劇場公開日 2022年1月21日

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「うーん…。決してダメではないのだけど、どうするとこうなるんだろう…。」ザ・ミスフィッツ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0うーん…。決してダメではないのだけど、どうするとこうなるんだろう…。

2022年1月22日
PCから投稿

今年22本目(合計295本目/今月22本目)。

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 ※ 個人的には、ここでは★評価が0.5単位でしかつけられないため、3.5基準は「積極的意図をもって低品質であることを認識して放映する」「内容が極端に過ぎる」ものとしており、2021年では「樹海村」と「DAUナターシャ」のみという状況です。
よって、過去例がある以上、3.5評価をするときにはそれらとの比較は必ず行っています。
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 映画の作品に対して「地雷(作)」というのは失礼な言い方かもしれませんが、今週、いろいろスケジュール組んで、今日はこれとこれ、明日はあれとあれ…と組んだ場合、本作品で「うへぇ…」ということになるんじゃないかと思います。ここでも低評価です。
結局低評価になる論点はほぼ見られた方なら多少の差異はあっても、

  ・ 一部の不穏当な表現(広島の原爆投下を想定できるシーン、嘔吐物シーン)
  ・ ストーリーというストーリーはあるが超一本道に過ぎる
  ・ この映画は主人公役(男性役)が「実はこのとき●●で」というように「口をはさんで」巻き戻し描写が結構あるのですが、「おっと、B級映画じゃこんな展開にはしないぜ。そりゃこうしたほうがおもしろいだろ」みたいな「メタ発言」が存在する

 …の3点になるのでは…と思います。

 ▼ まず原爆投下を想定できるシーンは、積極的な意図はなかったのだろうと思います。そのあと、広島・長崎の話は出ないし、そもそもこの映画は第二次世界大戦の話を一切扱わないからです。この映画の作成会社さんも結構珍しくて、去年は200本以上見に行ったのにはじめてだったのですが…、そういう「爆発を表すシーン」の「よくある表現集」みたいなところにそれが入っている「だけ」なんじゃないか…とは思えます。「そうであるなら」帰責性は低いところです。少なくともここで政治的メッセージ(原爆を落とされて当たり前だ、とか)を出すというのはちょっと考えにくいです。

 吐しゃ物に関しては容赦なくでます(もっとも、PG12並に緩和はされている。なお、モザイクはかからない)。ここはもう好き嫌いでると思います。なお、このシーン、結構続きます…(きついです…)。

 ▼ ストーリーというストーリーはあります。ここの予告編に書いてあること、それがほぼ全てです。逆に言うとそれ以外のストーリーの脱線はまったくないので、書いてある通りに「しか」進まないし、それ以外の「お楽しみシーン」もないという映画です。このことは「わかりやすい」という明確な利点を得ますが、逆に「つまらない」という不利な点も持ち合わせます。そこは判断は分かれると思います。正直、本当に「そのまますぎる」ので、何を書こうがネタバレであり(事実、書いてある通りにしか進まないし、おまけシーンなんていうものはない)、この映画のネタバレをせずにレビューしろっていうほうが無理なくらいです。

 ▼ で、映画も「ある場所」(一応、ネタバレになるので回避)にすんなり入って、「あるもの」を奪還して(これもネタバレ回避)…と、もう全部何もかもうまくいきすぎ、そのあとの相手(敵)側の行動もワンパターンテンプレートで、典型的な俗にいうB級映画という点はこのあたりで確証が持てるのですが、そこにきて「B級映画ならそんな展開にはしないぜ」という、「こりゃダメだ…」と思っている観客の心をへし折るような発言が出てきます。素朴な疑問なのですが「B級映画」の次って「C級」「D級」なんでしょうか…?(Z級とかあるんでしょうか?)

 ※ ほか、化学的に怪しい内容(「ある高貴な金属を、電子レンジ様の機械で溶かすことができるか」という点。この「金属が何か」という点はネタバレになるので回避)もあります(どうも調べた限り、無理っぽい…(供給される電圧は固定であるため。専門の機械が必要だそうです))。

 「ストーリーがわかりやすい」とは書きましたが、それは逆に「一本道すぎるし、何も工夫がなく謎の展開が続出する+謎展開の間にも嘔吐表現を見せられる」(嘔吐表現は後半のほうに固まっています。なので、ストーリーを楽しもうにもそれが立ちはだかることになります)という点があり、うーん、どうなんだろう…というところです。

 正直、評価サイトなのにマイナス評価しかできず、「この映画で良いところって何なんだろう?」って考えた場合、「お子さんと見に行っても理解ができて夕食などで映画の話で盛り上がれる」くらいかな、なのですが、あの嘔吐表現…。結構きついです…。

 評価は下記のようにしました。
上記に書いたように、ここでの3.5は「積極的悪意をもって低品質なものを流す」レベルで3.5としており、3.5評価した「樹海村」「DAUナターシャ」と評価したとき、「そこまでとは言えないだろう」というところで4.0にしたのであり(七捨八入で、3.8→4.0)、3.5に近い4.0と考えていただいて構いません。

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 (減点1.2) 要は上記に述べたことが全てで、「突然吐しゃ表現が出る」などきつい部分があるかと思えば、「B級映画なら…」とかさらに「寒くなる」発言を突然しはじめたり、ストーリーがわかりやすすぎて「面白みがない」など、かなりの部分に及びます。

 ただその大半の部分、つまり、多くの方が怒って低評価にしたと思われる部分はおそらく吐しゃ表現ではないか…と思います(一応、ラストあたりの女性スタントパフォーマーの方の部分は見どころはありました)。

 「実際に」3.5評価をした上記2つと比べると「若干だが」上という扱いにはしましたが、コロナコロナいっている中で、見る作品をできるだけ絞って早く帰ろうという中で、この作品を推すのは…。ちょっと難しいというところです(今週は、「CODAあいのうた」「シルクロード」が大本命枠で、対抗枠にさえあがってこないのでは…という感じです)。
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yukispica