして、今もなお語り継がれるアンネ・フランクの物語。
彼女が書いた日記を基にその悲劇は、様々な創作の題材とされ、隠れ家での日々や同居人たちとのやり取りを知らない人は少なくないはず。

でも、この映画はそんなアンネの悲劇の物語を再演するようなものではなかった。
日記に登場する架空の人物キティが、現代のアムステルダムに具現化され、日記の記述を手がかりにしながら友人であるアンネを探す。そう、日記から生まれたキティはアンネの最期までの道のりを知らないのだ。

アンネを探す旅の中でキティはある社会問題を目の当たりにする。その問題を抱える現代はアンネ・フランクが望んだ未来とはかけはなれていた。キティはアンネ・フランクの最期を知らなかったけれども、アンネの心は誰よりも知っていた。そのキティが取った行動にハッとさせられた。

監督はこの映画を通じて、観る人に問いかけているようだった。
私たちはなぜアンネ・フランクに惹きつけられ、今もなお彼女たちの隠れ家に長蛇の列を作って訪れているのか。その理由は忘れて、「アンネ・フランク」を神格化し、彼女の日記を崇拝対象のように飾っていることに対する皮肉も混ざっているように感じられた。

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スクラ

2.0解りづらい

2022年3月11日
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アンネの日記は25年前に読んで大衝撃だった。が、今回のcinemaは。う~ん。アンネ、キティ、などなど。懐かしい登場人物が出てくるんだが。前後が解りづらく途中退場してしまった。しかし今、この時のロシア プーチンが、まるでホロコーストのアドルフヒトラーのようで。アンネフランクの時代がまた蘇ったみたいで恐ろしかった。

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Cinemaオタク女

4.0邦題がメルヘンすぎるかも…

2022年3月11日
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鑑賞方法:映画館

ナチスから現代まで、人種差別や戦争とか世の中はあんまり変わっていないんじゃないかと考えさせられる。今の時代特にこころにささるかも。改めてユダヤ人迫害の理不尽な状況を認識させられる。欧風らしいアニメーションも魅力たっぷりで画面に引き込まれる。が、それにしてもガラガラだったな…もったいない。

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peanuts

4.0架空の友達が飛びだす独創的映画。 原作も架空のともに語りかける内容...

2022年3月1日
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鑑賞方法:試写会

架空の友達が飛びだす独創的映画。

原作も架空のともに語りかける内容も映画はそれを一歩踏み出した感じ。

アニメーションが凄く可愛いので戦争の悲惨な事実が余計に恐ろしいと感じる。

今、世界はロシアの暴挙で不安のどん底。

アンネの思いが踏みにじられる戦争。

でも戦争だけをクローズアップする事なく女子のワクワクも、描かれ楽しい内容。

何回も見たくなるさくひん!

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tamaki

5.0キティが現代にあらわれた意味

2022年3月1日
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鑑賞方法:試写会

マイノリティへの差別は迫害へと繋がり、今もなお同じ歴史の過ちが繰り返されている。

憧れのスターの写真を眺めて、盛った恋バナを楽しみ、ちょっぴり母親をウザく感じるお年頃の女の子。
キティを通して見えてくるアンネ・フランクは、決して聖人君子ではなく等身大の女の子。
きっと現代にいたら、スケートやファッションを楽しんだろう。
今現在も、言われのない攻撃を受けて、未来を奪われ命を落とすアンネ・フランクたち。
昔の偉人ではなく、身近な存在として現代にも息づく彼女のメッセージを、私達はそれぞれの立場で受け取る事ができる。

ここからは長くなるので…

アンネの日記に書かれていたことを中心に、日記で伏せられていたことや、関係者の証言など。日記に書かれていなかった部分も繋ぎ合わせて、アンネ・フランクという1人の少女が確かに生きていたことを浮かび上がらせます。
アンネの分身であり理想の姿でもあるキティが取った勇気ある行動は、現代を生きる私たちへのアンネからのメッセージに他なりません。
監督やアンネ・フランク財団の方もおっしゃっていましたが、彼女のメッセージを次の世代に伝える為に作られた映画です。

だけど。既に手遅れだったら…。
ウクライナ侵攻から始まる最悪のシナリオを想像して背筋が凍りました。

映画って、出会うタイミングがありますよね。
若い頃に見てピンとこなかった映画が、歳をとってから見直すと、ものすごく心に沁みたり…。
それに“映画ファンあるある”だと思いますが、見たい映画が多すぎてめまいがすることありませんか?
星の数ほどある映画。新作もどんどん公開されていくし、どう考えても時間が足りない!
でも。自分が一生のうちに観られる本数なんてたかが知れている。。。
私の場合は、映画を追いかけるのはやめて、出逢えた映画を丁寧に見ていくことに気持ちを切り替えました。
きっと映画の神様がいて、私に必要な映画に必要なタイミングで出逢わせてくれるさ♪
そう思うことで気持ちが楽になり、
逆にウォッチリストのタイトルと出逢えた時の喜びはひとしお(*゚▽゚*)

で、前置きが長くなりましたが、こうタイミング良く出会いすぎると、ほんとに映画の神様がいるのではないかと思えます。

→『チェチェンへようこそ-ゲイの粛清-』
 →ウクライナ侵攻
  →『アンネ・フランクと旅する日記』

今回改めて映画に教えられたことは
マイノリティへの差別は、やがて戦争に繋がるということ。
そもそも過去の歴史を見れば明らかなのですが、頭ではわかっていたことが初めて腑に落ちた感じ。パズルのピースがハマったように繋がりました。

『チェチェンへようこそ』は、セクシャルマイノリティを迫害する政府主導の取り組みを暴くドキュメンタリーでしたが
密告が社会を疑心暗鬼にさせ、ゲイへ向けられる暴力は個人の不満や怒りのはけ口になってしました。
自分たちと異なる者を認めず、敵とみなして排除する社会。
国家への不満を巧みにすり替える独裁者のやり口が、いまだに通用するなんて。

『アンネ…』でも「内乱や紛争、戦争の始まりは全て少数派への攻撃から始まる。全ての負の原因を少数民族に押し付けて攻撃する。」と語られますが、
自分とは違う人たちを認めない心が、人との間に壁を作って差別を生み出し、
独裁者によって悪しき者の烙印を押された人々を正義の名の下に迫害する。
暴力はフラストレーションのはけ口となって広がり、罪悪感を正当化する為に迫害に加わらない人を国家に従わない者として同調圧力をかける。
ついには、自分の国から自分や家族の命を守る為に敵を攻撃せざるを得ない恐怖政治が完成する。
真の敵は内側にいるのだ。

LGBTQ…差別を無くすことと反戦運動は別モノだと思っていましたが、
自分とは異なる人を認めることができる社会こそが、争いのない平和な社会。
地続きに繋がっていた問題だったことに気づかされました。

#アンネ・フランクと旅する日記

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shiron

4.5”You may say she is a dreamer. But…” アンネ・フランクの精神は、現代にこそ必要だ。

2022年2月27日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

知的

1947年に発行されて以来、世界中で愛読されている言わずと知れたベストセラー、『アンネの日記』を原案にしたファンタジー・アニメ。

ある日、『アンネの日記』から一人の少女が姿を現す。
それはアンネ・フランクのイマジナリー・フレンドとして日記に描かれている少女、キティーだった。
彼女は右も左もわからぬ現代社会で、親友アンネの消息を探すのだが…。

映画.com様のオンライン試写会に当選したので、一足早く観賞させて頂きました!
映画.com様、ありがとうございます😊

本作を観賞するにあたり、『アンネの日記』を読んでおけばよかった…。
救いのない結末が待っていることは知っているので、どうしても重い腰が動かず、これまでの人生で避けて通ってきてしまった。
『アンネの日記』を読んでいなくてもストーリーラインは理解出来るが、やっぱり理解度は変わってくると思うので、読んでから観賞すべきだったなぁ…、と後悔。

というのも、本作が稀に見る傑作アニメーションだったから。
早くも2022年のベストが決まってしまったような気がする。
脚本は少々甘いところもあるけれど、監督の込めたメッセージやアンネ・フランクへのリスペクトが、映画全体にぎっしりと詰まっている。
アニメーションの質の高さも相まって、超ハイレベルな映像作品として、『アンネの日記』を現代に甦らせることに成功している。

本作は本当にアートディレクションが素晴らしい✨
海外の主流である3Dアニメではなく昔ながらの2Dアニメではあるが、日本のアニメーションとはかなり趣が違う。カートゥーン調と言えば良いのかな?
日本のアニメに慣れているので、初めはちょっと飲み込みづらさを感じるのだけどすぐに慣れてしまう。
のっぺりとした画風ではあるが、細部に至るまでアニメーションは超絶に滑らかで、まるで絵本がそのまま動き出したかのような印象を受ける。

非常に洒脱な作風に加え、絵柄がポップでキュートなので、アンネやキティーをはじめとしたキャラクター達に愛着が湧くこと間違い無し!

そしてキャラクターの演技が抜群に良い!!
10代の女の子の繊細な心境の機微を、身振りや瞳の動きで完璧に表現している。
キティーの体が解けてしまうファンタジックなシーンやスケートシーンなど、動きのある場面でも作画のレベルの高さが十分に発揮されている。
命なきものに命を与えるという「animation」本来の意味を思い出させてくれる素晴らしさでした👏

本作の撮影を担当しているトリスタン・オリバーさん。
超ド級の狂気的アニメーション『ゴッホ 最期の手紙』の撮影を手掛けたのも彼。
他にも『犬ヶ島』や『ウォレスとグルミット』など、いずれも一筋縄ではいかないアニメーションに参加している。
詳しい事はわからないけど、もしかしたら今世界で一番凄いアニメーションを作るのは彼なのかも知れない。

自分はまるで絵に命が宿ったかのような、ハイ・クオリティなアニメーションを観るとそれだけで涙が出てきてしまうんだけど、それに加えて本作はあの悲劇の少女アンネ・フランクの物語でしょう?
もう序盤からクライマックスに至るまで、ほぼずっと泣きっぱなし😭

よく理由も分からずに涙が溢れたんだけど、多分悲しみの涙というよりは嬉しさの涙だったように思う。
素晴らしいアニメーションが観れたことの嬉しさと、現代でもアンネ・フランクのことを愛している人たちが沢山いるんだということを知れた嬉しさ。
そして平和のために作品を残そうというクリエイターがいるということへの嬉しさ。
もちろん悲劇的な物語ではあるんだけど、アンネを大切に思っている人々の心が伝わってくる、本当に多幸感に溢れた映画であると感じました🥲

2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が開始。世界は再び戦争の恐怖に怯えることになった。
この戦争により祖国ウクライナを追われる難民は数百万人にも上る恐れがあるという。
極東の島国ニッポンに住んでいると、難民問題について人事のように考えがちになるが、これはもはや自分達にとって無関係な出来事ではない。

偶々最近読んでいた『アフリカの難民キャンプで暮らすーブジュブラムでのフィールドワーク401日』(小俣直彦 著、2019年6月、こぶな書店)によると、2017年の日本の難民認定率は0.1%。
同じく難民受け入れに消極的であるとされるイギリスの1/260という脅威の数値を記録している。
この数字の意味するところと、名古屋入管でのスリランカ人死亡事件、技能実習制度による外国人差別。
これらのことの関連性と問題の根底について、今一度我々も考える必要があると思う。

アンネ・フランクが逝去してから今年で77年。
これだけの時間が経っても、人は相変わらず殺し合い・奪い合いに夢中になっている。
この映画のことを、あまりに夢想的だと思う人もいるかも知れない。
しかし、この映画を観て平和について考えることが、次の世代の子供達に対して我々が出来る、ささやかな贖罪なのではないだろうか。

人の本質は「善」であることを信じて。
平和を我等に。

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たなかなかなか